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どうしようもないことを考えていたら、わたし達の入場を告げるファンファーレとともに大きな扉が開いた。

わたし達は陛下ご夫妻の後に続く。

舞踏会のホールに続く下りだけの長い階段をアーサシュベルト殿下とともにゆっくり進み始める。


ホールで待っていた貴族達は王族の入場が告げられると、賑やかに話しをしていたのを辞めて、こちらを向き、一同が一斉に礼をしている。


この雰囲気に未だ慣れないわたしは、気持ちを奮い立たせ、顔を上げ、ピンっと背筋を伸ばす。


隣のアーサシュベルト殿下は先ほどまでの渋々の雰囲気を露ほどにも出さず、誰もがほうぅと溜息が出るような優しい笑顔を貼り付けて、わたしをエスコートしてくれる。

わたしも負けじと笑顔を貼り付けて、ドレスの裾を踏まないように気をつけながら、階段をゆっくり降りていく。


んっ??

ドレスの裾を引っ張られる違和感がしたと思った瞬間、アーサシュベルト殿下がグラリとわたしの方に倒れてきた。

殿下の全体重がわたしに降りかかり、わたしも支えきれず体勢を崩す。


声を上げる時間もなく、ふたり一緒に階段から転げ落ちていく。


「エリアーナ!!」


殿下がわたしの名を呼ぶ。

初めて、名前で呼ばれたかも。


グッと殿下に腕を引っ張られ、殿下の腕の中で守られたまま、一緒に階段を転げ落ちた。

最後にガツンと激しく頭を打って、そのままわたしは意識を失った。

悪役令嬢を回避しようと足掻いている公爵令嬢は前世を思い出した王太子殿下に溺愛される

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