テラーノベル
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──────H~Iれいまり視点──────
私はドサッと倒れ込む。すぐに想像を絶する痛みが襲ってくる───ということはなく、至って健康な状態でここに戻ってこれた。それに対し、一抹の疑念を抱く。その疑念を先回りしたかのように春が答える。
「今回は一瞬で死んだので、痛みを負う感覚がないからですよ。危なかったですよ。あともう少しで世界が滅亡する痛みを負いながら死ぬところでした。」
私は納得する。たしかに、酷く痛めつけられた後に死んだ後は本当に痛かった。今回はあっさりと死ねたことが逆に良かったのかもしれない。と、言うか。ガンマスさんはそれを見越して、早くに殺してくれたのかもしれない。やっぱりあのミッションというのは嘘で──────
「あ、ほかの繰り返す人に今回あったんですよね?なら、今回からミッション追加します?」
…と、いうわけではないらしい。さっきのガンマスさんの行動が善意か他意か分からなくなる。…いや、助けられた事実は変わらない。おそらく二度と会うことは無いが、感謝はしておく。
私は脳を本題へともどす。
「んーミッションについては聞いたんですけど、死ぬ間際だったんで詳しく知らないんですよね。教えてくれません?」
あくまで丁寧に話す。声を荒らげるなんて、そんな悠長なことはしていられない。この話はさっさと折り合いをつけて、次の物語の予習をしなければならない。それに、情報の整理も。やることは他にもあるのだから、さっさとしなければ。そのことを表情にこそ出すことはなかったが、春は察していたらしい。指をパチンとならせば、紙が現れ、私の方へとふわふわと飛んでくる。それを手に取れば、自動で紙に文字が現れる。
便利なものだな、なんて思いながら一通り目を通しておく。
1、ミッションは1ルートにつきひとつ出される。
2、ミッションはルートによって変わる。
3、達成できたらご褒美、できなかったらそのルートには罰ゲームが用意される。
4、ミッションはランダム。難しければご褒美は弾むし、簡単ならばそれ相応のもの。
5、1度はじめたら全てのルートでやらなければならない。
~できた経緯について~
ここからはもういいだろう。…いや、『あなた』は気になるものなのか?…何を考えているんだ。私は、私のために動くのであって、楽しませるために動くのではない。さっさと本題に入るべきだ。
自身の中で対立した考えにすぐさま決断を下し、私はIルートの本を読む。種族は───これまででいちばん良いものを引けた。なるほど、次のルートがいちばん情報収集に長けている。だが、ハッピーエンドを狙えるならば狙うべきだ。一応その方法についても模索しよう。
私はしばしの時間を使い、そのルートについて予習する。そして、どうするべきかのルートを設計する。情報集めメインの、ハッピーエンドルートを探しつつ…。いや、これだと…私が考えていれば、暇そうにしていた春がちょっかいをかけてくる。
「あのぉ…まだですか?すぐに行くもんだと思って書く準備してたんですけど…?」
「一旦黙ってください。今、準備してるので。」
「もしかして、ルートZまで行ったらハッピーエンド見つけても解放されないから焦ってるの?」
そんなことはない、と言いたかった。けれど、その言葉をかけられた途端に、心拍数が上がったのを感じる。私は、無意識に終わりに恐怖していたのかもしれない。いや、終わりなんかよりも、ずっと、ずぅっと恐ろしい始まりを。私は、ペンを起き、春に向き直る。
春は表情を変えずに、ただ、黙って私の顔を見つめてくる。しばらく見つめあっていると、春がポツリとつぶやく。
「やっぱりめめ村の人達顔いいなぁ…」
「…は?」
思わず呆れのような、困惑のような、けれど確かな気だるさを持っては?と言ってしまった。あんなにも真剣そうなオーラをまとっていたのに考えてたのはそれ?てか、その為だけに私の不安を煽ったのか?というもはや当てつけのような恨みが湧いてくる。
春は、またしても真剣な顔で言ってくる。
「いや、私の最推しめめさんとメテヲさんなのよ。でも、書いてるうちに愛着が湧いちゃってれいまりさんキャラデザもいいし、見てて癒されるなーって。いや、失礼なのは自覚してるけど。」
「え、きもい。とても人生をかけたチャレンジをしてるやつをみて言うセリフじゃないよ。それと、私達をキャラとして扱わないで。1人の生きた人間だよ?コンテンツとして消費すんなよ。」
私がボロクソにいえば、キョトンとした表情で
「?君たちは我々のコンテンツで娯楽だよ?人生かけてるって言っても、書いて、全部続けて読んでも今ん所は1時間いくかいかないかくらいの人生だよ。私が褒めたのは『キャラデザ』であって、君の生き様じゃないんだけどなぁ」
まるで、友達の反論を訂正するかのような言い草で私達の世界を貶す。本人が、悪意を持って言ってるわけじゃないのが尚更恐ろしく感じる。まるで、人型の宇宙人を見ているかのようだ。
そうだ、忘れていた。私と、あいつでは次元が違くて。あいつにとって私は契約相手なんて言う対等な関係ではない。ただのコンテンツなのだ。
消費者の君たちも同罪だよ?
ここで切ります!次回からIルート!今回の途中で入ると、キリが悪くなってしまったので、番外編的な話を入れさせてもらいました。れいまりさんの人間的な部分と、我々に恐怖を抱いてくれる可哀想で可愛い様子をかけて良かったです!
それと、明日東京タワー行ってきます!めめ村コラボ前半!楽しんできます!お土産も沢山買いたい()
それでは!おつはる!
コメント
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なんか勝手に罪を背負わされたんやが
シリアスな中突然顔褒めるという笑いのカウンターをくらいました()
…東京タワーずるいっす…まぁ楽しんできてください