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あなたはいつもあの子のことばかり私なんてきっと眼中に無いんだろうなぁ
同じことをしても、同じ嘘をついても褒めるのはあの子。信じるのはあの子。
同じものを買っても、同じ怪我をしても可愛いって言ってくれたことはない。心配されるのは絶対あの子なんだ。
あなたのハグも感謝の言葉も全部あの子のものになっちゃったんだね
あーぁ弟なんて、要らなかった。なんてあなたは幸せにならないよね、お母さん。今まで貰った愛情も譲る時が来たんだって今度はあの子の番なんだってわかってる。
けど、辛いものは辛くて気づいた時には涙はでてる。心配かけたくなくて言えなかったものが溜まってるのも全部イラつきに変わるんだそのうち、あなたといる時間が、喋ることが、全てぽつぽつになってくのが怖いよ。
愛して。なんて無責任な言葉、この手で握りつぶした。心の中で。握り潰すために力を入れた手の指と指の間からしぶきという名の叫びがずっと鳴り止まなかったけど、潰しきっちゃえば一瞬。それからは愛してなんて思わなくなった。
あなたの中に私への愛が微かに残っていたなら、勿体ないことをしてしまったんだろうけど、きっとそんなもの残っているはずがないって確信が自分の中でついていたからきっと握ったんだ。潰したんだ。
何万っていう華が咲き誇る中で私の心は死んだんだ。
あぁ、
涙まじりに盛れた声。辛くて頬を涙が流れた。このままいっそ死んでしまいたかった。愛は、愛の狂いはこうも人を惑わせ、人を殺し、鋭い刃のように心を抉る。
柔らかいクッションのように人の心を受け止め、優しく包み込む。
理不尽なこの世界に、不条理な人間関係に、終止符を求めて飛び立った。 ひっくり返って見えた青い空が愛でなくても包めると言わんばかりに私を見つめた。
私がいなくなる頃、この青い空は空気を生む。雲を飛ばす。雨を降らす。太陽で照す。生きるための糧を与えた。
気づけば鈍い音がして、目の前が真っ赤に染まった。
終止符を打った私の物語は、ここで幕を閉じた。
あぁ、
最後の言葉が耳をよぎる。もっと他にあった。言えばよかった。溜め込みなんてしちゃうから。人の気持ちも考えないで自分のことばっかだったな。
またつまらないことばっかり。また私は、人生を踏み外した。
「次はない。」
光を伴い目を開けた。私は喉から声を出した。
自分の声。赤ん坊の声が聞こえた。