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プロローグ
29◼◼年◼月◼日
当時20代なりての頃
今でも覚えてる。あの戦争のことを、忘れたくても忘れられないあの戦争を。
あの全世界で同時に起きた戦争の影響で国々は5つの大国たちへと変わり果てた
最高の技術を誇る技術と炎の国ヴァルニャス帝国
様々な産業で最も栄えたと言われる宗教国家イリーマルカス連邦共和国
最大の面積 人口 犯罪率を誇る荒くれ者共の楽園バルボス国
最強の軍事力を誇る誇り高き軍人達の国イリャス帝国
そして…漁業と農業が売りの広大な自然要塞がある我が国リンシェス共和国
第1話 ウィーリッヒ
そして今は3◼◼◼年7月10日俺は70代半ばのジジイになった。
「ぁ”っ”“ぁあ”…」カーテンから漏れる光に照らされ起きベッドから項垂れるように起きる。眠い目を擦りながらも今日という現実に目を向け慣れた手つきでTVをつけサンダルを履き外のポストから新聞紙を取る。
「おぉ…レイブス今起きたのか?」
「あぁそうだよ…そっちは今から仕事か?ダージス」
「あぁ!そうなんだよ!これから仕事さ!でもまぁ家族を養うためだからしゃあねえさ!お前も頑張れよ!」とダージス、ダージス・アルガスと言う漁師の友人は俺に手を振りながら仕事場へと歩き去っていった。
モジャモジャの白くなった髪と髭としわくちゃな体を掻きむしりながら家へと戻るとどうやらTVの向こう側の世界ではくだらない事を俺らへ向けて発信しているようだった。
[……続いてのニュースです]俺はソファに腰かけ欠伸をしながらも新聞紙とニュースに目をやる[最近突如として特殊変異の動物が世界各国で見られる様子で、世界は騒然しています。この動物達は様々な独自変異を遂げ、筋骨隆々な個体や非常にやせ細った肉付きの個体も居ます。また、特殊変異する生物はどれもバラバラで法則性等が未だ発見されていない様子でっ……す…… ]と電波の影響かTVはザーッザーーとなり動かなくなった「チッ……ダ”ァァァ”」と頭を掻きむしりながらもTVを消し新聞紙を見る。
どうやらその変異生物共は『ウィーリッヒ』と名ずけられているそうだ。
ウィーリッヒてのは有名な研究者の名前でヴァルカニャス帝国出身の科学者だ。等と考え事をしながら立ち上がり台所でコーヒーを飲んでいると何やら外が騒がしく、俺の家のドアをドンドンと開ける音がした。
「開けてぐれぇ!!」等と言う声がしたがどうやら声の主はダージスだ、ダージスが何故あんな騒いでるのかは知らんが一先ずダージスの方へ向かいドアを開けた。
「おいおいダージスどうしたんだ?…愛する家族の為に仕事に行ったはずだろ?…」
「出たんだ!!アイツが!!」
「アイツ?んだそりゃ……」
「アイツだよ!アイツ!ウィーリッヒとかいう化け物だ!!」
「……は??」その言葉を聞いた俺は驚きと不安と好奇心を抱えていた