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続き!?嬉しすぎます✨ もうどこまでも好きです😭
いるなつてぇてぇ😇🫶🏻💕 猫ちゃんに嫉妬しちゃう紫くん可愛いすぎー!💜 最後のオマケの部分で赤くんも嫉妬しててきゅんとしました🫶🏻💕︎︎
ラスト面倒くさくなって適当です。時間あったら書き直します🙏
皆さんから『結婚後を読みたい』という沢山のコメントを読ませて頂き、Xにてハロウィンネタの投票をしてみたらぶっちぎりでして、もう今結果知る前に書いてます。
という事で、番外編の番外編ってなんぞやって思いながら書かせて頂きました。
〇📢🍍(結婚⇒同棲中)、少🔞有
〇ご本人様とは一切関係ありません
〇『今度は2人で』を読むor作品の設定を知った上でこちらを読む事をおすすめします。
ちなみに皆さん思いますよね?
Q,紕紫(かざし)って誰やねん。
A.2人(いるまさん)の苗字です。((←完結してから知らされるというね。
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10月がもうすぐ終わり、11月に入りそうな今日この頃。
上を3枚着ては、貸してもらった濃い紫色のマフラーを首に巻いては口元を埋めながら、紕紫なつは寒い帰り道を歩いていた。
natsu「ッ…さみぃ”…」
マフラーに埋もれながら、凍える手でポケットからスマホを取り出しては緑色のアプリを押し、画面をスワイプしながら買い出しを終えた事を彼に送信をした。
暇なつ…いや、紕紫なつか。 慣れねぇな。
俺は一昨年好きな人であり、今では夫であるいるまさんと結婚をした。する前は悲しい事も、辛い事もあったが乗り越え、たくさんの人に迷惑も祝福も貰い、今は幸せである。
大学の就活とかでも彼と一緒に居ることを拒んでいたが、先生に仲直りした事も、卒業したあとの行先も言ってやった。先生は呆れながらも笑いながら背中を押してくれた。
俺達が卒業するこの年、大学も就活や卒業の準備とかで休みになりがちな今、俺は彼の店の仕事ばっかりしていた。大変だがその分、 彼と過ごす時間が多くなって嬉しかった。
日が落ちるのが早くなったこの寒い季節、オレンジや黄色のネオンに当てられながら大好きな彼が待っている店に早く帰ろうと歩みを早める。周りを見れば今はハロウィンの季節なのかカボチャやハロウィン仕様のコスプレをしながら歩く子供達がいる。
そんな街を見ながら、なつは今年も彼からコスプレを着させられるんだろうと、目に見える呆れた思いと先の事を望む期待が混ざってしまい複雑な気持ちだった。そんな馬鹿な事を考えるだけで顔が熱くなり、悶々と悩みながら歩いてればいつの間に家までの道のりが近づいてく。
natsu「…知らんふりしとくか…///」
そう呟いてると、足元に違和感があった。
何かに擦り付けられてる感覚を覚え、下を見てみると黒い生き物が見えた。何かと思い一瞬びっくりするが、よく見てみれば黄色い瞳がこちらを見ている。
natsu「………猫?」
そう呟くと猫は小さな声でにゃん、と鳴く。
持ってる買い出しの荷物を地面に置いてしゃがみこめば、全身真っ黒な黒猫であり、上から見た時は分からなかったが思ったより小さくて痩せ細かった。少し泥がついてて汚く、毛並みはボサボサ。家庭の猫に見えない。
なつ自身では思ってなかったが、周りから怖いイメージを持たれてるらしく、動物からも怖がられるかと思いつつも手を近づけてみれば、猫はなつの手を嗅いでは頭に乗せようと擦り寄ってくれる。
natsu「っ…人懐っこいのな、お前笑」
優しく撫でてあげれば分かりやすくゴロゴロと鳴いてくれる。
可愛くて撫でるのに夢中になっていると、冷たい風が身体に当たり悪寒が走る。流石に家に帰りたい気持ちになってきた。荷物を持って立ち上がるが 下から、にゃー…、と寂しそうな鳴き声が聞こえる。
すぐ飯やミルクを買って飲ませる事はできるも、かわいい子猫をこんな寒い中、放って置くなんてのは流石にできなかった。
