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※はじめに※
こちらは実在する人物を題材とした二次創作(nmmn)です。
ご本人様、関係者様とは一切関係ございません。
苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
保存や転載、拡散はご遠慮ください。
ご本人様や関係者様、その他の人の目に触れないよう、ご自身のみでお楽しみください。
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あらかじめご了承ください。
一人称、口調の違いや誤字脱字などのご指摘はご遠慮なくコメントしていただけると幸いです!
現在時刻は20時半過ぎ。今日は一日中雨は降らないという予報だったはずなのに、実際は室内にいてもうるさいくらいには豪雨だった。通り雨かと思っていたが体感1時間くらいは降っているので天気予報もあまりあてにならないなと思った。まぁ別に外に出る用事も無い俺にとってはなんてこと無いからなんでも良かったのだが。
そんなことを考えていたらまるで俺の考えが浅はかとでも言うように、俺の携帯にメッセージアプリの通知とあいつの名前が表示された。
「ごめん!!今そこらへんにいるんだけど、傘持ってなくてビシャビシャだから一瞬家お邪魔させてもらってもいい?」
見るだけで調子のいい声が聞こえてくるようなメッセージを見た俺は夜なのにも関わらず反射で大きな声をあげてしまった。雨で窓閉めといて良かったなと思う。いや晴れてたらこんなメッセージ飛んでこねぇよ。やっぱ良くないわ。最悪だ。
とは思いつつも、最近は互いに仕事が忙しくなっていてオフラインではここしばらく会っていなかったことを思い出した。そんな長らく会っていなかった恋人からのお願いを断る気も起きなかった。
「まぁ別にいいよ。鍵開けとくから入ってきて。」
と返信すると、これまた調子の良い返事が一瞬で返ってきて相変わらずだと思った。そんなところも愛おしいと思ってしまい、俺は相当絆されているのだなとひとり苦笑いを浮かべた。
風呂と着替えの準備をして待っているとインターホンの音が鳴った。鍵を開けておくと言ったのに。あいつこういうとこで真面目なんだよなぁと思う。その気持ちに応えるように俺も腰をあげてインターホン越しに軽く喋る。
「鍵開けとくって言ったから入ってきても良かったのに…」
「一応人様の家の玄関にびしょ濡れで入るようなことはしないよ。」
あぁ、つきのだ。最近はつきのと撮影が被ることも無く、チャット上でしか会話していなかったからか、音質が良いとは言えないインターホン越しでも声を聞くだけで頬が緩んでしまう。
「別にそんな律儀にならなくてもいいって。」
「それを言うならごんちゃんもでしょ。玄関から直接出たら良いのにわざわざインターホンからお返事してくれる辺り律儀だよね。かわいいー」
そんな戯れ言が聞こえて俺はインターホンを切った。まぁ長い間外にいてもらうのも悪いなと思って玄関のドアを開けた。
「久しぶり。いやね?今日雨降らないって見たのにさぁ。思いっきり降ってきてビビりました。」
俺は目の前の光景を見て驚いた。
今俺の目の前にいるつきのがいつもの姿とかけ離れていたからだ。普段は制服を着崩すことなく着ているのに、雨で地肌に貼り付いて気持ち悪かったのか上着を脱いでおり、シャツも濡れて乱れていた。普段きっちりとセットされている髪も豪雨によって崩れていた。夜ということもあって近所迷惑を気にしているのか声もいつもより小さい。トレードマークとも言える学帽と困ったように伏せられた瞼の奥にあるショッキングピンクの瞳でつきのであることは分かるが、別人のようだ。何だかいつものつきのからは感じられないような色気があるというか、湿度が高いというかなんというか…なんだか不思議な欲さえこみ上げくるような気がしたが、そんなものを今ここで吐き出されたらたまったものじゃないだろうと思い、胸の奥にしまい込んできちんと対応する。
「うわっ!マジでびしょ濡れじゃん…風邪引くからとりあえず中入りなよ。」
「ありがとーマジで助かる。」
