◇太宰さんside◇
『……zzz』
規則正しい寝息を立てながら静かに眠ってしまった私の眠り姫──
誘拐され監禁されている身とは思えない程の安らかな寝顔に触れようと手を伸ばす__。
「太宰くん」
此の場に居るもう1人の人物であるドストエフスキーに名を呼ばれ、触れようとしていた手をとめた
「何だい」
「其れは契約違反…ですよ」
「__はぁ。」
「…………。」
私の返答が気に入らなかったのか、ドストエフスキーは吸血鬼のような赤い目を細め探るように此方を見ている。
_生憎、男と見つめ合う趣味はない。
彼から視線を外し再び〇〇ちゃんの寝顔に目を向けた
「まさかこんな状況の中、本当に寝てしまうとは…。もう少し危機感をもって欲しいものだねぇ」
「全くです。此処を出た後、しっかりと教え込まないといけませんね」
「そうだねぇ、私がしっかり教育しておくよ」
「それは叶いませんよ、彼女は貴方ではなくぼくを選びますから」
「もう勝った気でいるのかい?まだまだ此れからじゃないか」
どちらが先に彼女を堕とすか───
〇〇ちゃんが私達のどちらかに好意をもち、選ばなければ
この状況から開放してあげる事はできない……
『……お前らが……犯人だぁ……!』
「「!!」」
彼女の言葉に、私とドストエフスキーは驚いた表情で〇〇ちゃんに視線を向けた。
『………zzz』
「「……… 。」」
『………zzz』
「……〇〇ちゃん…?」
『………zzz』
「……寝言の様ですね」
「そんな事ある!?タイミングとか諸々善すぎやしないかい!?」
〇〇ちゃんから発せられた言葉に、少なからず私もドストエフスキーも動揺してしまった
本当は寝たふりをしていたのだろうかと考えるものの何度見ても寝ているし、彼女にそんな器用な真似が出来るとは到底思えない。
だから本当に寝言なのだろうけど余りにもタイミングや言葉の選別にドキリとさせられた
「ふふっ」
やっぱり欲しい
君が欲しい
どうか私だけを君の目に焼き付けて欲しい
ねぇ〇〇ちゃん
私だけのモノになってよ _____ 。
すみません!めちゃくちゃ短いです!🙏💦
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