桃葉side
桃葉「…教師…?」
フウリン「詳しく説明しますのでついてきてください」
フウリンさんは私達に背を向け歩き出した
瀬梨「…ど、どういうこと…?あの人誰…?」
瀬梨さんは私達の顔を心配そうに見渡した
さっきのフウリンさん…ゲームだとか授業だとか言ってたけど…
フウリン「あの、ついてこいって言いませんでしたっけ」
フウリンさんは教室の前側のドアから頭だけ出してこちらを見ている
知愛「…今は従うしか無さそうじゃないじゃないかな?行こうよ」
知愛さんはにこっと笑いながら言った…少し震えている気がする
…確かに…人のことを誘拐する奴が何をするかなんて予想されたものじゃない
…最悪死…
クロネ「じゃ…行こうか」
クロネさんの言葉を最後に私達は一言も話さずフウリンについていった
体育館
こちらに背を向けた男女が体育館にいた
…ここはやっぱり学校…なのかな
…というかあの人達も誘拐された人達…?
桃葉「…あの…」
1人の金髪の男性が声を上げた
…後ろにいるんだけど…距離があるし後ろを向いてるから気付いてないのかな
???2「落ち着いて楓…来なかったら逃げるための作戦考える時間ができるし…」
茶髪の男性が金髪の男性を宥めている
???3「えぇ、その通りです。今叫んでも何も変わりませんよ」
黒髪の着物を着た女性が無表情のままそう言った
???4「…霊も…そう思います…」
黒髪の女性の後ろからちょこんと黒髪の少年が顔を出している
???「ぎゃあ!?」
後ろから聞こえた声に金髪の男性は振り向く
???2「…8人だね…合わせて…」
クロネ「…フウリン、説明してもらえる?」
ただの誘拐事件ではないんでしょ?とクロネさんはフウリンを睨んだ
…確かに誘拐するなら逃げられないように拘束するだろうし…
いろいろと不思議なことが多い
一方のフウリンはというと…表情を変えずにこう言った
フウリン「流石ですね。夜沙月さん…それとも分かりやすかったでしょうか」
知愛「…どういうことかな?」
フウリン「それでは…今から説明しましょう」
フウリン「皆さんには今から「学生」に戻っていただきたいのです」
フウリン「…といっても時間は巻き戻せません…なので…」
フウリン「皆さんを学校へ「ご招待」させてもらいました」
???4「…ご招待…」
フウリン「…これから皆さんには1日3時間の授業を受けてもらいます」
フウリン「数学、理科、体育……その他様々の授業を用意しています」
フウリン「…ですが…この授業はあなた方の「生死」に関わります」
???5「…何言ってるの…あなた…」
…生死?…待って…死ぬ可能性があるってこと?
フウリンさんは表情を変えずに説明を続けた
…何なの…この人…
フウリン「…制限時間は3日間です。3日経つまでに全滅したらあなた方の負け」
フウリン「3日間の間に誰か1人でも生き残っていたらあなた方の勝ちです」
フウリン「…簡単に言うと…3日間授業を受け続け、生き延びてください…ということです」
瀬梨「ふ…」
瀬梨「ふざけないで!!なんで私達がそんなことしないといけないの!!」
フウリン「…別にやりたくなければいいんですよ?」
フウリンさんはスカートのポケットから黒いモノを出した
フウリン「死期が早くなるだけですから」
瀬梨さんは一瞬で真っ青になり、力なくその場に座り込んだ
桃葉「…あ…あなたの…目的は何なんですか…!」
何とか声を絞り出してそれだけ言った
フウリン「…目的?」
フウリンさんは初めて怖いぐらいの美しい笑みを浮かべ、こう言った
フウリン「私は「あの方々」の捨て駒ですよ?」
フウリン「こんな美しい殺し合いの計画を…私が知れるとでも?」
私が知るには高価すぎるモノなんですよ?とフウリンさんは付け足した
フウリン「…それに…もし知っていたとしても私は話せませんから」
フウリン「…あぁ…そう考えると素晴らしいですね…あの方々の手で殺していただける…」
フウリン「これほど幸福なことはありませんね…ふふ…」
…何…この人…
…いや…
この人は…本当に同じ人間なの…?
???「…おい行こうぜ…!!気味わりぃ!!」
金髪の男性がそう言った…と同時にフウリンさんはスッと真剣な顔をしてみせた
フウリン「まだ細かいルール説明がまだですよ」
フウリン「こちらをお読みください」
フウリンはそう言いながら1人1人に『ルールブック』と書かれた本を渡してきた
ルールブックにはぎっしりと禁止事項、参加者の名前が書かれてあった
…金髪の男性は「一夜 楓」(ひとや かえで)
茶髪の男性は「神崎 薫」(かんざき かおる)
黒髪の女性は「刃錆 梓」(はさび あずさ)
黒髪の少年は「刃錆 霊」(はさび れい)…というらしい…
それぞれの名前の横には様々な方向から撮った写真が貼られている
もちろん私のも…
…こんなのいつ撮られてたんだろう…
…それに…
桃葉「…副GM…?」
フウリン「…あぁ…副GM様は今回の授業の運営をする気はないそうです」
フウリン「その代わり「ゲーム」を楽しみたい…と」
フウリン「…少し話しすぎましたね」
フウリン「今日は中途半端な時間なので授業をなしにして…明日からスタートしましょう」
フウリン「それではまた明日…お会いしましょう」
フウリンさんは微笑を浮かべ、体育館から出て行った
続く
おまけ
瀬梨アイコン▽
(え?瀬梨さんパーカー着てるんじゃないのか?…アノォ…パーカーナクテ…)
知愛アイコン▽
次回 楓&薫
コメント
20件
今見ている人にいい情報を… あらすじを見てみたら次回作のことについて少し!ほんの少し分かります!! 期待しないでください!!…これって通知来るのかな…マァコナイカ…((
世界観好きすぎる☆
投稿することは何も悪くない、私が嬉しいだけさ(( なるほどなるほど……謎が多いの好き…((