「叶さーん、薬は…」
「あっ…待ってごめん忘れてた。すぐ持ってくるから待ってて!ほんとごめん!」
俺が叶に伝えた瞬間、部屋をを光の速さで出て行く叶を見た。
光よりかは流石に遅いけど、今まで見た中で一番速いんじゃねぇの?と思う。
何度も謝りながら部屋を出て行くのは、見ていて面白かったが、流石に笑うのはやめておこう。
叶はほんの数秒でコップに入れた水と、市販のよく見る薬を買ってきてくれた。
「ありがとな」
「うん、どういたしまして。それより葛葉、体調はどう?」
「体調?あー、そういえばさっきよりも大分マシになったかも!」
「本当?良かった〜!葛葉の体調がずっと悪かったら、くろのわ解散の危機じゃん!」
「そんなんで解散しねぇよ笑」
さっきまでの母親のような叶からは一変して、 目の前にはいつもの優しくて面白い叶がいた。
とりあえず薬を飲んでまた横になると、叶は急に何かを思い出したかのようにスマホを開いた。
多分マネージャーさんに連絡してるんだと思う。…やっぱ迷惑かけてたよな?
「叶〜」
「ん?どしたの葛葉」
「うーん…迷惑かけてたかもーって思って…」
「風邪ひいてる奴が迷惑とかそういうの考えなくていーの!今は休んで!」
「イテッ!体調崩してんのにチョップすんなし!」
ちなみにチョップされた次の日には体調が良くなって、叶に仕返しをしましたとさ。
体調不良 完
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