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nmmn
rukg?
ru→♡→ kg
wn →♡→ kg
暴力・監禁あり
始めの方に一瞬だけwnが出てきます
前半からは想像できないくらいバッドエンドです
kgが可哀そう
全部で約5400字
上記の内容でも良い方のみ本編どうぞ↓
スタジオでの配信を終え、控室にニ人が残っていた。
雑談をしていると、ふと赤城ウェンが真剣な表情で叢雲カゲツに向き直る。
「……カゲツ。僕、ずっと言いたかったことがあるんだ」
「え、なに。改まって」
「僕さ……カゲツのことが好きなんだ。恋愛的に」
静まり返る空気。
カゲツは目を瞬かせ、言葉を探す。
「……あ、あの……ごめん。ウェンのことは大事やけど……そういう意味で好きとかは、ない、かも」
素直に、しかし優しく答えた。
ウェンはわずかに笑って頷いたが、その瞳の奥に寂しさが浮かんでいる。
「……そっか。ごめん、困らせたよね」
そう言いながら立ち上がった彼は、唐突にカゲツの肩を掴むと、唇を重ねた。
不意打ちの柔らかい口づけ。
「っ……!? キ、キスされちゃった……」
声を震わせるカゲツ。動揺で頬が赤く染まる。
ウェンはすぐに唇を離し、「ごめん。気持ちに整理つけたかっただけだから」と一言呟き、部屋を出ていった。
――その一部始終を、少し離れたところから見ていた小柳ロウの表情は強張り、思わず言葉が漏れる。
「……ふざけんなよ、あいつら付き合ってたのか……!?」
数日後。
ロウに呼び出されたカゲツは、少し不安そうに顔を出した。
「……小柳? なんか用?」
ロウは黙ったまま、カゲツをじっと見つめる。心当たりのないカゲツは疑念を抱きながらロウを見る。
「……こっち来い」
普段より低い声に、カゲツは体が固まる。ロウの表情は険しく、言葉少なに、いつもと違う雰囲気を纏っていた。
「え、あ、ちょっと……!?」
急に肩を掴まれ、心臓が跳ねる。ロウの視線は、まるで何かを決めつけるようだった。カゲツはその視線だけで、背筋が冷たくなる。
「……カゲツ。俺と付き合え」
カゲツは一瞬、目を見開いた。
「えっ、そ、そんな……なんで小柳と……いやや!」
思わず声が震える。心臓が張り裂けそうだ。ロウの目のぎらつきと圧を前に、声も小さくなる。
「……嫌? ふざけんな。じゃあウェンとカゲツが付き合ってるって言いふらしていいのか?」
肩を掴む力が強くなる。カゲツは息が詰まり、身を捩るが、ロウはそれを許さない。
「この前の見てたん!?それだけは……!!でも……小柳と付き合うなんて……」
震える声で必死に抵抗するカゲツ。頭の中は真っ白で、どう答えていいのか分からない。
「答えは一つだろ?」
肩を掴む力は更に強くなる。それは、カゲツの心を締め付け、もう逃げられないと告げる圧がそこにある。
カゲツは小さく息を吐き、肩を落とす。涙が滲む。
――仕方ない……。これ以上拒んだら、どうなるか分からない。
わずかにうなずき、声を絞り出す。
「……わ、わかった……。小柳と……付き合う……」
ロウの顔がわずかにほころぶ。
「俺たちの家も用意しておいてやるからな」
カゲツが自分を選んでくれた――それだけで胸が熱くなる。だが口には出さない。出す必要もない。
その日からロウは「カゲツは俺の恋人だ」と色々なライバーやスタッフに言い回り始めた。
祝福の言葉を受けても、カゲツは否定できなかった。
否定すれば「ウェンと付き合っている」と噂されてしまうかもしれない。そのような迷惑はウェンにかけられない。
はたまた何か別のことをされるかもしれない。
その恐怖が、口を塞ぐ鎖になっていた。
今日は先輩や同期、後輩たちが集まるコラボ配信の日だった。
明るい談笑が続く中で、叢雲カゲツも輪の中に混じっていた。
その隣に立つ小柳ロウが、何気なく手を伸ばす。
指先がカゲツの手の甲を撫で、そして絡め取るように握った。
「……っ、ロウ」
小声で抗議するカゲツ。
「なに? 付き合ってるんだから、別にいいだろ」
さらりとした口調に、周囲の空気が一瞬止まる。
「え、付き合ってるんだ」
「おめでとー!」「お似合いですね!」
先輩や同期、後輩が祝福の言葉をかける。
カゲツは慌てて首を横に振ろうとするが、否定すれば「ウェンと付き合ってる」と噂される。
――それだけは避けたい。
喉に言葉を詰まらせたまま、赤くなった顔を俯かせるしかなかった。
談笑が再開した頃。
ロウは急にカゲツの肩を抱き寄せ、そのまま唇を重ねた。
「っ……!?」
抵抗の声は飲み込まれ、彼の舌が容赦なく侵入してくる。
「や……っ、ん……やめて……」
