あぁ、俺がやったんだな。信じたくないや。
気がついたその時、目の前の景色は、渋谷という面影はなかった。血の匂いと自分がこれから一生背負わなければならない罪に吐き気がした。
あの時。なんで指なんか飲み込んだんだろう。
死にたい。
なんで自分は生きているのだろう。
そんな気持ちでいっぱいになった。
そんな時に、自分の言動と、前に言われた言葉が、フラッシュバックした。
「君、死刑ね。」
そりゃそうだ。
「なんで自分が死刑なんだよって思ってるよ。」
ふざけんな。普通だろ。
「お前のせいだ。お前がいるから人が死ぬんだ。」
そうだよな。いま、やっと分かったよ。今更遅えけどな。
もう生きているのが嫌だ。自分だけのうのうと生きているなんて、無理だ。
真人にでも殺してもらおうかな。いや、宿儺が邪魔するだろう。
死刑。今すぐ死刑にしてくれ。次に誰かを巻き込むなんて嫌だ。次、誰かを巻き込むとしたら、きっと自分と親しい人だろう。いいや、もしかしたら全然関係ない人かも。
次に巻き込まれたのは、伏黒。お前だったか。
ごめんなさい。