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「それでは、指輪の交換を」
司会者の声に促され、律と華は小さなケースを開いた。
純白の光を帯びたリングが、会場のスポットライトにきらめく。
律は華の左手をそっと取り、薬指に指輪を滑らせた。
「……これからも、ずっと一緒に」
華は震える指で、律の薬指に指輪をはめ返す。
「はい……ずっと隣にいます」
拍手が広がる中、司会者が告げる。
「それでは、新郎新婦は誓いのキスを」
律は静かに華を引き寄せ、そっと唇を重ねた。
会場から歓声と祝福の拍手が巻き起こる。
――あの日、不器用に始まった二人の物語は、今確かに結ばれた。