natsu「どうしよ…」
するとポケットに振動が走った。またスマホを取り出し画面を見ると、
『今夜は寒いからすぐ帰って来いよ』
と、心配と待っててくれる返信が来てた。スマホの画面と下でなつの足で温んでいる猫を交互に見る。
なつは巻いていたマフラーを取り、足元にいる猫に巻いては持ち上げ、家まであと数分で着く寒い帰り道を走って行った。
やっと家に着き扉を開ける。まだ玄関前なのに、暖かくて安心する温もりが身体に浸透する。
靴を脱ぎ、リビングに入れば温かい暖気が冷たくなった身体に染みこみ、ソファの方を見れば黙々と作業する彼の大きい背中が見えた。なつがリビングに入った気配を捕らえれば、ふと優しい笑顔で振り向いてくれる。
natsu「ただいま」
Illma「ん、おかえり。買い出しありがとな」
彼は紕紫いるま。現在カフェ『reddish』を経営してる店長であり、なつの夫である。
彼は立ち上がっては俺の元へと近づき、一瞬だけリップ音を鳴らしながら優しく唇を合わせてくれる。 冷たかった顔も、彼に触れられた場所がじんわりと暖かくなる。
Illma「…つめたっ…」
natsu「そりゃあ、外寒いからな笑」
彼がいた場所を見てみればテーブルには、悪戯な顔をしたカボチャが置いてあった。目も鼻の形も歪で不細工だが、それが可愛らしさを強調してるように見える。カッターと切り抜いたあとのカボチャの残骸も置いてある。
natsu「それ、ハロウィン用?」
Illma「そっ、カウンターにでも置こっかなって」
そう言いながらなつが持っていた荷物を持ってくれる。そんな彼の優しさに浸っていると、なつが抱き持っていた丸まったマフラーからにゃあ、と鳴き声がした。
それが聞こえたのか荷物の中を覗いていたいるまは驚き肩を揺らしては、なつの手元にあるマフラーを凝視した。マフラーがもぞもぞと動いては、出口を見つけ頭を出し、いるまに挨拶するようにみゃあ、と鳴いた。
Illma「…ね、猫…?」
natsu「あー…見捨てられなくて…」
腕の中にいる黒猫は呑気になつの顔をジッと見上げている。意心地悪そうに言ってしまったが、いるまは気にも止めず、黒猫の頭に触れる。いるまに対しても警戒心もなく大人しく撫でられては喜んでいる。
Illma「かわいいなぁ?お前笑」
natsu「っ…か、飼ってもいい…?」
そんななつに、いるまは悪戯心が出てしまった
なつは昔から人にねだる、お願いをする事自体が苦手であり、彼は優しい性格すぎてて1人でやってのけようとしては、逆に危なっかしい事をする事が今までで何度もあった。
今は夫であるいるまが傍にいる為、少しずつ頼ることができるようになってるがやっぱり完全には慣れてなかった。 むしろ、猫の頭で口元を隠して照れながら言ってみるも、目を逸らしてしまい変なねだり方になってしまった。
そんな可愛くて愛おしい彼を見てきたいるまは大体即OKか少し意地悪をしてしまう。今日は後者だった。
Illma「…俺猫アレルギーなんだよなぁ…」
natsu「え?!」
Illma「仕事もあるし、世話をすんのは…」
natsu「ゔ…お、俺がするからぁ!」
Illma「でもお前学校行ってるから1日見んのはキツイんじゃねぇの?(笑)」
natsu「ゔゔ…」
痛いとこを突かれてしまい、飼うと意気込んでいたなつは少しずつへこんでいった。心無しか頭には耳が見えてきては垂れてるように見える。
Illma「…っ、ははっ!w、嘘だよ。俺も手伝うから飼おうぜ?w」
natsu「!!✨️ぅ…嘘つき!!」
許可をくれたなつの顔は喜びに満ち足りたのか、垂れていた耳が立ったように見えた。でも いるまに冗談を言われた事に気づいたのか、彼に向かって痛くない程度に軽く殴り始める。そんななつに対しても、一部始終ずっと可愛くているまはニヤついてしまっていた。
殴る際になつの腕から逃げてしまった黒猫は床に着地するなり、欠伸をしては呆れたようにイチャついてる2人を眺めていた。
