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東京卍リベンジャーズ ネタバレ注意
千冬主人公&オリジナル要素有り
『場地さん…場地さんッ』
ポロポロと自然に涙が溢れてきた。
俺は場地さんが亡くなってから前を向けなくなっていた。
この前だって武道に俺から当たるような口調で結局喧嘩事にまで発展してしまった。
場地さんが亡くなって数ヶ月も経っただろうか。
段々前を向きつつも場地さんが亡くなったショックがデカくて、立ち直れても前の様な気分にはなれなかった。
俺は今日、墓参りに来ていた。
そこであらぬ光景を目にした。
場地さんの姿があったのだ。
細かく言うと、場地さんはこちらに背を向けて街を見るようにたっていた。
俺が近付くと場地さんが振り向いた。
「あ…?」
『場地さん…生きてたんすか?』
「何言ってんだ千冬」
『だって…』
『…!?』
俺が振り向くと[墓場だった所]が無くなっていた。
代わりにそこは街となっていた。
「んでこんな所居んだ?」
『俺は…』
『散歩してただけっす。場地さんは?』
「俺はペヤング買いに来てた」
『道、迷ったんすね』
「…Σ( ˙꒳˙ )」(図星)
『図星ですね』
『俺も散歩ついでにペケJのエサ買いに来てたので』
話はサクサク進んだ。
墓場が街角に変わっただけで道は知ってるのでコンビニでペヤングとキャットフードを買って、場地さんはペケJを見ていくことになった。
「じゃーな」
『はい!』
ある日、俺は集会に行った。
「そして10月31日、俺らはバルハラとモメる。売られた喧嘩だ。もちろん買ってやる。」
「オー!」
場地さんはバルハラに移らなかった。
『明日がついに抗争か…』
俺は少し不安になりつつも眠りについた。
(場地さんは元々死んで無かったのか?)
(いや、何思い出してんだ俺…)
(場地さんは…生きてるんだ。俺自身見てんじゃないか)
【ボコッ バコッ】
抗争は始まった。
どうなってしまうのかと不安も抱いていたが段々とその不安も薄れていた。
でも俺を現実に引き戻す出来事が起きた。
抗争も終わりかけの頃
【ザクッ】
誰かが刺されるような音がした
まさかと俺は辺りを見回す
その予想は不運なことに命中した。
場地さんが刺されていたのだ。
『場地さん!』
『なんで…こんな』
そうだ。
どうだろうと結局場地さんは死んでしまう運命だったのかもしれない。
『何勘違いしてたんだ俺!』
『これじゃなんにも変わってねぇじゃねぇか!』
「千冬…千冬!」
『!』
『どこだここ…?』
「お前墓場で倒れるなよ…」
『相棒…?』
「はぁ…」
俺は墓場でいつの間にか倒れていたらしい。
『悪かったな、それにこの前の事も…』
「?」
「あ〜…」
「あんなん気にしてねぇよ」
俺は武道に手を差し伸べられ起きた。
すると俺がなにかを握っていることが分かった。
手を開くと白紙の紙があった。
裏返すと字が書いてあった。
《死んだ人に本当に会いたいと思った時
貴方の思いが届き、1週間だけ神が時間をくださるかもしれません。
貴方の大切な人と過ごす1週間、大切にして下さいね。
ですが、その方が死ぬ運命は避けられません。
かげがえのない方と過ごす1週間、大切にかみ締めて過ごしてくださいね。》
『そういう事だったのか…』
「どうした?」
『いや、何でもない。』
俺は”あの1週間”で場地さんが立っていたあの場所に行った。
風が吹き抜けて行く。
場地さんの声のように思えて、紙を両手で握りしめるとすっと紙は天に上るように消えていった。
『さ、行くぞ相棒。』
「( *・ω・))コクコク」
「ふわぁ〜…」
「というかお前何であそこで寝てたの?」
『俺も分かんね』
「なんだそれ」
ご視聴ありがとうございました!