必死に押し返そうとするが、カゲツの身体はあまりにも敏感だった。
唇の中を貪られるだけで頭が真っ白になり、腰から力が抜けていく。
「……っ、んんっ……」
ついに立っていられず、崩れ落ちそうになった身体をロウが支える。
抱きすくめられたカゲツの頬は火照り、唇は濡れて震えていた。
「……うわ、なんか……生々しい」
「めっちゃ熱い……」「すごいもの見ちゃった……」
周囲の視線が集まる。
人前で堂々と舌を絡め、恋人を腰砕けにさせるロウ。
そして、その愛に翻弄されるカゲツの姿。
祝福していた同僚たちは、思わず胸が高鳴るのを抑えられなかった。
――やっぱり二人は本当に付き合っているんだ。
そう、強く実感してしまう。
カゲツは小さく震える声で呟いた。
「……みんなの前で、恥ずかしい……」
けれどロウは耳元で囁く。
「俺がどれだけお前を好きか、みんなに見せてやりたかっただけ」
周囲のざわめきは、彼の耳には届かない。
ただ支えられながら、熱に浮かされたように唇を濡らす自分の姿だけが、どうしようもなく恥ずかしく、そして怖かった。
控室での騒ぎの後、そのまま流れるように公式配信が始まった。
画面には、BGMと共にライバーの姿が映し出される。
「にじさんじの ―――― !!!」
進行役がいつもの調子でタイトルコールをする。
小柳ロウも軽く手を振り、
「小柳ロウでーす。お願いしまーす」
と気の抜けた挨拶をした。
カゲツは――笑顔を作ろうとして、どこかぎこちない。
配信が進むにつれ、普段なら軽口を叩き合うはずの二人の空気はいつもと違った。
とりわけ、ロウがカゲツの肩に自然と手を回したり、画面越しに見える距離感が近すぎる。
「小柳、カゲツと距離近くね?」
「カゲツくん、なんか落ち着かない感じする」
「二人の雰囲気、こんなんだったっけ?」
コメント欄はその話題で埋まっていく。
「カゲツ、こっち来いよ」
ロウが軽く肩を抱き寄せる。
「わっ……ちょ、ちょっと……!」
慌てるカゲツの反応に、視聴者のコメントはさらに加速した。
「完全にカップルやん」「なんかリアルだな……」
「これって配信で見せていいの?」
普通なら笑いに変わるはずの場面が、妙な沈黙を呼ぶ。
他のライバーが必死に話題を広げても、コメントは流れを変えてくれない。
カゲツの心臓は早鐘のように打っていた。
――やめてって言ったのに。
――配信でこんなことされると、視聴者に気づかれる。
目の端に映るロウは、何事もない顔で配信に参加している。
まるでこの空気の重さに気づいていないかのように。
だがカゲツは違った。
視聴者が感じ取っている違和感は、全部自分たちが原因だ。
その罪悪感に胸が締め付けられる。
配信が終わる頃。
「今日はありがとうございました!楽しかったです!」と明るく締めても、画面に流れるコメントは最後まで妙にざわついていた。
「お疲れさま!楽しかった!」
「今日、空気ちょっと変だったよね」
「カゲツくん大丈夫かな」
モニターが暗転すると同時に、カゲツは深く俯いた。
「……全部、ぼくらのせいや」
罪悪感と、どうしようもない疲労感が身体を重くした。
カゲツは玄関の鍵をかけ、深く息を吐いた。
今日の配信での、あの異様に近い距離感と、手を握られ、唇に触れられた瞬間のことが頭から離れない。
「ロウ……お願いがあるんやけど……」
声が震える。
ロウはソファの端に座ったまま、少し首を傾げてカゲツを見る。
「ん? なに?」
カゲツは視線を落とし、指先をぎゅっと握りしめる。
「他の人がいるところで……手を繋いだり、キスしたりするのは、やめてほしい……」
言いながら顔が赤くなり、声も少し震える。恥ずかしさと混乱のせいだ。
しかし、返ってきた沈黙に、胸が冷たくなる。
ロウの表情が固まり、目の奥に苛立ちが灯るのがはっきり見えた。
「………は? 今の、俺の気持ちを拒絶したってこと?」
その低い声に、カゲツの肩がびくりと跳ねる。さっきまでの恥ずかしさは、恐怖へと姿を変えていた。
「ち、違う……! そうじゃなくて……ただ……人前がいやなだけ……」
カゲツは後ずさり、手で胸を押さえる。
ロウの瞳が険しくなり、カゲツの腕を掴む。
「……俺のことを拒むなんて……そんなこと、許せるわけねぇだろ」
その勢いで、ロウは力任せにカゲツを突き倒す。
「やめて……!」
カゲツは声をあげて必死に抵抗する。
しかし、ロウはそれを拒絶の合図だと誤解し、さらに力を強める。
「……まだそんなこと言うんだ」
声色が更に冷たくなり、カゲツは恐怖で体を丸める。
次の瞬間、乾いた音が部屋に響き、頬に走った鋭い痛みと衝撃に、カゲツの視界が揺れる。
「い”っ……!」
