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ひなの
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#死ネタ
いゆ
1
はぁ〜……またやってしまった。
一「お、前会った子やん」
突然後ろから声がした。
?「…お前は、保科の」
一「宗四郎の兄貴の宗一郎や。よろしくな」
……なんでコイツとよろしくしなきゃなんねぇんだ。ボクはあからさまに嫌な顔をしながら、保科兄を見る。(←『宗一郎』って呼ぶ気もないw)
?「…で、なんの用だ」
一「いや、特に用はないねんけどさ。入学式から、宗四郎がなんか悩んでるっぽいからさ」
保科兄の元々細い目がさらに細められる。
一「…君が原因なんちゃうん」
?「…ボクは何もしていない」
一「ほーん……」
保科兄の目は、訝しげに細められたままだ。
一「…この後時間あるか」
?「…まぁ」
一「じゃあ、ちょっと来い。”じっくり”聞いたるから」
……無視すれば良かった。なんて今後悔しても遅い。
ボクは、保科兄に連れられて(ほぼ強制的に)、近くのカフェに来ていた。
各々の注文が届いたところで、保科兄が口を開く。
一「…んで、宗四郎とどういう関係や」
コイツはいきなり核心をついてくる。
?「……保科には話すなよ。アイツには、自分で言いたい」
一「…しゃーないな」
意外と物分かりが良いヤツだ。
ボクは、保科とボクの過去について、保科兄に話した。ボクの話を聞いた保科兄は、
一「そんなことが…」
そう言ったきり、黙り込んだ。
ボクは、保科兄が顔を上げるまで、コーヒーを飲んで待った。
数分後
一「…なあ、今の話、全部ほんまか?」
?「……あぁ」
一「ほんまか……じゃあ、なんで今んなって、急に戻って来たんや」
……ほんとにコイツは話の大事なとこが分かってる。
?「……保科に、謝るためだ」
ボクがそう言うと、保科兄は目を見開いた。
……そんなに驚く事か?
一「…そうか。やから、宗四郎には、自分で説明したいねんな」
?「あぁ」
コイツはやっぱり物分かりがいい。
一「宗四郎と一対一で話せるか」
?「…正直分からん」
一「…俺もおった方がいいか?」
くそっ、コイツに頼み事するなんて……!
でも、保科と一対一で話せるか…?
…よし、プライドは捨てよう。
?「……頼む」
一「…分かった。頑張りや」
沈黙が続いた。不思議と、気まずい沈黙ではなかった。…ような気がする。
一「そういえば君、名前は?」
保科兄が、唐突に聞いてきた。
?「ボクの名前は…」
それからボクたちは、雑談をして時間を潰した。
既にここに来てから1時間は経っていた。
一「ほな、そろそろ帰るな。宗四郎に怪しまれるし」
?「あぁ。じゃあな」
一「…あ、これ」
そう言って保科兄は、財布から500円玉を取り出した。
一「足りんかったら出しといてなー」
保科兄は、マスターに感じのいい笑みを向け、軽く会釈して、長い三つ編みを揺らしながら、悠々と出て行った。
……人当たりはいいヤツだな。
っていうかアイツ、500円置いて行ったな。変なとこだけ気がきくヤツだ。
ボクは残ってるコーヒーを飲み干して、
?「…よし」
と呟く。
ボクは、近いうちに保科と話さないといけない。
_たとえ、どんな関係になったとしても
コメント
4件

宗一郎と?の会話で宗一郎の勘の鋭さが出てて良かったです。続きがめちゃくちゃ気になります!
うわ、ついに動き出したって感じですね!保科兄の核心つく聞き方、キレッキレすぎて笑っちゃいました。でも主人公が「保科には話すなよ」って牽制するところとか、立場の緊張感がビリビリ伝わってきました。最後の「たとえ、どんな関係になっても」って覚悟、グッときます。次がめっちゃ気になる…!