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タイトル募集ちゅ

1 - 第一章 第一話

♥

38

2023年12月30日

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俺は目を覚ますと白いベッドに横たわっていた。

当たりを見渡すとどうやら病室らしい。

俺はこの状況に戸惑っていた。


少ししてノックが聞こえた。

看護師らしき人物が入ってくると、驚きながらも

「ようやく目が覚めましたか?」と言われた。

「あの、俺はどうしてここに?」

俺は戸惑いながら尋ねたが、

看護師は慌てて

「先生にすぐ知らせますね」 と言って去っていってしまった。


しばらくして、30前後と思われるの女医 が入ってきた。彼女は困惑している俺に優しく微笑んで話しかけてきた。

「結希さん、お疲れ様です。私は田中と申します。混乱してしまっているでしょうが、少し質問させていただいてもいいですか?」

「はい。」

俺は少し緊張しながらも答えた。

田中先生はしばらく俺と対話を続け、そして言葉を選ぶようにして伝えてきた。

「結希さん、信じらないかもしれませんが、あなたは交通事故に巻き込まれ、半年もの間、意識不明でした。」

俺は驚きと同時に理解できない感情に包まれた。「半年も? さすがにそれは…」 信じられない。

「いえ、本当のことなんです。そして、残念ながら、あなたは記憶障害を起こしているようです。ご家族の方にもお伝えしてあります。」

田中先生は慎重に告げた。

確かに、家族のことや自分のことはわかるが、

学校や友達と言った記憶が一切ない。

結希は深いため息をつき、部屋の中でぼんやりとした表情になる。

「俺はこれからどうなるんですか?」

と俺は尋ねた。

「あと1ヶ月ほどはこの病院にいてもらいます。でも、少しずつ思い出していくこともあるかもしれません。気長に取り組んでいきましょう。」

田中先生は優しく微笑んで言った。

田中先生が去った後、俺は一人で部屋の中に取り残された。


考え込む中、扉が再び開かれ、見知らぬ女の子が現れた。

「あの、どちら様でしょうか?」

俺は戸惑いながら尋ねると、女の子は少し悲しげな表情を浮かべるも、すぐに微笑みながら自己紹介を始めた。

「僕は名前は凛。結希くんのこと、ずっと待ってたの。なんてったって、君と僕は恋人同士だったんだから。」彼女の言葉は、俺にとってはまるで異次元の出来事のように響いた。

俺は彼女の言葉に戸惑い、困惑していた。

彼女の言葉が頭の中で何度も響く。

「あの、凛さんでしたっけ?」

「恋人同士だったって…本当なんですか?」

俺は戸惑いながら尋ねた。

すると、彼女は微笑みながら

「そうだよ。君と僕は恋人同士だったんだ。覚えてない?」

「…すみません。思い出せそうにないです。」

「そっかぁ。分かってはいたけど、正面から言われるとすこし悲しいなぁ。」

彼女は寂しそうに言った。

「それはそうと、敬語なんて使わなくていいんだよ?覚えていないとはいえ、恋人同士だったんだからさ。」

「あぁ、うん。確かにそうだね。」

「それと、凛さんじゃなくて、凛って呼んでね。僕もゆうくんって呼ぶからさ。」

「ゆうくん…?」

「うん。ゆうくん。」

俺は自分の呼び名に戸惑いつつも、頷いた。

「分かった。ゆうくんでいいよ。 そういえばさっき、ずっと待ってたって言ってたよね。」

凛は微笑みながら、「うん。ずっとゆうくんのことを待ってたんだ。毎日お見舞いに来てたんだよ?」彼女は少し自慢げだった。

「でも、俺、何も覚えてないんだ。学校や友達のことも…凛のことも。」俺は自分の状態を正直に伝えた。

凛は少しの時間黙ってから、やさしく微笑んだ。「それは大丈夫。ゆっくり思い出していけばいいから。だから、今は無理せず、一緒頑張っていこうね。」

そう言って凛は俺に近づき、寄り添い、俺の手を取った。手のぬくもりが俺の心に優しさを届けるように感じた。

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