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結論から言うと、私たちは生き残った。
ボタンを押した瞬間、どうやら気絶したみたいだ。
昨日から校長も学校に来ていないみたいだし、結局殺し合いも終わらせることはできなかった。
昨日の件もあり、私たちは少し距離を置いている。
ひより「ねぇ、環…ひよりちゃん」
環奈「もう環奈でいいよ。ひよりはあんたでしょ」
ひより「…うん」
環奈「ねぇそれよりさ、あいつ見てない?」
ひより「ああ…うん」
ひより「見てないよ」
ひよりはニコリと複雑に笑いながら私に言う。
ひより「環奈ちゃんは、何も悪くないから」
環奈「……」
ひより「あっ、チャイム」
ひより「また後でね」
ひよりは早足で自分の席に戻っていく。
何も悪くない…か。
確かに私はただボタンを押しただけ。いや、押してしまった。
私はこの学園の闇を知ってしまったから。だけど、それを口外なんてできない。
私はこれからも隠し通していくんだ。
この学園の闇を。
地下室でのあの出来事も。
知らないフリをする。
ドンッ!!!
鈍い音とともに、慎也が居た部屋に鉄の塊のような大きい塊が落ちてきた。
ひより「環奈ちゃん……」
環奈「……ごめ、ごめん」
校長「終わりましたか」
校長「そこのドア、開くようになったと思いますので、そちらから出ていってください」
環奈「行こう」
ひより「…………うん」
環奈「ねぇひより」
ひより「…ん?」
環奈「私、アイツの事、まだ慎也って呼べてない」
ひより「え?」
環奈「アイツのこと、まだ何も知らない」
環奈「一緒に卒業しようって…約束もしたのに」
守れなかった。
ひより「…」
ひより「仕方ないと思うよ」
ひより「だって、私たちは所詮ただの学生。あんな状況に置かれて、正しい選択なんてできない」
正しい選択なんてあったのかな。
私はどちらかを選ばないとだった。それで選んだのが慎也だった。それだけ。それだけなのに
環奈「…うん」
この学園に平和なんて言葉存在しない。毎日どこかで誰かが死んでいく。
今回だってその一つにすぎなかった。
環奈「え…?」
私は私の目を疑った。
居なくなったはずの。消えたはずの慎也が目の前に立っていた。
慎也「あ、環奈!」
環奈「慎也…?」
私はその時、初めて慎也を慎也と呼んだ。
環奈「何で、居るのよ」
慎也「なんでって…え何が」
環奈「慎也、死んだんじゃ…」
環奈「もしかして、校長?アイツが何かしたの?本物じゃないんでしょ?!」
慎也「環奈、気づかないフリしなくてもいいから」
慎也「環奈は殺し合い何かしないで、普通の生活を……」
クラスメイト「朱音さん、さっきから一人で何やってるんだろうね…」
ピロン♪
綾音果穂から友情届が送信されました。
環奈「……」
ピロン♪
神崎普から友情届が送信されました。
廣田一樹から友情届が送信されました。
神奈木颯也から友情届が送信されました。
環奈「……………」
四人の友情届を承認しました。
ごめん慎也。私は潔白でいられないや。
お願い聞いてあげれない。
数年ぶりに触るナイフは、とても新鮮な感じがした。
殺し合い学園、これにて完結です!!訳わかんないところとかめっちゃあるんだけど、許してクレメンス。見てくれてありがとう~✌by作者