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涼音さんと陸くん

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涼音さんと陸くん

7 - 第7話それでも、恋人じゃない

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2025年06月01日

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「……ねえ、陸ってさ、」


シャワーを浴びたばかりの涼音が、

濡れた髪をタオルで拭きながら、ベッドに座る陸に尋ねた。


「……なんでそんな優しいの?」


「……え?」


「普通さ、セフレってこう……

やるだけやって帰る感じじゃん?

朝起きたらいないとかさ? “じゃあね”って感じでしょ?」


涼音は笑ってる。

でも、その目はちょっとだけ寂しそうだった。


「俺がそんな扱いしてたら、

涼音さん、絶対すぐ他の人のところ行きますよね」


「……まあ、それは、あるかも?」


涼音は冗談ぽく笑ったけど、

心のどこかで“本気”でそう思ってる。


「それが嫌だから、俺は……離さないんです」


「陸……」


ベッドに座ったままの陸が、

タオル越しに涼音の髪を拭いてくれる。


ゆっくり、優しく、

“恋人”みたいに。


――でも、恋人じゃない。


「……でもさ、それって、セフレの優しさじゃなくない?」


「……俺は、涼音さんが思ってるより、ずっと本気です」


「本気って……えっちに、でしょ?」


「違います」


ピシャリと断言されて、涼音は言葉を飲み込んだ。


「えっちだけだったら、

あんなに大事にしません。

好きな人だから、俺は……触れてるんです」


「…………やめてよ、そういうの」


「……なんでですか」


「だって……僕、年上だし。

遊び慣れてるし。

他にも抱かれたことなんて、何回もあるし」


「……知ってますよ」


「……え?」


「でも、全部、俺が忘れさせるんで。

俺で更新していくんで、記録」


「……バカじゃないの、何言ってんの……」


笑ってごまかしたいのに、

胸がキュッと締め付けられて、

涼音の目元がほんのり赤くなる。


「……あのさ、陸。僕のこと、好き?」


「……はい」


「“はい”って……ほんとに?」


「ほんとです。……じゃなきゃ、

涼音さんの全部を、こんなに欲しがったりしない」


「…………」


涼音は、なにも言えなくなってしまった。

だって――そんな目で見られたら、もう。


“僕も、本気になっちゃいそうじゃん”


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