テラーノベル
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ルクレシアが、心配そうに見ているフィオナを見下ろしたところではっとした。
(目線が違う……?)
フィオナはすぐにアルマ人女性と同じ目の高さになるよう座り込んでいたのに、ルクレシアは腰を屈める程度の高さから、彼女たちを見下ろしている。
――ここはもう大丈夫よ。安心して。
ルクレシアは皇太子を従える、この屋敷の主でもある。
最初から彼らと同等の立場ではないのだ。
彼らは皇太子だから従っていても、皇太子の恋人にも同じように従う義理はない。
住まいを提供しただけで、勝手に仲間面をしている存在だ。
ルクレシアに偏見がなくとも、彼らにはある。
それだけ、カナンという国に苦しめられてきたのだ。
(そうだわ。わたしにはわかっていたはずなのに……)
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緑山 紫苑