五条のその言葉で一気に散らばる
憂「僕達も行こう!」
『薔薇。』(うん。)
月「…見ものじゃな」
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憂くんとやってきたのは
空き校舎の教室
『なんで教室?』
憂「かくれんぼじゃないから
見つかってすぐ逃げられる所がいいかなって」
…あー。そうゆうこと
月「すぐ見つかると思うけどな」
わっ!
いつの間にいたの!?
急に声かけるのやめてよ!!
ビビる!!
憂「棗ちゃん驚きすぎ笑」
月「姫は本当に興味深いな。結婚するか」
『できないよ』
月「マジレスやめろ」
むにーって頬をつねられる
『い、いひゃい〜』
憂〘いいなぁ〙
『何が??』
憂「あ、えっと…」
月「…ッ!!来る…!!
姫と憂太はそこのロッカーに隠れろ」
憂「でも、」
月「早うせい!!見つかるぞ!」
『憂くん』
憂「…分かった。」
゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+
〜憂太side〜
うわ…やばい、
鼻血でそう…
やばい、キモいな僕…
嫌、だってさ…!!!
棗ちゃん髪綺麗なんだもん!!
なんかいい匂いするしさ!!!
ちょっとえろ、いの!!!
棗「…憂くん」
やめて!!その上目遣いやめて!!!
『ど、うしたの?』
棗「五条来ないね」
『そ、ソウダネ』
棗「なんでそんなカタコトなの?」
『さぁ…?』
…言えない…!!!
君が可愛すぎるなんて…!!!
言えない!!!!!!
悟「んー…多分憂太とイヴは
一緒に逃げてるかな〜♪」
うげっ
来た…
棗「来たね」
『うん』
通り越してくれるかな…
それにしても…
『暑いね…このロッカー…』
ロッカー自体結構日にあたるところにあるから
すごく暑い
棗「薔薇…」(うん…)
五条先生の声がだんだん近くなる
(このままじゃ、バレちゃう…)
すると突然
棗「私、身代わりになる」
そう言って走り出した棗ちゃん
…へ!?
どうしたの急に!?えぇ!?
すると遠くで
悟「イヴつーかまーえた!!」
という声が聞こえた
え!?捕まった!?
自ら捕まりに行ったの!?
嘘でしょ!?なんで!?
えぇ…寂しいよぉ…
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このままじゃ
2人とも捕まるかもしれないから捕まった
憂くんは上手く逃げているだろうか
悟「じゃあイヴは
捕まったからここで待機ね」
そこにはお兄ちゃん…棘がいた。
棘「イヴも捕まったの?」
『コクッ』
悟「じゃ、ぼく他探してくるから
大人しく待っててね〜」
…気まず。ずっと無言は気まずい。
棘「…あ、のさ」
『薔薇?』(なんですか?)
棘「なんで薬、飲んでるのに喋ってくれないの?
俺の事嫌い?」
『桔梗!!!』(違う!!)
棘「じゃあなんで?」
あの、お兄サマ。
じりじり詰め寄ってくるの辞めてもらっても?
棘「ねぇ、なんで?」
『離、れ、て』
棘「嫌だ。」
マジであんまり近づかないで、
月が出てくるから
棘「…じゃあ下の名前で呼んでよ」
『…嫌デス』
棘「じゃあ俺も下の名前で呼ぶから」
ていうか
お兄ちゃんってそんな積極的だったっけ
よし、ここは強行手段。
『お菓子作ってあげるので、辞めてください』
さぁどう来る??
お兄ちゃん私の作ったお菓子大好きだもんね
棘「絶対作ってよね」
『はい』
棘「…イヴ。今度の土曜日お出かけしよう」
待て、急すぎる
『何故ですか。』
棘「行ってみたいから!!」
…変わらないなぁ
『…分かりました。ですが、条件があります』
棘「条件?」
『憂くんも連れて来てください。』
棘「嫌。」
『じゃあ伏黒くんもつけます』
棘「…それならいい。」
なんで憂くんだけだとダメなんだろ…
憂「イヴ〜」
『憂くんっ!!捕まっちゃったの!?』
憂「先生速すぎ…!!」
『折角私が囮になったのにぃ…』
憂「不貞腐れないでよ〜」
頭を撫でてくれる
『憂くんが悪いもん…』
憂「ごめんって〜」
『あ、後で図書室行こうよ』
憂「え!もう読み終わったの!?
20冊くらいあったのに!?」
『暇なんだもん』
憂「分かった、行くよ
1人は危ないだろうし」
『ありがと』
棘「…」
くいくいっ
袖をぐいぐいしてくるお兄ちゃん
どうしたんだろ
『…?』
棘「なんで俺を頼ってくれないの?」
『あ、えっと…』
私の胸に顔を埋め、抱きしめるお兄ちゃん
(私の体を配慮して、からか)
棘「棗ぇ…」
…本当のこと言えたなら、
どうしたの?って言えるのかな
後ろからも声がした
憂「はぁ…」
へぁ!?やめて!!!
憂くんやめて!!
耳にいきかけないで!!
ゾワッてした!!今!!
無意識でしょ絶対!!!
『うぁ…っ』
憂「…っw」
楽しんでる…!!!コイツ!!!
