テラーノベル
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設定;カップル💜🧡
そういえば、短編集全然投稿してませんでした💦ぜひ、お読みください✨
【1話完結】
向井 Side
最近、ふっかさんがやたら優しい。
いや、もともと優しいけど——
距離が、近い。
前なら俺が肩にもたれかかると、
「やめろよ」って笑いながら押し返してきたのに。
今は、何も言わない。
むしろ、少しだけ肩を寄せてくる。
🧡(なんかあったんかな)
問いかけても、
「別に」としか言わない。
でも、目が。
どこか、焦っている。
⸻
💜深澤 Side
俺は毎晩、夢を見る。
いつからだろう。
気づいたのは、半年前。
その夢は——
一週間後、必ず現実になる。
最初は偶然だと思った。
落としたペットボトル。
エレベーターの故障。
小さな出来事。
でも、
日にちも、場所も、言葉も、
全部同じだった。
避けようとしても必ずその出来事は起こる。
そして昨日。
見てしまった。
ステージの上。
照明
そして
歓声
笑っている康二。
照明機材
揺れるワイヤー
次の瞬間ーー
天井から落ちてくる。
衝撃音。
そして…そこにいた康二は─────
──────────────
目を覚ました瞬間、
息ができなかった。
あと、七日…
何がなんでも守らないと。
未来は、変えられるのか。
俺は今日も、康二の隣にいる。
🧡「ふっかさん!帰ろー!」
無邪気な笑顔。
💜(この笑顔を、なくしたくない)
たとえ——
代わりに何かを失っても。
──────────────
ーーリハーサルーー
🧡「ふっかさん」
向井が小さく袖を引く。
🧡「明後日のライブさ、この立ち位置変わってくれへん?」
💜「……え?」
心臓が跳ねる。
🧡「俺からのお願い」
笑っている。
💜(だめだ)
💜(そこに、落ちるんだよ)
💜(俺が代わりに立つ…そう決めた)
未来は、もう見えている。
💜「無理だ」
🧡「なんで?」
💜「……とにかく無理」
🧡「理由は?」
言えない。
言ったら——
未来が変わるのか?
それとも、
もっと悪い方向へ行くのか?
💜「康二」
名前を呼ぶ声が震える。
💜「ライブ中、俺のそばに来るな」
一瞬の静寂。
🧡「……は?」
💜「頼む」
🧡「なんでやねん!!」
声が割れる。
🧡「最近ずっと変やし!」
🧡「近くにおるくせに、突き放して!」
目に涙が溜まる。
💜(…康二ごめん)
🧡「意味わからん……!」
背を向けて走り出す。
💜「康二!」
届かない。
残されたのは、ざわつく胸だけ。
💜(どうする)
💜(正直に言うか)
💜(でも信じてくれるのか…)
あと、二日。
焦りだけが、喉を締めつける。
──────────────
ライブ直前。
楽屋の空気は重い。
二人は、ずっと気まずいまま。
目も合わせていない。
でも——
もしこれが最後なら。
康二、
そしてメンバー、
この景色も……
全部が終わるなら。
視界が滲む。
💜(今、言わなきゃ)
俺は突然立ち上がった。
メンバー一人ひとりを抱きしめる。
💜「今日も頑張ろうな」
💜「いつもありがとう」
みんな戸惑いながら笑う。
そして最後に——
康二。
目が赤い。
🧡「……ふっかさん」
💜「こっち来て」
袖を引いて、別室へ。
時間がない。
💜「ずっと言えなかったことがある」
すべてを話した。
正直に。
息を飲む音。
俺は康二の肩を強く掴む。
💜「ライブ中に照明が落ちる」
💜「その場所に康二が立つ予定だった」
💜「でも、絶対だめだ…俺が代わりにそこに立つ」
喉が詰まる。
💜「康二、大好きだよ…」
その瞬間——
スタッフ「スタンバイお願いしまーす!」
俺は手を離す。
康二は、涙を流したまま動かない。
⸻
ライブが始まる。
歓声。
光。
音。
でも俺には、
秒針の音しか聞こえない。
💜(あと少し)
例の立ち位置。
スポットライト。
ワイヤー。
💜(……ここだ)
💜(メンバー…ファンのみんな……
ありがとう)
💜(そして…ごめんなさい)
💜(さようなら…)
覚悟を決めた瞬間——
衝撃。
強い力で、引き寄せられる。
🧡「っ!!」
康二が、思いきり抱きしめてきた。
💜「康二!?……離せっ!!!!」
🧡「いやや!!!」
会場は歓声で湧いている。
ファンサだと思われている。
困惑するメンバー。
必死の力。
離さない腕。
そのまま、数秒経つ────────
——何も起きない。
落ちない。
揺れない。
壊れない。
照明は、確かにそこにある。
音楽は続く。
俺の心臓だけが暴れている。
ライブは、そのまま最後まで走り切った。
何事もなく。
──────────────
ライブ後——
楽屋では大騒ぎだった。
「今日どうした?!」
「ファンサの域超えてたぞ!」
いじられる俺たち。
観客も盛り上がっていたらしい。
岩本が笑いながら言う。
「結果オーライだな」
その言葉に、ようやく肩の力が抜けた。
⸻
控室を出て、二人きりになる。
静かな廊下。
🧡「ふっかさん」
震える声。
🧡「夢の話なんだけど…」
🧡「俺もな、実は…」
🧡「ここ最近、同じ夢を毎日毎日見てたんや」
💜「……え?」
🧡「ライブ中に」
🧡「ふっかさんが事故にあう夢」
🧡「何度も何度も」
息が止まる。
視線が重なる。
💜「……」
🧡「そこにおいて、今日…ふっかさんから夢の話を聞いて」
🧡「覚悟を決めた…」
🧡「だから、思いっきり抱きしめた」
🧡「ふっかさんの言うとおり…もし」
🧡「未来を変えられないなら」
🧡「いっそふたりでって……」
💜「康二…」
💜「なんで、起こらなかったんだろ」
🧡「もしかしたら」
🧡「夢のこと、俺に話したから……?」
確かに聞いたことがある。
悪い夢は、誰かに話した瞬間、
正夢ではなくなる。
💜「……今夜、どうなるかだな」
🧡「うん…」
💜「康二……無事でよかった」
🧡「俺も」
🧡「ふっかさんが目の前におる」
🧡「それだけで、俺は…」
優しく康二の頭を撫でる。
💜「今日、俺の家泊まるか?」
🧡「うん!一緒に寝る!!」
強く、抱きしめ合う。
今ここにいる温もりが、
何よりも確かだった。
⸻
その夜。
俺は、久しぶりに
何も見なかった。
朝ーー
カーテンの光。
ふと、目を覚ます。
隣で静かに眠る康二。
💜(終わった……のか?)
俺はそっと康二を優しく抱き寄せる。
🧡「ん……」
俺の胸に顔を埋める。
それから…そっと、腕をまわしてきた。
静かな世界。
未来は、まだ白紙。
でも——
守りたい人がいる限り、
俺は、きっと迷わない。
おわり。
コメント
7件
あぁ、… さようなら… 逝ってきます 🪦💐
初コメ失礼しますッッッ!! ふかこじ最高でしたッ!!!! ふかこじてぇてぇ…💕