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今度あったら、
ヒタは、殆どの者が知らないという話をし始めた。
「ヒトには能力的な属性と身体的な属性があることは知っているじゃろ?」
レイナは以前読んだ本の内容を思い出し、頷く。
「魔法使いには、能力的な属性がもう1つあるんじゃ」
「どんな物なんですか?」
「それは、光属性と闇属性じゃよ」
光属性と闇属性…
レイナは口の中でその言葉を繰り返す。
「光属性と闇属性では、それぞれ視えるモノや感じるモノ、向いている魔法が違うのじゃ」
「なんでそれが殆どのヒトが知らない事なんですか?」
そう訊くと、ヒタは少し悲しそうな顔をして言った。
「それはな、闇属性の魔法使いに向いている魔法が」
「どんな魔法なんですか?」
「闇属性の魔法使いは、生き物の心を操ったり、記憶を消したり相手を威圧して黙らせたり。そういうのが多い。そのせいで怯える者たちが増え、闇属性の魔法使いが孤島に隔離された時代もあった。そんなことが起こらないように、闇属性と光属性のことは隠されている」
レイナは恐る恐る訊く。
「ヒタさんはどっちの属性ですか?」
少しの間沈黙が流れる。マズイ質問をしたと話を変えようとした時、ヒタが言った。
「…儂は、闇属性じゃよ」
「!」
「どうだ?恐ろしいか?」
「いいえ」
レイナははっきりと首を横に振った。これに関しては強がりでは無い。自身もこちらの世界に転移して来るまでは、隔離はされ無かったが似たような扱いを受けていた。
「私、転移者なんですよ。転移する前は、あっちの世界で他の人に怖がられて。赤ん坊の頃に死んでいた可能性もあります」
「そうか…」
レイナは重い空気を変えるために他の質問を次々とする。
「逆に、光属性はどんな魔法なんですか?」
「光属性は、浄化だったり治癒だったり、そういうのが多いのぉ」
「私はどっちとか分かりますか?」
「視えた物から考えて、フユは闇属性じゃろうな」
「視える物の違いは?」
「視える物は、闇属性は空気中の光や瘴気、後は普通のヒトには見えない宝石とかの生きていないもの。光属性は妖精とかの生きている物だな。力が強いヒトには、瘴気が視えることもある」
「闇属性のヒトが光属性の魔法を使う事は?」
「向いてはいないが出来ることは出来るぞ」
「そうなんですか」
「他に訊きたい事はあるか?」
「後は…先程魔法士の試験を教えてくれるって言ってくださったじゃないですか。早速教えて貰えることって出来ますか?」
「出来るぞ」
「じゃあ早速教えてください!」
「いいぞ」
「ありがとうございます!」
そこから数時間ほど、魔法士の実技試験に出てくる魔法を教えて貰い、日が沈みかけた頃に終わった。
「よく魔力が尽きないのぉ」
数時間ぶっ通しで魔法を使っていたのに魔力が全く尽きないレイナを見て、ヒタが呆れている。
「魔力が尽きそうになった経験は?」
「数日間殆どの時間で魔法を使っていた時は尽きそうになりました」
「魔力量が桁違いじゃな…」
帰る時、玄関でヒタから1冊の本を貰った。
「これは…?」
「闇魔法について書かれた本と、筆記試験の過去問題集じゃ。返したい時に返していい」
「ありがとうございます」
最後に連絡先だけ交換して別れた。ヒタがスマホを持っているということにレイナは少し驚いた。
「帰ったらまた勉強するかぁ」
レイナは、ナギがいるであろう家に帰った。
前回の話の題名見て、本来は〖2〗になっているはずなのに〖1〗になっていて少し失笑してしまいました。なんで書いている時に気づかなかったんだろう…
ちょっとヒタのなんか老人言葉(?)が僕には大分Lvが高かったので、次から老人言葉(?)は消えると思います。すみませんm(_ _)m
ここまで読んでいただきありがとうございましたヾ( ˙꒳˙ )