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日本防衛隊第3部隊隊長〈亜白ミナ〉
強さだけでなく、その性格、容姿にも根強い人気がある。
そして僕もその虜(とりこ)にされた1人だ。
だが、誰も知らないであろう彼女の一面を、僕だけが知っている。
亜「保科」
保「お疲れ様です亜白隊長」
保「どうかしましたか?」
亜「この資料を確認をして欲しいのだが」
渡された資料に目をやる。
怪獣に壊された建物の修復に関する資料だ。素材やかかる日時などの記載がされている。
資料をじっくり見ていると、ふいに首元に柔らかい感触がした。そして_
ガブ、
保「…..ツ」
保「..あ、の、亜白隊長、?」
亜「…悪い」
僕の声かけに亜白隊長はすぐに顔を離した。
誰も知らない彼女の一面
そう、彼女には“噛みグセ”があったのだ。
隊長いわく、隊員になってから出たもので、肌を見ると無意識に噛んでしまうらしい。
日比野カフカ、亜白隊長の幼なじみであるカフカでも、知らない一面だ。
亜「…..すまないな。つい」
保「いえ、大丈夫です(ニコ」
ちなみに僕だけに特別クセが出るわけではない。
ただ、隊長が心を許した、そんな人でなければクセが出ないようだ。
そして、このクセは夜限定というのも僕以外が知らない大きな理由だろう。
なぜこのクセが出るようになったのか、聞いたことは無いし、別に知りたいとも思わない。
僕たちはあくまで隊長と副隊長。
大切な仲間ではあるが、プライベートにまで口出しするような関係ではない。
そう、メディアでなんと言われようが、僕と亜白隊長の間にそういった感情は一切ないのだ。
そして、僕には別に、想いを寄せて る人がいる
亜「保科、これから有明に行くのか?」
保「えぇ、そうですね」
明日から数日間、有明に出張に行く予定だ。
9号を取り逃がしたあの日から、怪獣の発生数が激減したのだ。
理由は分かっていないが、こちらにとっては都合がいい。
まだナンバーズになれていない僕は、きちんとした訓練をうける時間が少なかった。
有明で訓練をするのはナンバーズを着た状態で実戦をするためだ。
いくら怪獣が少ないとはいえ、基地から離れすぎるのはいささか問題がある。
その上、ナンバーズを着れる人物も、対等に戦える人物も限られる。
いや、対等ではないだろうが、あの人になら全力をぶつけられる。
亜「そうか、ならすまないが、この資料を鳴海に渡してくれないか?」
保「分かりました」
保「では、失礼します」
亜「あぁ、頑張れよ保科」
…最後の言葉、なんか含まれてた気がするけど、まあいいか
さて、有明へ向かおう
コメント
1件
これは鳴海隊長に噛み跡見られるやつやん〜! 嫉妬する鳴海隊長とか得でしかない