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「サニー、何て言ってるか判る?」


「鳥達はね、虫けらだとか弱虫だとか口汚く罵ってるよ、トンボの方は全く判らないや」


 ふむ、流石に羽音では聞き取れないらしい。

 只、恐らく鳥たち同様相手をこき下ろす侮蔑(ぶべつ)の言葉を発しているのではないだろうか? あくまでも予想に過ぎないが……


「にしても煩くて話し合いにもならないよね、サニー、静かにするように言ってみてよ」


「うん、トンボに有効か判らないけどやってみるね、えっと『静粛に!』、どうかな?」


 サニーは自信無さ気で有ったが、鳥だけでなくトンボにも命令は効いたらしく、大人しく池の岸や浮き草の上、近くの葦(あし)の枝などにとまって羽音を止めたのであった。


「お、静かになったね、流石はサニー」


「てへへ」


 ブーン!


 静まり返った池の周りから、サニーの指示が効かなかったのか、一匹のトンボが羽音を響かせながら飛んできて、池の脇で屹立(きつりつ)しているヘロンの顔の前まで来るとその場でホヴァリングして対峙した。

 他の個体に比べあからさまに大きな体からすると、トンボの王若しくはリーダー的な感じのやつだと思われる。


 ヘロンは大きなトンボに対して話し掛ける。


「久しぶりだなドラゴ、今日は話し合いをする為に来た」


 ブーンブンブン! ブブブブブンッ! ブーンブーンブーン!


「騒がしかったからな、偉大なる悪魔の為せる御業だ」


 ブ! ブブン! ブンブンブンブンブーンブブブンブンブンッ!


「貴様とて同じだろうが! リブラ様の器だったではないか!」


 ブンッ! ブンブンブブブン! ブブブンブーンブンブン!


 ナッキとサニーは二匹のやり取りをボーとしながら見上げている。

 意味が判らないのだろう……


 それは私も同じである、仕方が無い、観察対象をヘロンに切り替えた上で時間を僅(わず)かに戻してみることとしよう。


 ヘロンは大きなトンボに対して話し掛けるアゲイン。


「久しぶりだなドラゴ、今日は話し合いをする為に来た」


「話し合いだと! 我が手下どもを黙らせてか! どんな手を使ったんだ!」


「騒がしかったからな、偉大なる悪魔の為せる御業(みわざ)だ」


「へっ! 悪魔だと? 笑わせる、お前は只ストラス様の器だっただけじゃねーか」


「貴様とて同じだろうが! リブラ様の器だったではないか!」


「ふんっ! 俺はお前とは違うぞ! 臆面も無く自らを偉大などと恥ずかしいヤツだ!」


 なるほど、判りやすい。


「馬鹿め、私の事ではないわ! 偉大な悪魔と言ったのはこちらに居られるナッキ様とサニー様の事だ!」


「ん? 何を言っているんだ、これは魚ではないか? 一匹はかなりデカイがボーとして頭が悪そうな顔だ…… もう一匹が口の中にいるのも訳が判らん……」


「不敬な! これなるナッキ様は今や我等鳥族の主だ! 侮辱は許さんぞ!」


「へーお前魚の手下になったのか? 餌の子分とはこりゃ傑作だ! ははははっ!」


「ぬうぅー、重ね重ねの無礼、許すまじ! だが今は主からの命令が優先だ、おい! 話を聞けドラゴ!」


「あー、面白かったから聞くだけは聞いてやっても良いぞ、言ってみろ魚の手下」

堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

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