そんな紕紫家に1匹の家族が増えてから数日が経った。
動物病院の方で診てもらったら特に何も問題もなく、粉薬だけを貰って家へ帰った。家にあったものでご飯を作り、嫌がって暴れ回ってた風呂に何とか入れさせ、黒猫は綺麗な黒毛を取り戻していた。
natsu「マルー!ご飯だよー?」
名前はマル、オスで誰に対しても人懐っこい性格。名前は 赤ちゃん用のご飯を片手に名前を呼ぶなつが名付けた。 最近になって自分の名前だと認識し始めたから呼んでみれば、小さな足で必死に歩いてくる我ら可愛いアイドルが見えた。傍に置いてやればマルは必死に皿に入ってるご飯に齧り付いては減っていく。
natsu「ふふっ、かわいいなぁ〜?」
Illma「…ちなみになんでマルなん?」
natsu「!…いるまさんみたいじゃん、///」
少し照れながらそう言うなつに、いるまはご飯を食べ終わり毛繕い中のマルを見る。黒猫であり、満月のような黄色い瞳を浮かせている。確かにどこかしら似ている要素はあるっちゃある。だから、いるまに似た名前をつけたんだろう。
Illma「…かわいいな…ほんとに(なつ)」
natsu「!そ、そう?///(猫の名前)」
伝わってるようで伝わってない会話をしながら飼い猫のマルを2人で眺める。すると、視線に気づいたマルは2人の元へ駆け寄ってはなつの膝に擦り寄ってきた。
🐈⬛みゃあぁ、…(シュリシュリ
natsu「は、はあぁぁぁ…!!✨️///」
そんなかわいい飼い猫に心を撃たれたなつは、目を輝かせながらマルを抱き上げぎゅうぎゅうと抱きしめていた。構ってくれる飼い主にマルもゴロゴロと喉を鳴らす。 そんな嫁の姿を見ていたいるまは、柔らかい笑顔で見守りながら手にはスマホで可愛い嫁を連写をしていた。
だが、次第に心の中にじんわり滲むような嫉妬心が湧き出てくる。何故かと言えば、 最近の彼はずっとマルのお世話ばっかりで、2人っきりの時間が減っていた。 もちろん、ちゃんとお互い愛し合ってるし、不満なことなど一切ない。
だが、大好きな人が別の場所や人と関わってるのを見ると、昔のようなほんの少しの独占欲が出てきてしまい、物足りないような気持ちになってしまう。それに、飼ってもいいと言ったのはいるまだ。今更もう遅い。
Illma「…店、準備してくるわ」
natsu「あ、待て、俺も行くっ、」
そう言うと猫を抱えて立ち上がり、寝床に置いてはこっちに向かって駆けつけてく。ご飯を食べ終わった後なのか、猫は眠そうに欠伸をしたあとにすやすやと眠りの中に入っていった。
natsu「後で構ってやっからなぁ?」
そんな約束をするなつに、いるまの中の嫉妬心は残り続けていた。
それからというもの……
Illma「なつ、これ3番テーブル」
natsu「おう!」
🐈⬛みゃあああ…!(よじ登る
natsu「うお!?マルっ!?」
Illma「…マル、なつの邪魔しちゃダメだろ〜?^^」(抱
🐈⬛にゃあ”…
natsu「ごめんな?マル?」(撫
Illma「いいから行ってこい…」
natsu「は、はーいっ」(タッタッタッ
Illma「…なつは今働いてるから、お前は大人しくしてな?」(撫
🐈⬛(ゴロゴロゴロ…
Illma「…ゲージとかも買っておこうか…」
🐈⬛みゃッ!!(シュンッ!!
Illma「あ”っ!?おいっ、待てッ!!」
natsu「こちらが本日のケー…___」
🐈⬛みゃあっ!!(ガシッ
natsu「き”ッッッ!??」
🐈⬛ゴロゴロゴロ…
natsu「ま、マルっ!?」
「え?猫!?かわいい〜!!✨️」
「黒猫さんだ!飼い始めたんですか!?」
🐈⬛みゃおぉ〜…、
natsu「っ、そうなんすよ…笑」
((ザワザワ…✨️
natsu「こらっ!マル!ここは遊ぶとこじゃねぇんだぞ!」
🐈⬛みゃぁぁあ…(シュリシュリ…
natsu「ゔ…/////」(キュゥゥゥン♡
「「かわいい〜〜!!✨️」」(パシャパシャ
Illma「はーい、撤収〜」
natsu「(ハッ…い、いるまさんッ…」
🐈⬛みゃぁ??
