“死のうと思う”
俺が竜胆の帰りを待っている時、竜胆からそうメールが届いた
‘何処に居んの教えろ’
冷静に答えているが
意味が分からない、何故竜胆が…?頭がパニックになる
“もう遅いよ、俺もう疲れたの、だから休ませて”
疲れた…?もしかして俺の所為…?もしかしたら俺がなにかしたり…もしかしたら他の奴らが何か…
‘どうしたんだよ、相談しろよ、おい’
“最後に、最後に電話して、お願い”
竜胆は俺の言葉には返信せず、”電話” その一言を持ち上げた
‘…そしたら教え’
てくれるよな、そう打とうとした瞬間 竜胆からの電話通知で画面がいっぱいになった。
竜『兄ちゃん』
蘭『…っ!!竜胆!!おい!!何処に居んだよ!?おい!!』
俺は取り敢えず場所を聞き出したくてたまらなかった、速く行ってやらないと 速く、速く!!!!
竜『俺、兄ちゃんの弟に生まれれて良かった、兄ちゃんと喧嘩して笑って泣いて、兄ちゃんとなら何処までも行けるって思ってた』
竜『でも、もう俺は死んじゃうから…もうこれ以上は行けない。』
…さっきの鐘の音……
!!!あそこか!!!
俺は竜胆の電話から聞こえた”鐘の音”がする場所を探り当て、スマホを持ちそこに走った。
俺は走った、足が痛い 息は切れる、頭が痛い
そんなのも気にせず、俺は無我夢中で走った
速く、速く行かないと
竜『…兄ちゃん…何か走ってる…?』
蘭『は”ぁッ…は”~ッ……おい竜胆!!1回電話切る!!その間死ぬんじゃねぇぞ!!!』
流石の俺でも話しながらは無理、そう思い
相手の言葉を聞かずに電話を切る
急げ
急げ
竜『ッ…!?』((ビクッ
俺は竜胆を見つけた、取り敢えず速く…そう思った俺はドアを蹴破った
良かった、きちんと言ったように…まだ死んでいない、まだきちんと生きている
蘭『竜”…胆ッ…!!!』
竜『ッ……!!!!』
俺は竜胆に近付く、竜胆がこの間にも飛び降りるかもしれないなんて全く考えていなかった、我ながら阿呆だ
俺は竜胆に抱きついた、落ちないように そっと
蘭『も”う…や”め…ろよ…こ”ん…な…事…ッ…お”前には…兄…ちゃ”んが居”んだろ…!?何でも”相談”しろ”よ…!!』((ポロポロッ
俺は涙を流しながら思っていた事を伝える
そうだよ、俺は竜胆の”兄貴”なんだ
何故相談しない、何故頼らない、何故甘えない
竜『ッ…ぅ”あ…ッ…ごめ”…な”さ…ッ…』((ポロッ
もらい泣きか、はたまた俺の言葉に目が覚めたのか
竜胆も泣き始め、俺の事を抱きしめた
竜胆『ぉ”れ…も”う…し”ない”か”ら…こん”な事…しな”い…ッ…』
俺は描いていた紙を強く握りしめる
だめだ、こんなんじゃない、こんなの竜胆じゃない
竜胆はあんな事言わない、あんなにすぐに死ぬのをやめない、あんな電話しない
元はと言えばあの時…竜胆が………ッ。
『今までありがとう、楽しかった、愛してるよ、兄ちゃん。』
でも、俺、諦めないから
頑張って描き続けるから、竜胆がきちんと生きてる世界を…。
コメント
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えっすげぇ✨ めっちゃ良かった!!
えぐちばーがーだった