そうしてつきのを玄関に入れてタオルを渡してやった。玄関の鍵を閉めて俺は部屋に先に向かった。
ひとまずタオルで水気をとれたのか、つきのが部屋に入ってきた。
「本当にありがと~急に降ってくるもんだからびっくりしたわ。」
「いいよ。てかなんでここら辺来てたの?」
「最近パソコンの調子悪かったから修理頼んできただけ。」
「あぁ、あそこ修理早いって評判だもんなぁ。」
「そうそう。少し遠いんだけどやっぱこっちで頼んじゃうんだよね。」
そうやって少しの間世間話をしていたら、部屋にお馴染みの音楽が鳴った。どうやらもう風呂が沸いたらしい。
「あ、沸いた。いっておいでよ。」
「一番風呂頂いちゃって良いの?」
「豪雨に打たれた奴差し置いて一番風呂入るほど薄情じゃないよ。」
「じゃあお言葉に甘えて…あ、覗かないでね?」
「はいはい、いってらっしゃい。」
小気味の良い会話を交わしてつきのを風呂へ行かせる。なんだか懐かしさまで感じてしまった。どのくらい会ってないんだっけか…確か最後に同じ撮影になったのが二週間くらい前だろうか。実際に顔を合わせたのはもう少し前だろうからそりゃ懐かしさも感じるかと納得する。暇になってしまったので編集の続きでもしようかなとパソコンのあるデスクまで行こうとすると、シャワーの音が聞こえてきた。先ほどああは言ったものの、正直なところ少し風呂場が気になってしまう。まぁあんなんだが一応、今は自分の家の風呂に恋人が入っているという状況ではある。全く気にしないというのもまたおかしな話だ。そういえば最後に恋仲らしいことをしたのはいつだっただろうか。基本的に会話はオンラインだし、家も遠すぎることはないが、気軽に会いに行こうと思えるような距離でもない。なのに今はこんな状況なのだ。しかし、あいつもあんな感じだったが間違いなく疲れているだろう。大通りにある電気屋から閑静な住宅街のマンションまでを豪雨の中で移動したのだ。だから無理は強いたくない。この劣情とも言えてしまうような色情をかき消したくて、俺はただ淡々と編集作業をすることで誤魔化した。
「お先にいただきましたー」
そんな声がしたのでその方を見ると、いかにも風呂上がりというような格好をしたつきのがいた。豪雨に襲われた後の風呂が相当気持ちよかったのだろう。目尻を下げて蕩けた顔に、俺がたまにパジャマにしているゆるいスウェットを着ており、なんだか色っぽく感じる。そしてきっと濡れた髪からする甘い花のような香りもその雰囲気を醸し出す要因なのだろう。普段はせっけんのようなさっぱりとした香りがするシャンプーを買ってくるのだが、先週たまたま安く売られていたシャンプーがあれだったという理由で特に何も考えずに買ったのだ。色っぽい姿の恋人が見られたことに普段なら素直に喜べるのだが、今日はそうともいかないため、どうでもいいようなことで会話をする。
「はーい。あれ、髪乾かしてないんだ。ドライヤー置いてなかったっけ?」
「いや、置いてあったけど髪乾かすの面倒だから。」
「風邪ひかれると困るんだけど…」
「髪乾かさないくらいで風邪ひくほど俺弱くできてないよ。」
「一番風呂はすんなり頂くくせに。」
「…とにかく俺は風邪ひかないから良いんですって!」
「確かにお前は馬鹿だけど、梅雨に傘持たずに外出するような馬鹿だから風邪はひくんだよ。」
「天気予報見て行動したから馬鹿じゃないし、今この通りピンピンしてるから風邪もひかない!」
あぁ言えばこう言うなこいつ。まぁかくいう俺も説教くさいようなことを言っているが、つきのの髪が濡れてようが乾いてようがどっちでも良いんだけどさ。流石にこんなやつと口論し続ける元気はない。しかしその水がしたたる髪から甘い香りを漂わせられるのはあれだったし、素直にこちらから折れてやるのが癪なのもあったので、折衷案を提案した。
「俺が髪乾かすんだったらいい?」
「え?」
「だったら面倒くないでしょ?」
「そこまで心配なんだ…まぁ乾かしてもらえるなら面倒くないから文句はないかな。」
「よし、じゃあソファの下に座っといて。ドライヤー取ってくるわ。」
