テラーノベル
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ありきたりな雑炊
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#Forsaken!!
⚠️捏造、カップリング(シークレットエージェント×秘書)、秘書さんは旧式の青い犬、口が悪いシークレットエージェント、リクエスト、深夜テンション
眩暈がする。
頭がぐらぐらする。視界がちかちか明滅してぐにゃぐにゃ歪む。
最近激務でまともな睡眠を取れていなかったことが原因に違いない。 大量の書類、大量の異変、新人の失敗、全てが全力で私の胃に穴を開けようとしてきている。
幸い現在患者は来ていない。あるのは無機質な病院とコーヒーマシンの音、そして体調不良に苦しむ私だけ。
流石に少し座って休憩しようと思い立ち、片足を動かした瞬間、目に映る世界が回った。私の体はぐらりと傾き、重力に従って倒れる。それに抵抗することもできず、状況を対して理解することもできず、私は転倒した。
痛みを覚悟していた。しかし私を包み込んだのは床や壁の硬く冷たい感触ではなかった。他社と比べて比較的高い体温、布が擦れる音、柔らかい感触。まだよくわからない視界が私を受け止めた者の姿を捉える前に、
「大丈夫か。」
低く心地よい声が降ってきた。
目のピントが合い始める。黒い毛皮に黄色く鋭い目、何を考えているのかわからない表情…
「…シークレット…エージェント…」
「とりあえず仮眠室まで運ぶぞ。」
疑問を呈する間もなく、彼は私を抱き上げた。所謂お姫様抱っこだった。なんで私がこんな恥ずかしい子供させられなきゃいけないのか、と普段なら猛抗議していたところだが、生憎今はそんな気すら起きない。黙って抱き抱えられながら仮眠室へと連れていかれた。
簡易的なベッドに寝かせられると、ようやく頭がわずかだがスッキリしてきた。
「何があった。勤務中に倒れるなんて珍しい。」
「…えーと…最近寝不足で…でもちょっと休めばすぐに…」
「今日のシフトは寝て過ごせ。」
「…は?」
「自分の体調を優先しろ。私含め残りの三人で病院を回す。」
十分に可能なことだった。しかし罪悪感というものがある。
「…気持ちは嬉しいが、私は大丈夫だ。」
「無茶をするな。」
「無茶なんてしていない。この程度…」
彼の瞳孔が細まった。猫耳がピクピクと震えている。
ベッドから降りようとすると、彼は突然私の手首を掴んで私をベッドに押し倒した。
「これ以上無理をして死なれては困ると言っているんだ。お前のその青い頭はそんなことも理解できないのか?」
近い。顔が近い。鼻が触れそうなほど近い。
「わかったら寝ていろ、駄犬。」
黒猫はそう言って仮眠室を出て行った。尻尾の毛が逆立っている。本気で怒っていたらしい。
顔が熱い。怒りだ。あの罵倒に対する怒り。そう自分に言い聞かせる。
顔が赤いのは怒りのせいだ。決して、あんなに近づいたことに照れているわけではない。
誰があんな、表情の読めない乱暴者を好きになるもんか。
決して違う。あんな男。顔が近かったからと言って、吐息が感じられたからと言って、好きになるはずがない。
心のモヤモヤを無視するため枕に顔を埋めた。
あいつなんか、あいつなんかと考えていくうちに次第に私の意識は眠りの奥へと沈んで行った。
コメント
5件
うわぁあア゙ア゙ア゙ア゙ア゙……!?文章力エグいよ…主さん…
うわあ、もうこの距離感ヤバいですね…! お姫様抱っこから始まって、手首掴まれてベッドに押し倒されるって、もう完全にラブコメの王道だけど、シークレットエージェントの「駄犬」って呼び方がツボでした。しかも尻尾逆立ってるし、本気で心配してるのバレバレじゃないですか。最後の「怒りのせいで顔が赤い」って自分に言い聞かせる秘書さん、可愛すぎます。続きすごく気になります!