Illma「………」
((ギシッ…ギシッ…
((パチュパチュン、ゴリュ♡
natsu「っ…ん”ッ、はぁっ、ぁ♡/////」(ビク♡
Illma「ふふっ、かわいいっ//// 」
natsu「ぃ、いるま”ッ、さぁっ、んんッ!♡/////」
Illma(っやべ、もう、イきそ…/////)
natsu「はぁ”ッ、ぁ♡、んゥっ、ぁああぁッッ…!♡///////」(ビクン♡(ビュク、ビルルル♡
Illma「っ、なつ…俺、も…//////」
🐈⬛みゃあ”あ”??
Illma「っ!?////」(ビクッ?!
natsu「ぁ”ああ?!!///////」(ビクッ?!
🐈⬛ふにゃああぁ…
natsu「っ、ま、マルッ…!今は入っちゃダメだろっ!//////」
Illma「い、いつの間に…」
natsu「ほら、マル!ベッド汚いから上がらないの!!」(抱上
🐈⬛?(シュリシュリ
natsu「っ、ごめん、いるまさん…」
Illma「っは?ッなつ?俺イきそ…///」
(グチ…ジュポ♡(抜
natsu「あぅっ♡//////っ…戻してくるからちっと待っててっ!」
Illma「え?あ、ちょっとッ……」
((パタパタパタ…
Illma「………」
natsu「ふぅ、おまたせ…!」
Illma「…あれからどんくらい時間経った?」
natsu「え?………20分、は…?」(目逸
Illma「…何してたん?」
natsu「…かわいくて触ってました…」
Illma「俺、寸止めされてたんすけど」
natsu「あー…俺のかわいさで許して?」
((ガバッ!!
natsu「ゔおあ”ッ!?」
Illma「じゃあ、もっとかわいーとこ見せろ?^^」
natsu「ひえ……」
と、なつと一緒にいる時には横に猫がいる生活にいるまは少々不満に感じてる事が多くなっていた。
なつが学校に行き、天気予報では今日の午後は温かいと言われてるこんなお昼。
平日だからか、来客が数人しかいなく暇になってしまっていたいるまは、構えとずっと足元で鳴いていたマルを撫でていた。
🐈⬛(シュリシュリ(ゴロゴロゴロ…
Illma「………」(撫
目の前にいる黒猫になつを取られてしまっていたいるまは撫でながらも、やっぱりどこか許せない気持ちもあった。
確かに自分で飼っているペットはかわいいし、こうやって膝の上で寝転んでるこの子を撫でているだけでも疲れが飛び、癒されている。でも、やっぱり1番大好きで大切なのは傍にいる猫っぽい彼で、撫でたいし抱っこもしたいしずっと触れていたい。
そんな彼と今までずっと一緒にいたから、あの時のように隣からいきなり居なくなってしまった気分になっていた。この猫に、奪われていったようだった。 でも、こんな俺に対しても嫌いになんかならず、こうやって愛情を向けてくれるこの子に、自分の不甲斐なさも思い知らされていた。
Illma「……マル」
🐈⬛ゴロゴロゴロ…
Illma「…なつは、俺のだからな?」
こんな時でも、小動物に嫉妬して独占欲を出してしまう自分に、いるまは悔しい気持ちで溢れていた。
10月31日、今日はハロウィンだ。
開店する1時間前、いるまは店内をオレンジや黒で染めていた。
この前切り抜いて作ったカボチャ、偽火をつけたアロマキャンドル、かぼちゃやコウモリのウッドオブジェをカウンターに飾り、 壁にはハロウィン仕様のインテリアカードやガーランド、 空いたスペースには法規や大きいカボチャ、 棚には事前に作ったクッキーや飴の詰め合わせを置いて、準備は万端だった。
🐈⬛みゃぁぁ…
Illma「お、お前は…これだな?」
いるまを遠くから眺めていたマルには、首に赤いリボンをつけて可愛らしさを強調させる。マルはつけ慣れてないからか、居心地が悪そうに首のリボンを見ては諦めてその場で眠り始める。
店が暖かくて気持ちいいのか、仕事中でもマルは店に入っては日向ぼっこをするようになった。衛生面的に良くないかとか、変な物を食べないかとか心配したが、お客さんにとっては看板猫みたいで可愛いと評判が良く、特にマルは気に入った物以外は絶対に食べない性格らしく、 食べカスが落ちていても匂いを嗅ぐだけで何もしない。それもあり、店の隅に置いてあった余った椅子を新しい寝床として作ってあげて眠るようになった。
Illma「…っし、あとは…」
natsu「い、いるまさん…!!」
後ろの出入り口から、少し震えたなつの声が聞こえた。振り向いてみれば、眉間に皺を寄せながら顔を赤くしこっちを見てる彼がいる。
Illma「…着替えたか?w」
natsu「っなんで俺はこれなんだよッ!////」
