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kaede🍁
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りゅず
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婚活アプリのCMが公開されて数日。
CMは大きな反響を呼び、「感動して泣いた」「本当の夫婦みたい」とSNSでも話題になっていた。
そんなある日。
阿部は個人の仕事を終え、事務所へ戻るとマネージャーに呼び止められた。
「阿部くん、お疲れさま。」
「婚活アプリの担当者さんから預かってきたよ。」
そう言って手渡されたのは、USBメモリだった。
「これって?」
「CMのNG映像。公開する前に出演者にも一度確認してもらいたいそうなんだ。」
「全部で十五分くらいあるらしいよ。」
「えっ、十五分も!?」
阿部は思わず笑ってしまった。
「めめにも見せたいな。」
その後の仕事は、ちょうど九人全員での収録。
収録を終え、楽屋へ戻ると阿部がUSBを手にしていることに気付いた佐久間が興味津々で近寄ってきた。
「それ何?」
「婚活アプリのCMのNG集。」
その一言で、全員の視線が集まる。
「えっ!?」
「見たい!」
「絶対面白いやつじゃん!」
康二が一番に食いつき、ラウールも目を輝かせる。
「十五分あるんだって。」
阿部がそう言うと、深澤が笑った。
「じゃあ今日は鑑賞会だな。」
「賛成!」
あっという間に決まり、楽屋のテレビへUSBが接続された。
ソファや床に思い思いに座る九人。
目黒は当然のように阿部の隣へ腰を下ろす。
「始まるよ。」
画面にタイトルが映し出される。
『婚活アプリCM NG集』
「おー!」
最初に流れたのは、チャペルへ入場するシーン。
真剣な表情で歩き出した二人だったが——
ベールを踏んでしまった阿部が小さくつまずく。
「わっ!」
目黒が慌てて支えた瞬間。
監督の笑い声が響く。
『カット! 大丈夫ですか?』
楽屋は一瞬で爆笑。
「はははは!」
「危なっ!」
「転ばなくてよかった!」
阿部は耳まで真っ赤になる。
「ヒール高すぎたんだよ……。」
目黒は隣で笑いながら言った。
「ちゃんと支えられてよかった。」
「めめ!」
さらに次の映像。
指輪交換のシーン。
監督が
『目黒さん、阿部さんじゃなくてカメラも見てください。』
と言った瞬間。
画面には、指輪をはめながら阿部だけを見つめ続ける目黒。
「……。」
一瞬静まり返る楽屋。
次の瞬間。
「ははははは!」
「めめ、見すぎ!」
「仕事しろ!」
「完全に彼氏の顔じゃん!」
佐久間が涙を流して笑う。
目黒だけが首を傾げた。
「え? 普通じゃない?」
「普通じゃない!」
八人の声が綺麗に重なった。
さらに映像は続く。
誓い合うように見つめ合うシーン。
監督の「スタート」で見つめ合った二人だったが、数秒後。
阿部が吹き出した。
「ふふっ……。」
それにつられて目黒も笑う。
「ごめん、ごめん。」
『カットー! 二人とも笑わない!』
監督まで笑っている。
「何で笑ったの?」
翔太が聞くと、阿部は照れながら答えた。
「めめが真面目すぎる顔してたから。」
「俺?」
目黒は納得がいかない様子。
すると次の映像で理由が分かった。
画面いっぱいに映る目黒の真剣すぎる表情。
「ぷっ!」
今度は目黒本人まで吹き出した。
「こんな顔してたの?」
「これは笑うわ。」
照も腕を組みながら頷く。
最後の映像。
撮影終了後、監督から花束を受け取る二人。
「本当にありがとうございました。」
拍手の中、自然と笑い合う二人の姿が映る。
そこには演技ではない、素の笑顔があった。
映像が終わると、部屋は温かな空気に包まれた。
「いい現場だったな。」
深澤がしみじみと言う。
「監督さんもスタッフさんも優しかったもんね。」
阿部も懐かしそうに笑う。
その時、佐久間がニヤニヤしながら口を開いた。
「でもさ、一番面白かったのは——」
全員が佐久間を見る。
「めめがずっとあべちゃんしか見てなかったこと。」
「確かに。」
「カメラ泣いてるぞ。」
「主演なのに視線全部あべちゃん。」
再び大爆笑。
目黒は少し照れたように笑って肩をすくめた。
「だって……。」
一呼吸置いて、隣の阿部を見つめる。
「ドレス姿のあべちゃん、本当にきれいだったから。」
一瞬、楽屋が静まり返る。
「……。」
「……。」
「……重っ。」
深澤の一言で全員が吹き出した。
「ははははは!」
「また始まった!」
「通常運転!」
笑い声に包まれる中、阿部は照れ隠しに目黒の腕を軽く叩く。
「もう、めめ!」
目黒は嬉しそうに笑うだけだった。
その日の楽屋には、撮影現場に負けないくらい賑やかな笑い声が、いつまでも響いていた。
コメント
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うー🥰 一気に読みました。 素敵💓 最高😆 2人も NG集を渡す監督も 楽屋のメンバーも ホッコリします。 残り2組のもお願いします🙇 このシリーズずっと続きます様に。