不思議と平気だった…
昼休みにknに抱きしめられた時も、家で抱きしめられた時も…
びっくりはしたけど、knの体温が暖かくてすごく落ち着けた…
なんだろう…少しだけ母さんを思い出した
あれから少しだけ話をして、俺が帰る時間になり俺の家の近くの公園までknが送ってくれた。
連絡先はチェックが入る為しない事にして、また明日と別れを告げた。
鍵を開けて家に入ると、玄関で父さんが待っている…
sh「あ…ただいま。」
父「おかえり。」
sh「どうしたの?」
父「寄り道せずに帰ってきたんだな。」
sh「うん…ちゃんと帰ってきたよ。」
父「…そうか。」
sh「……?」
父さんの様子がおかしい…。俺は靴を脱ぎいつもの通りに揃えて父さんの前に立つ。なんだろう、何か変だ…。
sh「な、何?今日は何も悪い事してない…」
父「…そうかな?」
父がポケットから携帯を取り出すと一枚の写真を見せてきた。
sh「っ!?」
そこには俺とknが歩いてる姿が映っていた。
父「帰り道にしてはルートが違う気がするが…?」
sh「いや…これは、その…。」
父「なんだ?隠し事か?お前も隠し事をするようになったのか…。」
あ、ヤバい。と思ったのも束の間、大きな手のひらが目の前に見える。
sh「あっ!いたいっ!」
父「父さん言ってたよな?隠し事は嫌いだって!」
sh「ご、ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!」
俺は髪を思いっきり引っ張られ、そのままリビングへと連れて行かれる。
sh「ごめ…ちゃんと、話すから!」
父「もう、遅い。隠し事をした事に変わりはないからなっ!」
俺は思いっきりソファへ投げられる。もう逃げることは出来ない。俺は諦めて身を守るように体を丸めるしか出来なかった。
父「くそっ…なんでなんだ!なんで皆んな俺に嘘をつくんだ…」
sh「……。」
あれから食事の時間まで俺は暴力を振るわれ続けた。俺は動く気力も喋る気力もなく横目で父さんを見る。机に座り珍しく酒を飲みながら一人言を呟いている。
ガタっと大きな音を立てて父さんが立ち上がる。ゆっくりと俺の方を見て近づいてくる。
sh「(まだ…終わらないのかよ…)」
心の中でそう呟くと頬に父さんの手が触れる。…全身に鳥肌が立つのがわかった。
父「あぁ、そんなに怯えないでくれ。でも、お前が悪いんだ…」
sh「……。」
父「…その目、あの時の母さんと同じだな…。俺はこんなに愛していたのに…。」
sh「っ!?やめっ!」
少しはだけていたシャツの隙間に父さんの手が入ってくる。こんなのは今まで一度も無かったのに…
sh「やめっ!やめろっ!!」
父「お前は母さんによく似てる…母さん…。」
…お前が母さんを呼ぶな
…お前のせいで
…母さん…あの時、こんな気持ちだったのか
父さんは俺の胸を弄る手を止めなかった。エスカレートしていく行為…。
sh「うぅ…母さん…ふっ…助けて…」
父「…泣いてるのか?…お前も泣くのか。あの時と全く同じなんだな…。」
sh「もう…嫌だ…うぅっ、嫌だよ…母さん…。」
父「…母さん…母さん…」
父さんはフラフラとした足取りで椅子に座り、またお酒を飲み出した。
俺は力を振り絞り、逃げるように部屋へと戻っていった。
…地獄のような時間だった。
俺は倒れ込むようにベッドに体を沈める。
…あぁ、朝なんて来なければいいのに。
限界に近づいた俺はそのまま深い眠りについた…
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