「……っつ、ぅん…」内膜にあたる感触が痛みを快感に変える。
「……だって…夢の中の私じゃなく、目の前の私を、見ていてほしい……」
彼が夢で見た私自身に嫉妬をするなんて、自分でもバカみたいに感じる。
だけど彼を好きなあまり独り占めがしたくて、自分でも思いもしなかった欲情が後から止めどなく込み上げてくる。
「……君は、そんなにも…ふぅっ…」
彼の胸に抱きついて自分から動くと、身体の奥で挿入されたものが膨張して充足感に満ちるのを感じた。
「そんなにも…私を、愛して…いて……?」
荒い息の下から切れ切れに尋ねられて、
「……愛してる」
感じる熱情のままに口にして、熱を孕んだ唇を彼に押し当てた。
「……夢の中の自分にも嫉妬をするくらいに、とても……とても、あなたを愛してるの…」
抱き合う体が、しっとりと噴き出す汗で滑る。
「そんな言葉で、私を煽ったら……イってしまうっ……」
喉を仰け反らせて息をつく彼の、その浮き出た喉元に口づけて、
「……イって…ねぇ…んっ!」
子宮を突き上げるような感触にぶるりと打ち震える。
「あっ…はぁ…イッ…く…」
彼のいつもは低い声音が、ワントーン上がる一瞬──
「……智香、私も、あなたを愛してる……っ」
腕の中にきつく抱き竦められた──。
……ハァーと息をつくと、私の手が彼の手にぎゅっと握られる。
「……私は幸せな君しか映さないことを、
この指輪に誓って……」
私の初めての誕生日にオーダーをして、プロポーズの言葉と共に贈られた、左手の薬指のリングへ彼が唇を寄せた。
「……今度は、対の指輪を贈らせてください」
彼の言葉の意味に頬が赤く火照ってくる。
「それって、まさか……」
と、熱くなる頬を両手で挟むと、
「ええ、私と対になるエンゲージリングを、君へ贈りたい」
私の手を、彼の両手が優しく包み込んだ。
……私の瞳の中に、いつまでも幸せなあなたが映るように
この指輪に、そして対になる未来の指輪に、
あなたとの一生の幸せを、心から誓います……
end──
※番外編完結で、この後は特別編に続きます。
コメント
1件
わくわくが止まらない🩷