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とある日の放課後

美緒がやっと教室からでてきた。せんせーに呼び出しされていたらしい。

「まじ、だりぃ(笑)」

美緒、私と一緒に帰るって約束しとったのになんでやらかすんよ。

「美緒はもっと大人しくクラスでいれば?」

思ってもないことを呟いてしまった。

「えー(笑)栞こそさ?私以外と親しくしないでよー!(笑)」

束縛系彼氏かよ。そんなことを思いつつまた受け入れてYESのハンドサインを出してしまった。

「美緒、帰ろ?」

「…!!うん!栞は今日、なんか飲みたい?」

丁度喉が渇いていた。だが、あいにく財布を持っていない。

「あ、ないんだよね…お財布」

美緒はため息混じりに

「じゃー、貸しね?その代わりと言ってはなんだけど、きょー泊めさせてよ!」

と、交換条件を出てきた。

私が断れない性格ということを美緒は知っている。だが、今回はいろいろと時間が合わないのだ。

「ごめん。今日はお義父さんがいるから、お母さんと二人の時間作るために私、帰られないんだよね。」

断られた美緒は全く怒らず

「え!?いや、逆にうち来なよ?普段どーしとるんよ…」

と、聞いてきた。私は間髪入れずに

「え、そんなのビジネスホテルでしょ。お母さんが経営してるから特別に無料なんだよねー」

と、説明した。

美緒は急に私の手を握って

「ごめん…再婚したのは知っとったけど、それは知らんかった…遠慮せずにうちきな?」

と、帰路に導いてくれた。

美緒は優しくてとってもいい子(ちょっと、抜けてて不真面目だけど)。

「栞~今日、両親いないからゆっくりしよ?ウチで良ければ、話聞くし!」

「うんっ!」

今日はビジネスホテルではなく金井家にお邪魔することになった。私は家に連絡も入れずに美緒の家に泊まることとなった私はうきうきした気持ちで美緒の手を握り返した。


fin。.:*・゜

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