テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
部活終わり、後ろから忍び寄る影に気づく。
「わっ!」
聞き慣れた声が後頭部から耳にキーンと伝わる。
「明菜それもう辞めなよ。もう飽きたし。」
呆れながら小さな声で呟く。明菜は急いで私の後を追う。
「理子、今日元気なくない?なんかあった? あ!もしかして好きな人に振られたとか…」
「うるさい!私の気持ちなんかわかんない癖に!」
「ははっ」
ウザい。
篠原明菜。勉強運動は得意で通知表はオール5。容姿は認めたくないほど美しい。細身で高身長。顔は小顔でシュッとしてる。鼻筋がとおっていて、目は綺麗な二重まぶた。髪の毛はさらさらでいい匂いがする。まるで女神の様な人だ。性格は明るくて見た目とはとても合わない。(うるさすぎるくらい)
でも、そのギャップがいいらしい。
嫌な記憶が蘇る。
『好きです!付き合ってください!』
『ごめん。好きな人がいるんだ。あっそういえば篠原さんと仲良かったよね!!紹介してよ!』
…。
「明菜っていいよね」
口からこぼれるように出た言葉。それを聞いた明菜はとても驚いた顔をした。とても変な顔。それがおかしくって
「ふふっ」
「笑った。理子の負け。」
悪戯に笑う明菜は多分気づいていない。一瞬時間が止まった。
「ん?どうした?」
明菜が私の顔を覗き込む。途端に体の温度が上がった。
あぁ私、明菜のこと…
521
51
コメント
1件
第1話、読ませてもらったよ!「私、明菜のこと…」のところで一気に引き込まれたわ。明るくて完璧な明菜に憧れつつも、ウザいって思ったり、説明できない気持ちが溢れてる理子の心情描写がすごくリアルで刺さった。タイトルの「正反対な私たち」も、表向きのギャップと内面の複雑さを予感させて良いね。続きがめちゃくちゃ気になる!矢野さん、素敵な作品をありがとう🔥