「………四人になっちゃうんだよね…」
今後の活動についての会議中。
莉音くんがぼそっと言った。
「…そうですね」
瑠都くんも言う。
「…………」
会社の会議室が静かになる。
多分。みんな思ってることだろう。
『本当に四人でやっていけるのか』
知得留くん(橙)が悪いとかではないし。
なーくんも、悪いことをしたけれど、なーくんなりに悩んで出した答えがあれだったんだろう。
二人共悪くはない。休んだ事自体はいいんだ。
けど、やっぱり、今までの一緒に何年も頑張ってきた仲間が、一人、また一人といなくなるのは、寂しいもので。 これから自分たちがやっていけるのかを考えるともっと怖くなる。
「大丈夫だよ。俺たちなら。」
「でもっ」
聡美くんだって不安でしょ?
と、いいそうになり口を無理やり閉じる
「………」
「よく考えてみ?」
「莉音と瑠都の赤色と黄色を混ぜると?」
「橙色……ですかね?」
「じゃあ俺と古論のピンクと青色は?」
「「紫色!」」
僕と莉音くんの声が重なる。
「だろ?」
「俺たちは四人でも6色なんだよ。」
「そして混ぜたら何にでもなれる。」
「イコール無敵ってこと!」
「あははなにそれ」
「すごくぶっ飛んでますよw」
二人は和んだようだ。
やっぱりこういうときに聡美くんが最年長なんだなぁと思う。
頼もしい。
「じゃあ、会議の続きをしよっか」
二人が帰って来やすい環境を作る。
それが僕たちにできる彼らへの思いやり。
コメント
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4人は物足りなく思ったけど、みんなの中には2人がいるんだね。