どうも皆様、サカナです
2日目の原爆忌ですね
本当はこんな日がない世界線の方が良いのでしょうが、皆様と言わず、全世界で忘れてはいけない事象です
先日は深夜に急いで書いたもので、メッセージが少なかった故、少しだけお付き合いくださいませ
広島、長崎以外に、京都や福岡も狙われていたそうで、 正直怖かったです
被害は少なかったのは、原爆の検証をするために空爆を控えていたからとのこと
実際に目の当たりにした方々はどんな気持ちだったことか…
でも、不謹慎と言って叩くだけの社会は良くありません
せめて私たちだけでも覚えていましょう
さて、暗い話は一旦終いとして、かわいいものが好きな長崎さんの話です
⚠️恒例の翻訳方言、原爆描写ありです
追記 少し違和感を感じるものになってしまいました…
長崎はかわいいものが好きだ。
男なのにと思う者もいるかもしれないが、それでも好きなのだ。
例えばぬいぐるみとか、小さい子とか。
長崎「ん〜、佐賀はやーらしかのわい〜」
ぎゅーっと抱きしめ、長崎はスマホをいじる佐賀を吸った。
スマホゲームのピコピコ音と、唸るようないい加減な返事が聞こえる。
佐賀「長崎、今ちかっとよかとこだけん動かさじぃ…」
長崎「ごめんごめん、良か匂いがしてつい」
佐賀「洗剤とか全部使うとっと一緒ばってんな…あ、勝った」
長崎「おめでと〜!」
佐賀は勝利画面を映すスマホを一旦切り、長崎に身を預けた。
長崎「スンスン…やっぱりなんか違うっさね〜。佐賀はミルクっぽか。福岡はちょっと甘うて、熊本は安心する。宮崎は大人って感じ。大分は柑橘っぽか。愛媛とか和歌山もね。鹿児島は海ん匂いがしとって、沖縄はお日様ん匂い!みんなちょっとずつ違うと」
佐賀「全員嗅いだことあるんえすか。ってかミルクっぽかってなんばい、乳臭えガキって言いてえん?」
長崎「捉え方鋭すぎん?!そうやなかばい!赤ちゃんみたいな…」
佐賀「やっぱバカにしんしゃい???」
長崎「し、しとらんしとらん!」
むっと眉間に皺を寄せる佐賀を撫で、長崎は慌ててフォローする。
佐賀の沸点は鹿児島のせいもあってかなり低いので、下手に動けば不機嫌になってしまう。
長崎「とにかく、よか匂いばい!」
佐賀「…ふーん」
まだ少し疑われているようだが、ひとまず誤魔化すことには成功した。
またぎゅーっと抱きしめれば、腕の中でもぞもぞと動いて、 急に服の中へ頭を突っ込まれた。
長崎「!?ど、どがんしたと?」
佐賀「んー…別によかろ……これ、痛うなかと」
これとは、跡が残りまくっている火傷と、横腹の切り傷のことだろう。
79年前のあの日、星条旗野郎のせいでついたものだ。
長崎「…もう痛うなかよ、ありがとね」
佐賀「ふーん…」
そう言いながら服の中を出て、佐賀はふらふらと立ち上がった。
佐賀「出かけてくっ」
長崎「急やなあ〜。いってきやい!あ、雨ん降りそうやけん気ばつけんしゃい〜!」
手を振ればきちんと返してくれるのだから、佐賀は良い子だ。
にこりと笑って、長崎は誰もいない部屋を離れ、自室へ戻る。
長崎「あ、福岡!大分!」
戻る途中にいたのは、なにやら話し合っていた福岡と大分の2人。
福岡「!長崎か」
長崎「なん話しよったと?邪魔してしもうた?」
福岡「よかや、大丈夫。少し相談しとっただけや」
大分に 優しく頭を撫でられ、長崎はにこりと微笑んだ。
無愛想と思われがちだが、大分は恥ずかしがり屋なだけで、とても優しい。
大分「…少し、顔色が悪いど。辛えならちゃんと言うちくれちゃ」
長崎「!だ、大丈夫ばいー。僕元気やけん」
本当は嘘である。
キリキリと痛む古傷が辛く、部屋で耐えようとしているのだ。
誰にも心配をかけたくないから、どうにかこうにか誤魔化す。
