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「これより第511回ベストカップルコンテストを開催いたします。このコンテストも気が付けば511回。511(こいびと)の歴史があります。そんな大きなこの大会、ビッグカップルになりそうな出演者はいるのでしょうか!?ぜひ最後までお楽しみくださいー。」

 

どうしよう……緊張してきた。

 

「…花月、大丈夫か?体、震えてる…。」

 「その……こんな大勢の人の前に出るなんて初めてで緊張して……それに……。」

「……?」

 

それに……どんな顔して……どんな風に聖さんと向き合えばいいか分からない。

 

ヘアメイクさんと話してから、聖さんのことが気になって……。心臓の鼓動が早くなって、好きっていう感情への意識が強く向いてしまっている。

 

「…花月、しっかり俺の腕にお前の腕を絡ませろ。今日は彼氏彼女だから……俺がちゃんとリード……する。」

「うん……。」

 

「4番の緑川くんと白梨さん、次出番です。」

「は、はい!」

 

聖さんにリードしてもらいながら、ステージの中央に用意されたソファへと歩いていく。幸か不幸か、観客席は薄暗く視線もあまり感じない。

 

「今年はこちらの7組のカップルの皆さんに参加していただきます。審査は全部で3審査。審査が進むにつれて難しくはなりますが、ぜひ愛で乗り切っていただきましょう!では、さっそく第1審査に移りたいと思います。第1審査は、『以心伝心!ラブアタック』です。」

 

「以心伝心……?」

「…ラブアタック……。」

 

「ルールは至って簡単です。今から私が3問のお題を出します。皆さんにはそれぞれ相手が好きだと思うものを一斉にそれぞれお手元のフリップボードに書いていただきます。ただし、相手が好きなものを書いていただきますが、この審査ではいかに答えが一致するかを審査させていただきます。ただ相手が好きなものを予測するのではなく、相手が何と書くかを予想するゲームです。10点満点として審査します。」

 

そんなの……分からないよ。

 

聖さんとは好きなものの傾向は似ているけど、付き合っているわけではないし、聖さんがなんて書くかなんて……。

 

「…花月、お前は好きなものを書け。俺が予測して答えを近づける。」

「でもそれじゃあ聖さんが好きなものじゃ……」

 

「…花月、俺を信じろ。必ず答えを当てて見せるから。」

「うん……。」

 

「それではお題を発表します。お題はこちらです!」

 

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