思わず涙がにじむ。ロウから受けた初めての暴力に、心臓が凍りつくようだった。
手足を押さえられ、抵抗するほどにロウの力は増す。
「や、やめ……! おねがい……!!いたい……!!」
手をあげられることは、今までの言葉だけの脅しとは全く違う恐怖が全身を覆った。
ロウは気づかない――自分の行為がカゲツを傷つけていることを。
カゲツはただ、どうしてこんなことになったのか、自分でもわからず、恐怖に凍りついていた。
「や、やだ……! ごめんなさい……!やめて……!!」
カゲツの声は悲鳴に近く、体が小刻みに震える。
手をあげられるたび、痛みで意識が遠のきそうになる。恐怖に抗えず、まぶたをきつく閉じ、ただ次の衝撃を待つしかなかった。
「なんで、俺の愛を嫌がんだよ……!」
ロウの低い声に、苛立ちと誤解が混ざる。
カゲツの必死の訴えは、ロウにとって拒絶の証でしかない。
手が、腕が、そして体がロウの力で押さえつけられる。
「おねがい……や……やめ……!」
声を振り絞るカゲツに、ロウはさらに力を込める。
抵抗するたびに、ロウの怒りは増幅していく。
カゲツの視界がぐらつき、意識の端で自分の恐怖と痛みが渦巻く。息が詰まり、体が重くなり、震えが止まらない。
「……俺を拒絶したら、どうなるか……わかってんだろうな……」
ロウの声が部屋に響き、カゲツの鼓動はさらに早まる。
必死で逃れようと手足を動かすが、ロウの力は衰えず、振るわれる一撃一撃が恐怖を増幅させた。
やがて、カゲツの目から涙がこぼれ落ちる。
「……ご……ごめんなさい」
呼吸が乱れ、繰り返し殴られた部分の感覚が無くなっていき、意識がぼんやりとしてくる。
自力ではもう立てず、ロウに掴まれて支えられているだけだった。
抵抗しようとする力も、恐怖で徐々に失われていく。
最後に、ロウが力を込めて拳を振り降ろした瞬間、支えを失ったカゲツの体は、膝から崩れ落ちた。
手足の震えも、呼吸の乱れも、すべて止まり、意識は暗闇に沈んだ。
その瞬間、ロウは我に返る。
目の前で動かなくなったカゲツを見下ろし、初めて自分の行為の過激さに気づく。
「カゲツ!?」
叫び声を上げたい衝動に駆られるが、言葉は震え、喉に詰まった。
恐怖で動かないカゲツを抱き上げ、ロウはその体の軽さに愕然とする。
自分の手が、愛情表現のつもりであったことを思い出し、胸の奥に後悔と焦燥が押し寄せた。
だが、その後も頭の中には、先ほどのカゲツの自分を拒絶する言葉が響く。
拒絶されたという誤解は、ロウの心の中で消えず、まだ完全に沈静化してはいなかった。
カゲツは、冷たい床の感触に気づき、ゆっくりと目を開けた。
鈍い痛みが全身に散らばり、息をするたび胸が焼けるように痛む。頭はぼんやりとして、身体が思うように動かない。
周囲を見渡すと――見慣れた自分の部屋のはずなのに、何かが違う。
手首や足首には金属の冷たい感触が絡んでいた。
「……え……?」
目に映ったのは、自分の手や足が手錠で固定されている光景。
その瞬間、体の痛みを忘れ、恐怖が全身を駆け巡った。
「……なに……これ?……どういうこと……?」
声が震える。小さく、必死に問いかける。
静かな足音が部屋に響き、ロウがゆっくりと現れる。
表情は冷たく、だがどこか緊張感のない決然とした雰囲気を漂わせている。
「……カゲツ、目覚めたか」
その声に、カゲツは身体の震えが止まらず、思わず後ずさる。
「ロウ……手錠……な、なんで……?」
声が裏返る。恐怖と困惑で、言葉が続かない。
ロウはゆっくりとカゲツの前に立ち、静かに言った。
「……さっき、俺の愛を拒否しただろ? だから……もう、俺から逃げられないようにするんだよ」
異常さに、カゲツの心臓は一瞬止まったかのように感じる。
「え……そんな……ど、どうして……」
涙が自然にこぼれ、動かしても取れる気配のない手錠と足枷に絶望する。
自分がどこで間違ったのか、どうしてこうなったのか――すべてが後悔に変わった。
ロウは少し俯き、深呼吸を一つ。
「……これから、ここで一緒に暮らそう。一生俺と二人きりだ。邪魔は入らない」
その声に、カゲツの背筋が凍る。
「……や、やめて……! これ以上……いや……いやや……!」
絶望の叫びが、部屋の静寂を切り裂く。
しかし、ロウは微動だにせず、ただカゲツを見下ろす。
この瞬間、カゲツは理解した。
今から始まるのは、決して逃げられない日々――ロウとの監禁生活だと。
目の前で閉まるドア。鍵の回る音が、カゲツの絶望を確定させた。
――もう、どこにも逃げられない。
――すべては、自分が過去に選択を誤ったからだ。
カゲツの心に、深い恐怖と後悔が沈んだまま、夜は静かに更けていく。