そう言って出てきたなつの姿は白いフリフリのエプロンに、頭には白いモブキャップ、まさにカントリー系メイド姿だった。
Illma「馬鹿かわいい。」
natsu「ゔ…/////、まぁ、スカートじゃねぇだけまだマシか…//////」
下に着ているのはスカートではなく、ロングスカートに見えさせたスカンツなのが救いだった。 スカートの丈が短いチャイナ服を着せようとして本気で殴られた去年を勉強したいるまは満足していた。
natsu「!!ま、マル!✨️」
Illma「あ、あー…これしかなかったんだけど、い?」
natsu「十分でしょ!かわいい✨️」
夢中になってるなつにあとの準備を任せて、いるまは逃げるように自室に行きインナーを着ては、黒のネクタイを締め、ベストを羽織る。まさに執事のようなコーデを仕上げていく。毎朝形をセットする髪も今日だけ片方かきあげて、いつもより細かく見ながらセットしていく。
natsu「いるまさーん、終わったよ?」
Illma「ん、あんがとな?」
猫を堪能し終え、準備も早々と終えて、ひょこっと出てきたなつ。足元にはなつに着いてきたであろうマルもこちらを見ていた。彼の姿を見て数秒固まってから、少しずつ顔を真っ赤に染まっていく。頭からも白い煙が出ているような気がした。
Illma「あ、まさか惚れてた?w」
natsu「ち、違ぇし!!/////」
やっぱり、かっこいいなんて恥ずかしくて言えないで逃げるようにその場から立ち去るツンデレな彼が愛おしい。まだ俺の方が勝ってるかと、そんな子供みたいなくだらない闘争心を抱えながら、今日1日頑張れそうな気力が湧き上がっていた。
紕紫いるまが店長とするこのカフェは、今迄の実績と看板猫が表れたおかげなのか、今までにない程の売り上げと客層をもぎ取っていた。
いつも来てくれる常連さんの他にも、彼らのコスプレを見たくて来店した学生達や、看板猫を触りに来る客も多く、コーヒーやスイーツを作るだけでなく、何故か一緒に写真を撮るのも仕事の一環と化していた。
natsu「トリック・オア・トリート!お菓子買わなきゃ、金全部もぎ取るぞ!」
LAN「いやそんな物騒な挨拶やめろよ」
Illma「よかったやん、らん限定だぞ?」
LAN「いらん気遣いありがとね?」
mikoto「なっちゃんかわいーコスプレしとんね!」
natsu「これズボンなんよ?」
途中、彼らの親友であるらんとみことは弄りをしに来店して来ては弄り返される。最初は嫌そうな顔をしていた2人だけど、やっぱり大好きな親友なのは本当なのか心から笑顔で話している。その2人は棚にあったクッキーの詰め合わせだけを勝っては、椅子で寝ている猫の頭を撫でて帰っていく。
眠たくて重いまぶたをなんとか瞬きしながらカウンター席を見れば常連客と話を交わしてるいるまと、学生達と楽しそうに写真を撮るなつ。
そんな楽しそうにしてる大好きな2人の仕事姿を僕は見ていた。
今日も日が暖かい、いや、この場所自体が落ち着ける場所だった。
寒い中、凍え死にそうだった僕は唯一目の前にいたなつから暖を取りたくて向かった。すると、なつは何か考えてる素振りをしたり、平たい板を耳につけて誰かと話をし始めたりしてて。気づいたら目の前はもふもふした何かに包まれては抱き上げられて何処に向かうのか分からなくて困惑をした。
でも、着いたのは感じたことない暖かい空間で。捨てられた元親とは違う、心から滲むほどに優しく笑って撫でてくれる2人。嬉しかった僕は構って欲しくて2人の言うことも聞いたし時には意地悪をして怒られたり。
この空間が大好きだった。
でも、特に大好きなのは、僕の事を見つけて拾ってくれたなつ。
だから、
「ねぇねぇ、そこの兄ちゃん?」
natsu「ん?いらっしゃいませ!」
「かわいいね?良かったら写真撮らない?」
natsu「え、?」
「ネットで見たんよ?流れてきてて、特に兄ちゃんがかわいくて来ちゃったんよ!」
natsu「あ、あぁ、俺で良ければ…」
フォットスペースになるようなハロウィン仕様の場所に行くなつとお客さん。そんな褒めた事を言っときながらも、なつの顔に近づき腕をなつの腰に回して逃げられないホールドをしていた。
心無しかなつも少しだけ引いてるような顔をしているし、いるまも横目で睨みつけるようにお客さんを見ていた。
「…ん!かわいい!ありがとね!」
natsu「あ、はいっ…!」
「…あとさ?この後空いてね…?w」
なつの耳元でお客さんは呟いてはなつの腰に回してた手は少しずつ下にズレていく。触られたのか、なつはびっくりしたあと、肩を震わせて助けを求めている雰囲気が混じっていた。
だから、僕はそんな優しい彼を助けたい。
🐈⬛(シャーーーーッッ!!!