しかしながら、とっくにバレているのだ。
福岡「…傷、痛かっちゃろ?」
長崎「うっ…」
悲しそうに目を伏せる福岡に申し訳なくなるが、長崎は言いたくなくて言葉を詰まらせる。
大分「みんな心配しちょんのや、頼むけん…辛え時は頼っちくりい」
ぎゅっと手を握られ、長崎は素直に気持ちを吐露した。
長崎「…あん時んやつ、痛かばい…雨ん降ったり、寒うなってきたらキリキリする…辛か…」
福岡「よう言うてくれたな。ここで引き止めてごめん、部屋でゆたっと休もう」
抱きしめられて頭を撫でられると、長崎は安心感でついつい笑みをこぼす。
3人で部屋に戻ると、布団の周りには大量のぬいぐるみ。
犬、猫、兎、熊、狐、豚、鼠などなど、他にも多くの動物たちが鎮座している。
長崎「つしにゃんと寝る…」
つしにゃんことツシマヤマネコのぬいぐるみを抱き上げ、長崎は布団へ横たわった。
窓からは激しい雨が見える。
長崎「はぁ〜……うっ…いってぇ…」
普段はにこにこしている顔を顰めて、長崎はぬいぐるみを抱きしめた。
佐賀も心配だし、 横腹の傷は 結構痛む。
ギュゥゥと手に力を込め、冷や汗をかきながら目を瞑った。
福岡「よしよし、古傷が痛む時はリラックスすることが大事らしい。あまり力ば入れんで、落ち着くったい」
長崎「ん…っ〜、大丈夫…」
頬を撫でる福岡と大分の手を握り、柔らかいぬいぐるみと寝ながら痛みを流す。
長崎は、後遺症がわかりやすい方ではない。
広島や沖縄のように見た目に出ていないこともそうだが、長崎自身が明るいからだ。
にこにこと笑って、ぬいぐるみや佐賀や香川や大阪なんかに抱きついて、場を明るくすることに長けた性格。
怪我も腹から太もも辺りに残っているため、いつも服で隠れている。
都道府県や日本たちみんな理解しているが、辛い時に隠そうとする癖があるせいで、中々寄り添うことが難しかった。
少し強引な手段を使ってしまったが、本当に辛い時は頼ることを覚えてほしいというのが皆の意思。
事前に調べていた対処法を説明しつつ、長崎の気を紛らわせるために話しかける。
爆発で吹っ飛ばされたときに、鋭いガラスで大きく切ってしまった傷。
やっぱり痛いけれど、仲間がいればそこまで辛くはない。
大分「もう1人じ耐えんじいいけん、俺たちに甘えちくりい」
長崎「んふふ…いつもより辛うなかよ、今度はほんなこて大丈夫」
福岡「それならよかった。痛うのうなるまで、寝られたらでよかけん、ゆたっと寝な」
長崎「うん、おやすみ…」
大分「おやすみ」
まだ少し辛そうではあるが、寝息を立てる長崎に胸を撫で下ろす。
ふと、ノックする音が聞こえた。
福岡「?誰や?」
佐賀「…え、福岡と大分ばい…」
扉が開くと、そこには佐賀がぬいぐるみを抱えている。
大分「ぬいぐるみ…?」
佐賀「こいつに買うてきた。ちかっと雨ん勢いやばかったけど…ぬいぐるみは濡らしとらんけん」
寝ている長崎を確認すると、佐賀は声を静めて可愛らしいぬいぐるみを側に置いた。
福岡「ようやく頼ってくれるごとなったかもしれんっちゃ。これ、長崎が見たら喜ぶやろうな」
佐賀「別にたまたま見つけただけやし…寝とーならもう戻る。じゃあな」
謎にツンデレを披露して、佐賀はその場を去る。
長崎はやっぱり、可愛いものが好きだ。
可愛いと思えるのは、 平和ボケできている証だから。
きっと、佐賀が買ってきたぬいぐるみにも「かわいい!」と言って、喜んで抱きしめるだろう。
コメント
2件
うん尊い、尊すぎる、、、!一度こういう世界線の長崎見てみたかったから助かりました。マジで好きですkawaii☆ あと地元が地味に活躍してるの嬉しすぎて発狂しそう、、、