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ブロ⤴︎ッコリー
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今だけ。🩵❤️
🩵「 」
❤️『 』
『…よしっ!頑張ったから次、1時間後な!』
「はい!」
今日は新曲の振り入れの日。
曲調も相まってなかなか激しいダンスだったからか、みんな汗だくで息が上がっている。
ユーキくんの掛け声を合図に各々練習室から出ていった。
みんな部屋を出て行ったにもかかわらず、部屋から出る気配のない人が1人。
「…ユーキくん、行かないんですか?」
『んー、あともうちょっと!
先行ってて!』
「了解っす。
…無理しちゃだめですよ?」
『分かってる!
気にせず行っておいで! 』
そう言って鏡に向き合い、先程の振りを確認するユーキくん。
やっぱり踊り方もダンスへの向き合い方もかっこいいんだよな。
我らが超特急のダンスリーダーを改めて頼もしく思った瞬間だった。
『…アロハ、どうした?何かあった?』
どうやらダンスに釘付けになっていたらしく、ユーキくんの方から声をかけられた。
「い、いや、何もないです。休憩行ってきます。」
『…?』
少しきまりが悪くなり、そくささと部屋をあとにした。
どれくらいの時間眠っていたのだろうか。
眩しさを感じ、はっと目を覚ます。
振り入れの休憩時間、陽の当たる廊下の長椅子に座った途端、体力の限界が来て寝落ちてしまったみたいだ。
時間を確認すべくスマホを探そうとした時、膝にある重さに気づく。
目線を膝に落とすと、そこには陽の光に照らされてきらりと輝く金髪。
…ユーキくんだ。
俺の膝に頭を乗せて、横になっている。
…いやいや、なんで俺が膝枕してんだよ。
どういう状況…?
当の本人はというと、そんなことはつゆ知らず、規則正しい寝息を立てている。
相当疲れが溜まっているのだろう。
ちょうどこちらからは顔は見えないが、こんなにもすやすやと眠られてはこの状態を受け入れる他なかった。
いや、今はただゆっくりと寝かせてやりたいという気持ちが強かったという方が正しいのかもしれない。
念の為に持ってきていた上着をかけてあげると、無意識ながらもきちんと包まる。
オンのときはもちろんかっこいいけど、今みたいなオフのときは年上だけどかわいいな…なんて。
自然と手がユーキくんの頭に吸い寄せられる。
普段はツンツンしている髪に触れると意外にも柔らかくふわふわしていた。
「…かわいい。」
普段、触ることはほとんどないであろうユーキくんの髪。
手ぐしで梳かすようにして撫でていると、ユーキくんの耳が段々と赤くなる。
「…起きてるでしょ。」
『…あ、ばれた?』
「耳赤くなってますよ。」
赤く染まった耳に軽く触れてみると、勢いよく自分の手で隠してそれを阻止する。
『…誰のせいだと思ってんの。』
そう言って俺の上着の中に潜っていく。
「照れてる。
かわいいですね。」
『…うっさい。』
空気が薄かったのか、すぐに上着から顔を出した。
紅潮した頬がぷくっとなっている。
つい指でぷにぷにしていると、手を頭の方へ誘導される。
『…続き、して。』
「…えっ、あっはい。」
思いもよらぬ要望に一瞬固まってしまった。
突然の甘えに戸惑いつつ、先程と同じように頭を撫でた。
当の本人は、満足そうな表情をして、再び寝息を立て始めた。
これで良かったらしい。
休憩時間の終わる直前まで、そのまま穏やかな時間を過ごした。
今だけ、俺しか知らない、頑張り屋なユーキくんの甘え方。
コメント
1件
いやあ、3話、めちゃくちゃ良かったです…! 「起きてるでしょ」のくだりから、耳が赤くなってバレるユーキくん、可愛すぎますね。年上のダンスリーダーがああやって無防備に甘えてくるギャップ、本当に効くやつです。しかも「続き、して」って自分から催促するの、ずるいですよもう。 「今だけ」というタイトルが、この一瞬の関係性をぎゅっと掬い取っていて切なくも温かい。読んでるこっちまで穏やかな時間に浸れました。続きも楽しみにしてます!