そう言って俺は洗面所までドライヤーをとりに行こうと腰をあげた。まだつきのはそんなに俺ってそんな心配されるような身体なのかと呟いていた。まぁ風邪をひいてほしくないというのはもちろん本当なのだが、俺もあいつがそんなんで風邪をひくなんて思ってはいない。完全なる私情だった。
俺は洗面所からドライヤーをとって、部屋のコンセントにプラグを繋いだ。そしてソファに座ってつきのの真後ろまでいって髪を乾かしてやった。乾かすために髪を撫でると、うちのシャンプーの香りに鼻腔をくすぐられて、なんとも言えない愛おしさがこみ上げてきて、心臓の音が大きくなっていってしまうのが分かった。ドライヤーの音がかき消してくれていて本当に良かった。
しばらく乾かしていくと、生真面目であり美しくもある黒い髪に普段のような艶が出てきた。これで後ろは大方乾いただろう。次は前を乾かすためにソファを降りて、向かい合うように座った。
後ろからだと分からなかったが、温風が気持ちいいのか目を細めて、口元を綻ばせている。時折毛先や俺の手がくすぐったいとでも言うように笑って、首を引っ込めるのがとても可愛らしくて、少し色っぽくもあった。ずっとこうしていたかったが、綺麗な黒髪を熱で痛めてしまうのもあれなのでスイッチを切った。
「はい、おしまい。」
「ん、ありがとう。」
そう言うとつきのが手を近づけてきた。俺の視界が塞がった。急に目の前が暗くなってしまって驚いたのも束の間、俺の唇に柔らかい感触があった。
思考がままならないまま視界が戻ってくると、視界は悪戯に笑うつきので覆われていた。その顔とは裏腹に、びっくりした?とか、かわいい。だとか、自身のしてしまったことが一体どういうことなのかなんにも分かっていないようだった。今さっき俺に触れて色づいた口からは、まるで水が流れるように、その口の持ち主の色情が溢れている。
あぁ、本当になんなんだこいつ。お前を思って必死に欲を押し殺していた俺が馬鹿みたいじゃないか。その瞬間に俺の深憂が杞憂であることが分かって、今まで積もらせていた欲を、全て溶かして流し込むように口づけをした。口がほんの少し開いた瞬間に舌を入れると驚いたように肩が震えた。歯列をなぞって、上顎をくすぐってみると甘ったるい可愛らしい声が溢れ出てきた。舌を絡めて、耳を塞いで音を立ててやると、身体から力が抜けていくのが分かった。しばらく反応を楽しんでいると胸をとんとんと叩かれたので、名残惜しい気持ちを押し殺して銀の糸を切った。そうすると目の前にはただ愛おしい姿の恋人だけがあった。
その愛おしい顔は耳まで真っ赤に染まっていた。だらしない姿を見せたくないのか、口元を手で抑えていた。はぁ、はぁ、と肩で息をしていて、抑えた口から漏れ出る文句はとても愛おしく、吐息は熱を帯びていて扇情的だった。こちらを睨もうとする瞳は熱でとろけていた。
「はぁ、はぁ…がっつきすぎでしょ…」
「いやあんなん私誘ってるんですよって言ってるようなもんだったって。」
「いやまぁそうですけど……え、なんでそんな怖い顔してるんですか。」
「…あぁ。いや、どうせお前のことだから少しからかってみただけですよ、とか抜かすかと思ったら意外と可愛げあったからさ…」
「そんな生殺しみたいなこと俺しないって……だからさ、そんな顔にじり寄って来ないでもらえないかな…せっかくのかわいいお顔が台無しだよ、なんて……ごめんってば!確かに俺も悪かったけどさ、ねぇ?いやそれは俺悪くなくない!?ごんちゃんがおかしいだけだって……え?あっ、ちょっと、まだ序盤なんだから限度ってものがあるでしょ!?どんだけ欲溜め込んでたんだよ…あっ、ちょっとやめて…」
俺はそれからの記憶が酒に酔ったときのようにまっさらだった。あいつからあのときの話を聞こうとしたが、絶対に言いたくないと強く断られてしまった。口に出して説明することですら恥ずかしくなるようなことをしたということなのだろう。これからは記憶が保てるくらいには理性を残しておかないといけないなあと強く後悔した。
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コメント
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言い回し方とか全部上手すぎて俺の口角どっか行きました( ᐛ )
マジで大好きです