コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
とりあえず十束剣(ヤクネタ)は外務大臣経由で宮内省に渡りを付けていと貴き御方に”奉納”する手筈を整えた。
……両手に持ってMP流したら羽の様な光の刀身が展開する(命名:アメノハバキリモード)と言う心の中の男の子に大好評のギミックが判明したり、海に向けて何気なく振り降ろしたら海が真っ二つに裂けたりしたが、
持っていたら裏宮内省とか対暗部用暗部とか後ろ暗い組織に関わりが出来そうなフラグアイテムっぽかったしシカタナイネ。
それはそれとして、”奉納”前に何かあったりしたら不味いしドワーフ倉庫でしっかりと”保管”しておく訳だけど。
……イザナミ様?スサノオのおっさんがようやく諦めたと見たのか、VIP室に籠って持ち込んでたお酒を片っ端から飲み干しているよ?
お酒のお供に”まっちゃん”と”みっちゃん”なる神物を付き合わせて。
自分が俺を呪うと娘に嫌われるからと、二人に俺を呪わせようとしてるみたいだが。
そんな事の為に日本三大祟神の集会を開かないで欲しい。折角の新車に拭いきれない穢れが染み込むでしょ!
”まっちゃん”の呪いはともかく、
”みっちゃん”の呪いは学生には洒落にならんでしょう……
今度の休み明けの試験勉強は常以上に備えねば……!
そんな事を考えていると、母さんがタオルで汗を拭いながら此方に近づいてくる。
「あ、母さん。父さんは……?」
「ええ、”大旦那様”はあそこに埋めてきたわ」
母さんが指差した方を見ると、砂浜から生えた父さんの首が見えた。
母さんの前でシャクヤちゃんに”大旦那様”呼ばわりされ、思わず口元が緩んだ父さんに下された罰であるが、
「ちょっと過酷過ぎない……?今日日差し強いよ?」
「波打ち際に埋めていないだけ情状酌量はしてあげているわ」
「それはそれとして、脱水症状は……」
「他の女に色目を使わなければ1時間くらいで許してあげるわよ」
すまない、父さん。俺にはこれ以上は何も出来そうにない。
せめて明鏡止水の精神で……あ、無理そう。
水着に着替えた女性陣が此方に近づいてくる。
人類組は無難オブ無難だが。
召喚モンスター組が暴力的なビジュアルで視界に強制的に入り込む。
志子ちゃんと淡姫ちゃんの黄泉大毘売命姉妹がお揃いの黒のビキニスタイルで並んで先頭を歩き、真ん中には白いサマードレスを着たジャンヌちゃん、天女 宇受乃さんモードでマイクロビキニを着こなすエインセルが続き、
最後には際どいを通り越したエグすぎるハイレグを身に着けて二本の足で歩くマリィさんと闇魔法を付与した日傘を持ち、付き従うメイド服風のワンピースを着たシャクヤちゃんが大トリを飾る。
老若男女問わず、あらゆる人々の視線を釘づけにする彼女達は、
「「「ご主人「「「旦那」」」様!お待たせしました!!!!!」」」」
と叫んで駆け寄ってくる。
この瞬間、浜辺の男性陣(父さん含む)から向けられた絶大な殺気に戦慄し、立ち尽くした俺を誰が責められよう。
砂浜に押し倒される寸前で母さんが救出してくれたものの、棒立ちになり、何も出来なかった事は反省する必要があるだろう。
水着を見せて、一言コメントを貰えれば満足したのか、皆はそれぞれ思い思いに海を満喫しているようだ。
志子ちゃんと淡姫ちゃんとジャンヌちゃんは波打ち際で波に足を打たれてはキャッキャッとはしゃぎ、
エインセルはサマーゲリラライブを開くべく、ドワーフ達に舞台を作らせている。十文字君と神橋君、露理葉さんと中継さんは集客を命じられた様で、男性陣は興業で前座的なサムシングを企画した様で、舞台周辺にリングめいたサムシングを作り始めている。
露理葉さんはSNSに情報を流そうとしているようで、中継さんはテレビで告知出来ないかお偉いさんに必死に交渉しているようだ。
ふと気になったのでマリィさんとシャクヤちゃんの姿を探すと、少し離れた砂浜の一角でバイオハザードめいた光景が見えた。
あれ?あっちの方では確かパラソル(闇属性付与)を展開してマリィさんが横になっていたはず……
二人の様子が気になって近づいていくとパラソルを中心に、あー、うー、と言う呻き声を上げて徘徊する男と正気に戻そうとする男の連れらしき人々が。
震源地と思わしきパラソルではやはりマリィさんと付き従うシャクヤちゃんが居て、
「何が起こったの?」
「いえ、マリィ様が此方で横になられていると、次々に男性の方が近寄られて。皆様此方をご覧になると一様にあのような有り様に……」
謎は解けた。
マリオネットである事を良い事に極限まで突き詰めたハイレグ水着(シャクヤちゃん謹製)を着たマリィさんの首から下のパーヘクトボデーを遠目に見た男連中が下心満載で近づいてマリィさんの”貌”を覗いた結果、局地的な”あうあうあー”大量発生に繋がったのだろう。
放っておいてもしばらくすれば正気に戻るだろうし、ヨシ!!