つか動けない。
前お兄ちゃん、後ろ憂くん
がっちり固定。
身動きすら取れない。
『…スゥ』
憂「現実逃避しようとしないで」
いや無理。この状況で
ていうかお兄ちゃんだんだん力強くなってる
痛いんだけど。
『う”っ…』
棘「あ、ごめん…」
本当に骨逝ったかと思った
゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+
〜棘side〜
あったかい。
抱きしめた時そう思った
女の子を抱きしめるのは妹以来だ
イヴが棗ならいいのに。
なんてありえないことを考える
『棗ぇ…』
気付かぬうちに声に出てたみたいで、
少し悲しそうな顔をしたイヴ。
今にも泣きそうな顔…
なんで、君がそんな顔するの、?
ねぇ、イヴ。
君は本当に、棗に似てる。
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『重い…』
憂「10冊は重いねぇ」
あの後結局全員見つかって
五条とパンダくんにめちゃくちゃ冷やかされた
マジで殴りそうになった
今は本を返しに憂くんと
図書室に向かって歩いてる。
『重いと思うなら持ってよ』
憂「僕20冊も持てないよ!!」
すると
曲がり角で誰かと衝突
『ヴッ!?』
いった。鼻の骨逝くぞ
憂「大丈夫…?」
『桔梗』
鼻痛い。絶対赤くなってる
「あ、乙骨先輩と天海先輩。
何してるんですか?」
憂「借りた本返しにかな、」
私と衝突したのは1年生の伏黒くんだった
なんか不機嫌…?
恵「俺も持ちます。」
『薔薇』(助かる)
憂「じゃあ僕とイヴは5冊ずつ、
伏黒くんは10冊ね!」
恵「嫌ですよ。乙骨先輩が10冊持ってください」
なんかバチバチしてる?なんで?
『喧嘩する人はキライです』
憂&恵「「ヴッ」」
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『そこ置いといてくれれば良いですよ。
あとは憂くんと片付けるので』
恵「いえ、手伝いますよ。」
んー…融通聞かないタイプだな…
まぁいいけど
『じゃあお言葉に甘えて、3人でやろうか』
憂「うん」
恵「はい。」
数十分後、片付けが終わり、
本を見ていた時、伏黒くんが口を開いた
恵「__天海先輩と狗巻先輩って兄妹なんですか」
゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+
〜恵side〜
気になっていたことを聞いた。
乙骨先輩も、天海先輩も、驚いていた
棗「…なんでそう思うの?」
少し悲しい顔で聞いてきた天海先輩。
『…天海先輩が玉犬と寝てる時、
チラッと口の呪印が見えたんです。』
憂「…!!違u「そうだよ」イヴ…?」
棗「…私の本名は狗巻棗。狗巻棘の、妹。」
自傷の笑みでそう呟いた
『じゃあなんで…
なんで狗巻先輩に教えないんですか…!?
狗巻先輩がどれだけ…!!!』
棗「分かってるよ。
1番辛いのは私でも、憂くんでもない。
お兄ちゃん本人。」
棗「でもね、私は、本当の妹じゃないから」
…どうゆう事だ?
棗「私は狗巻家の人間じゃない。
野良の劣等種。」
野良の…劣等種…?
言ってる意味が分からなかった。
棗「君は、私のそばに居てくれる?」
当たり前のことを聞かれた
『当たり前ですよ』
貴方が大切で、好きだから。
そう答えると天海先輩は俯いた
棗「…じゃあ君は本当の私を知っても、
そばに居てくれるのか?」
その言葉に俺は驚いた。
乙骨先輩も同様に。
やっぱりこの先輩は、何か隠してる
棗「…お兄ちゃんには
言う必要はないと思ってるよ」
パッと明るくなりそんなことを言い出す先輩
『でも…』
棗「…伏黒くんの言うこともわかる。
でもそれが世界の摂理ってやつなんだ」
『…』
違う、そんな言葉は先輩の本心じゃない。
そう言いたかった。
『じゃあ、なんでそんな顔してるんですか』
なんでそんな、苦しそうな顔してるんですか、
『これじゃあ、貴方が、
貴方だけが不幸みたいだ、』
棗「…不幸、かぁ…」
棗「私には、愛が分からない。
愛ってなんなの?愛されるって何?」
『天海先輩の家族は、天海先輩を
愛してたんじゃないんですか…!!』
棗「愛?家族?
そんなものは虚像に過ぎないんだよ」
棗「私は愛されなかった。
それでいいじゃないか。」
そう笑った先輩の目は
真っ暗で、何も映っていなかった
『それでも俺は、狗巻先輩に教えます。』
俺の一言で明らかに目の色が変わる先輩
そして一瞬にして
扇を出し、俺に突き出した
『その扇で、俺が殺せるとでも?』
そう煽ると
乙骨先輩の顔が一気に真っ青になった
憂(伏黒くん…地雷踏んだ)
棗「できますよ。だってこの扇は私の呪具。
私の思い通りに姿形を変えることができます」
すると扇の形が崩れ、
鋭い小型ナイフになった。
棗「貴方が、私のことをバラすなら
今ここで殺します。」
天海先輩の威圧が空気を制している
その中で声が聞こえた
憂「ちょちょ!!ストップ!!!
イヴ落ち着いて!!」
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さて、憂くんが制止しなければ
どうなっていたのだろう。
間違いなく、殺してた。
『これは”命令”です。』
ギロッと伏黒くんを見る
恵「…はぁ、分かりました。
誰にも言いませんよ」
『良かったです。』
恵「それでは行きますね。俺」
伏黒くんは口が堅いから漏らす事はないだろう
伏黒くんがいなくなり、
図書室内は静寂に包まれた。
そして口を開いたのは
憂「ねぇ、棗ちゃん。」
____憂くんだった。
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めっちゃ面白いです!続き楽しみに待ってます!✌️