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「愛を問う」
ある男は、
「愛が欲しい」
と、薄暗いバーのカウンターで言いました。
私はその男のことが嫌いなので、
「お前なんかが愛されてたまるか」
と、グラスに残る血の様な真っ赤な液体がゆらゆらと揺れているのを眺めながら答えました。
すると、男は気味の悪い笑みを浮かべながら、私に反吐が出るような甘い言葉を囁いてきました。
私は吐き気を抑えつつ、男が愛されない理由はこれだ、と深く思いました。
黙っている私を見てか、男は私に
「私のことが好きか」
と問いました。
私が、
「嫌い」
と答えようと、男は笑みを浮かべたままでした。
それどころか、私に何度も別の問いを投げかけ、私がなんと言おうとケタケタと笑って心底愉快そうな顔をしていました。
グラスに残る液体に男の顔が混ざり、私の眼に映ってしばらく消えませんでした。
花園奈々
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ら様
#創作
M.S
795
ちょこ
281