wrwrd短編集

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ㅤ　　　　　　　　　 syp×ci

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ㅤ　　　　　　　　   　距離

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ㅤ　　　　　　　　　syp『』

ㅤ　　　　　　　　　  ci「」

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ㅤci視点

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ㅤ今日はショッピとデート。

ㅤデートの約束をしてからずーっとそわそわして

ㅤ夜も眠れなかった

ㅤデートって言ってもただの遊びやけど

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ㅤ中学が同じで、進学先も同じで、

ㅤ彼のことは高校生の時に好きになった

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ㅤ変に告ったりして気まずくなったら…

ㅤそんなことも考えたくない。

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ㅤだから彼に告白なんてしないし

ㅤ告白についてすら考えない

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ㅤはあ〜〜急に上手くいったりしないかな！

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ㅤなんてひとりで盛り上がっていると

ㅤアラームが鳴る

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ㅤこのアラームは家を出るためにセットしたもの

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ㅤ16時待ち合わせ…！30分後には会える！

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ㅤ『お、きた』

ㅤ「おまたせー！」

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ㅤ結局緊張してトイレに行って髪型整えて…

ㅤとかしてたら10分遅れた。僕のばか

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ㅤsyp視点

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ㅤこんなん実質デートよな

ㅤふたりきりでご飯食べに行って

ㅤ一緒に買い物して、ついでに家具見て

ㅤ同棲してぇ〜…まぁ友達のままでいたいけど

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ㅤ移動中道路側を歩く俺、

ㅤ家具を見て チーノと暮らせたら楽しそうやなぁ

ㅤって呟いたり、なんで気付かんかな。

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ㅤ付き合いたい気持ちもあるけど

ㅤ正直にいうとこのままの方が楽しいんやろ？

ㅤこのドキドキで何も考えなくていい期間が。

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ㅤ「みてショッピ！」

ㅤ『わ、』

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ㅤチーノが指す方を見ると思わず声が出た

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ㅤ「イルミネーション、綺麗やね！」

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ㅤほら、もう、

ㅤこんなんデートやん。ほんとに

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ㅤ彼とは手の触れそうな距離。繋ぎたい。

ㅤわぁ〜！と嬉しそうな彼を横目に

ㅤ申し訳なくなった

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ㅤci視点

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ㅤそろそろ帰るか、送るで と言われた

ㅤ人気の無い道を成人男性ふたりで。

ㅤしーん、と妙に静まり返っていた、気がした

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ㅤ告白しようか…？いや、振られたくない

ㅤてか今とか気まずすぎるやろ

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ㅤでもここで告ってOKされたら

ㅤエモいなぁ、思い出に残るなぁって

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ㅤ「あ、紐解けた、

ㅤㅤ先進んでてええよ〜」

ㅤ『りょ』

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ㅤそう言って距離が空いていく。

ㅤふたりの距離みたいで悲しくなる

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ㅤよし、結び直せた

ㅤって言っても走って追いつく気もない

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ㅤショッピの後ろを歩く僕

ㅤ直接…じゃないからいいよね

ㅤそう思って彼の影にキスをした

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ㅤ『…チーノ？』

ㅤ「あ！ごめん！今行く！/」

ㅤ『顔赤いやん、寒い？』

ㅤ「え、あ、ほんと！？寒いよ〜！」

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ㅤやっぱりこのドキドキ感が堪らない

ㅤこのまま時が止まればいいのに、なぁ。

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ㅤ　　　　　　　　　　　　　　　　終