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『天使と悪魔が恋をした』
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窓から差し込んだ日の光。それが私の目を覚まさせる。
夜が明けたことがすぐにわかった。
「んーっ。よく眠れたな。」
伸びをしながら身体を起こす。
ベットから降りて鏡の前へ移動する。
「ちょっと髪が伸びてきたかな。」
そう言って自分の髪を撫でる。
鏡に映るのはいつもどうりの姿。
白い肌、伸びた髪の上にある輪、青い瞳。
背中から伸びる真っ白な翼。
そう、私は天使。
人々を癒すため、幸せにするために生まれた天使なのだ。
と言っても私は別に天使らしいことはしていない。
ただ生きているだけ。正直つまらないかも
「今日は久しぶりに外に行ってみよう…かな。」
退屈を外の出来事で埋めるなんて、やっぱりつまらない。
そんなもので埋まるわけもないことはわかっている。
でも、こうでもしないともっとつまらないから。
そう自分をなんとか納得させる。
この退屈を埋めてくれる物があるのなら、どれだけ幸せなのかな。
…考えても仕方がないな。早く外へ行こう。
ドアノブをひねり、日の光と目を合わせた。
「明るい」とは程遠いような朝が私の目を開けさせる。
「もう朝が来たのね。」
ぼやけた視界には天井が映る。
目を擦りながら身体をベットから降ろした。
ふとドレッサーに自分が映り、目を奪われる。
頭から生える長い角、吸い込まれそうなほどに黒い瞳。
背中から伸びる真っ黒な翼。
そう、私は悪魔。
人の不幸を願うために生まれた。
けれど、
悪魔らしいことなんて 全くしていない。
適当に時間を過ごしているだけ。
つまらない人生、なんて常に考えている。
まるで心に穴が空いたよう。
この心の空洞を埋められる物があるならば
私にプレゼントしてほしいわ。
…そんな願い叶うわけがないわよね。
早くあそこに行こう。
私がいつもいる、あの場所へ。
重い足をなんとか上げながら、外と目を合わせた。
『天使と悪魔が恋をした』を閲覧してくださりありがとうございます!
こちらの小説は< 不定期更新超短い百合小説 >となっております。
天使ちゃん目線で進む物語です。
語彙力皆無ながらに、のんびり頑張って更新していきますので、
良ければ応援よろしくお願いいたします!