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恋愛短編集
始まり~
ーーn回目ーー
「また来世で会いたいねぇ」
そういう彼は遠い目をして
空を見上げている
綺麗な純白の髪が風でふわりと
宙に舞い 着物の着崩れを
手馴れた手つきでキチリと直す
そんな1度だけで見惚れてしまう様な
綺麗な彼を横目に俺はこういった
『会いに行ってやるさ』
俺らしくない言葉を言ったせいか
彼は目を見開き少し驚いた後に
頬を赤らめふわりと微笑んだ
「待ってるね」
ーーーーーー
「死にたくないなぁ~」
そうポツリと呟く彼を見詰め
不思議に思っていると
「死んだら離れ離れじゃないか」
身長が高くも低くもない華奢な身体を
穴が空いてしまうほど見詰め見惚れ
透明がかった彼の手が俺の手を覆う
彼の大胆な行動にドキリとしてしまう
『死んだら追いかける』
そういうと彼はクスリと笑い
嬉しそうな幸せそうな顔を此方に向け
「どこまでも追ってきてね」
ーーーーーー
「もし離れ離れになったらどーする?」
唐突な質問、それも答えが難しい話に
びくりと顔を上げ彼を見る
なかなかに現実的な有り得る話に
考えれない考えたくない
そういう言葉が頭に過ぎる
『…見つけ出す』
そういうと彼はふーんというような
満更でもない顔なような、 やはりか
と ドヤ顔をしているように 見えた
喜怒哀楽色々な表情をする彼は
見ていて飽きることはなかった
「何回でも見つけてね」
何十回も何百回も何千回も
巡り巡って会いに行く
素敵な君の事を
忘れないために
ーーn回目ーー
また次の話で
なう(2025/09/19 17:49:39)
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