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「あ…おか、えり。」
彼女の声は、どことなく震えていた。
そんな言葉を無視しながら、僕は自分のベッドに戻った。
その後は、沈黙が続いた。
「さっきは、ごめん。」
僕は口を開いて、言葉を放った。
自分でもビックリした、無意識にしたのか…?
僕が……?
「君が、皐月さんが死ぬって急に言ってきて、それで、ちょっと怖くなって、わざと、あんな態度を取ってしまいました。」
彼女の顔色を伺うと___。
その目は泣いていた。
「え、あ、あの…」
恐る恐る声をかけると、こんな声が聞こえた。
「ありがとう…」
「え…?」
ありがとう…?冷たい態度をとったのに…?
「私、さ、この病院では【嘘つきさん】って呼ばれてるんだ。例えば、今みたいに、もう少しで死ぬって言っても、そうなんだね。だけで終わっちゃう、…だから、こんなに真剣に悲しんでくれた人は初めてだった。」
そんなことを淡々と語る彼女に、僕は罪悪感を覚えた。
「もう、関わるのは辞めましょう。」
僕は、そう言った。