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僕はみんなに隠し事をしている。昔っからずっと、隠し通してきたあの秘密。誰にも言わない。誰にも言えない。母さんにも、父さんにも、ハヤトにすらも。


ーーー


「あぁ…僕1組だ… 」

「私は2組でした…。違うクラスでしたね…」

「うわぁぁぁ嫌だぁぁぁ…!」

「まあまあ、落ち着いてくださいよ。ポジティブにいきましょう?」

「うぅ… 」

「ほ、ほら、新しいお友達だってできるかもしれませんよ! 」

…できるわけない!こんなクソ陰キャに話しかけてくるやつなんて相当な物好きだよッ!それに僕はコミュ力なんて物を持ち合わせてない!

「…僕の性格分かってて言ってる?」

「ネガディブコミュ障陰キャですね」

「うるさい!!」

「ふふ、すみません笑」

「マジで覚えとけよ…!」

こんな話をしながらも内心焦る。

どうしよ…。ハヤトがいない場所で初対面の人と会話とか絶対無理!!返事できてもその後の会話のキャッチボールが続かん!!!はぁ、君が、

「ハヤトがずっと隣にいればなぁ」

不意に思っている事が口からこぼれ出る。

「ん?何か言いましたか?」

「え、あ、ううん?何も言ってないよ」

あっぶねぇ〜。恥ずいの聞かれるとこだった。

…ハヤトだって、ずっと隣にいたい人ぐらいいるんだろうな。その人が僕だったら都合が良いのに。なんちゃって。

「あ、そろそろ教室へ移動するみたいですよ」

「そうだね。行こっか!」

「はい!」

僕達はその場を後にする。

「ワクワクしてきますね!」

「そう?僕はめちゃくちゃに緊張してるよ」

「あなたはもうちょっとリラックスしても良いと思いますけどね」

「それが出来ないんですよ。コミュ障は」

「そ、そうなんですか… 」

「そうなんですよ」

………なんだか視線を感じた気がしたけど…。気の所為だよね…?


ーーー


入学式やっと終わったぁ〜!はぁ、緊張した。

僕は心の中で入学式の感想を述べながら水筒のお茶を一気に飲み干す。まあ緊張して口の中パサパサだったから仕方ない…!

とりあえず今ん所は誰にも話しかけられてないな。よし、この調子で放課後まで…!

と、そんな時。

「ね、名前、なんて言うの?」

ピョェ!?び、びっくりしたぁ…。

思わず変な声が出そうになる。

「え?僕…ですか?」

「そうだよ。君しかいないでしょ」

「あ、」

僕は周りを見渡す。

…うん、確かに僕しかいない。

「そっすよね…えっと… 」

…てか。うわぁぁぁっっっ!!!!!ヤバい!!人に話しかけられたぁ!!こういう時って普通に名前言えば良いんだよね!!??ヤバいヤバいどんな感じで言えば良いんだ!!??

人と関わる事に慣れてない僕は、入学初日に早速試練が訪れた。

神様ぁぁ!!僕の事殺す気!?うわぁぁん!寝てるフリしとけば良かったぁぁっ!!

そんな独り言を頭の中で呟いている時、聞き慣れていないメロディが流れ込んでくる。

「あ、予鈴鳴っちゃった。ごめんね急に」

「い、いや、全然、だいじょぶ…」

「良かった!じゃ、また後で名前とか色々聴かせて〜」

「う、うん… 」

「………」

うそ…人に話しかけられた…。うぅ…ちゃんと目合わせて話したかったけどやっぱり僕にはまだ早かったか…。

あっ!「うん」って言っちゃった!!うわぁ〜、また話さないといけないじゃん!終わった…。

でも…

「もうちょっと話してみたかったな」

なんて…

…は?何言ってんだ僕。あんだけ話したくないとか思ってたくせに…。もしかして疲れてる?ついに頭おかしく…いや、前向きに捉えろ…!これは僕が少しでも人と仲良くなれるチャンス…!絶対に掴むんだ!このチャンス!!

でも…なんで、さっきの人ともっと話したくなったんだろう。どうして?

なんか見覚えがある人だったな…。懐かしいような。そんな感じがしたな。…なんでだろ。


ーーー


甲斐田くん、僕の事もう忘れちゃったのかな。

話しかけてみても初対面みたいな感じだったし。

…なんで、なんで忘れちゃうんだよ。甲斐田くんのバカ…! あんだけ忘れないよって言ってたのに。甲斐田くんの嘘つき…!

……でも、わかるよ。僕だって、心のどこかで忘れて欲しいと願ってたから。僕の事忘れなきゃ、甲斐田くんはずっとトラウマに耐えながら生きていかないといけなくなっちゃう。そんなの僕が嫌だよ。

「はぁ、せめて名前くらいでも聴きたかったな」

甲斐田くんの声で、「甲斐田晴です」って。


早く学校の説明終わんないかな。

君と出会ったその日から

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