意を決して、僕はなつを触るお客さんの手にがぶりついた。
「っっ!!い”ッッッッたあ”あ”!!!」
natsu「!マルっ!!」
腕を振って離れさせようとするお客さん。それでも僕は離れないように手を噛む力を強めさせる。大好きなご主人様を守りたいから、他に店にいるお客さんもこちらを見ているが気にしない。
natsu「ッマルっ!離せっ!怪我させちゃダメだからっ!!」
なつは僕の身体を抱きしめて、お客さんから離れさせた。僕も大人しくお客さんの手から口を離して大人しく彼に抱かれておく。お客さんの手には僕が噛んだ歯の跡が残っている。
「っ…なんだこの馬鹿猫は!!」
natsu「も、申し訳ございませ…」
Illma「お客様、お怪我は大丈夫でしょうか?」
頭を下げようとするなつの前に、いるまが立っていた。僕達から守るように背中に隠してくれている。
「っ、慰謝料払え!!3万だ!!」
Illma「すみませんが、それはできません」
「はぁ”ッ!??」
Illma「このお店は、メイドの接触は禁止とさせて頂いてるので」
優しく笑いながら分かりやすく淡々と説明をするいるまは心の底から怒っている。猫は敏感だから、雰囲気で分かってしまうのだ。なつも感じてるのか、僕を抱きしめる腕の力が強まっていた。
「っ、何処にも書いてねぇだろ!!嘘なんかつくんじゃねぇよ!!」
Illma「…では、ちゃんと調べて来てないお客様の為にこのお店の説明を言わないといけないですね」
なつは、僕を拾ってくれた優しくて大好きな人
いるまは、
Illma「…俺の嫁に触んな、カス」(ギロッ
僕の憧れの優しくてかっこいいヒーロー
「っ…!!」
お客さんはいるまを見て怯んだのか、途中転んでそうな勢いでお店から逃げ出した。お店は静かな雰囲気になった後、何処からか小さな拍手が聞こえていた。怒っていたいるまの雰囲気も、拍手された事によって少し顔を赤らめてペコペコと頭を下げている。
Illma「うわぁ…なんか、恥ずいな…//」
natsu「ぁ、ありが、と…//////」
Illma「ったく、なつは、嫌だったら嫌だって言って良いんだからな?笑」
少し甘い雰囲気になっている2人の間を下から眺める。やっぱり、お互い大好きなのが伝わってくる。
natsu「てか!マルもっ、怪我してない?」
🐈⬛!みゃあ!(フリフリ
Illma「大丈夫そうだな?なつを守ってやってありがとな?」
僕の頭を撫でながら優しく笑ういるま。前まで僕に向けてた笑ってるけど、何処か変な雰囲気があった彼は、今は心の底から笑っている。なつも、撫でる変わりに最初のように僕の身体を強く抱きしめてくれる。
よかった、幸せな家庭に入れて、
オマケ
🐈⬛ゴロゴロゴロ…
Illma「…ごめんな?無意味にお前に嫉妬して 」
🐈⬛…??
Illma「お前も、なつが大事なんだよな」(撫
🐈⬛!にゃあああ…!
Illma「…俺と一緒だな?」
(ガチャ
natsu「あ、いるまさ…」
🐈⬛(ゴロゴロゴロ…(スリスリスリ
Illma「なんだ?今日めっちゃ俺に甘えてくんじゃん?w」(撫
natsu「…………」
(テクテクテク…
(ポスッ
Illma「!…なつ?」
natsu「…俺にも、撫でてくんねぇの?」
Illma「!…はいはい…w」(撫
natsu「………////」(スリスリ…
Illma(そういや、コイツも猫だったなw)