コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
不仲がすきです
人外パロ入ります
「俺らは惹かれあっちゃいけない存在だったんだよ,ゾム」
大きな戦争の後.額から1本の角を出し.
瞳に光の無くした君は言った
彼は青鬼と人間のハーフだった
そして俺は狼の純血だった
彼と出会ったのは奴隷売場
奴隷番号10番が君.11番が僕だった
親に捨てられたことが共通点からか.話も気もあった
僕達は2人で逃げ出した
結局2人とも生きる希望を忘れていただけだった
獣化すれば.手錠も足枷も取れる
君も額に角を出すと怪力の特性がつくのか
どちらも自力で壊した
君はらっだぁと名乗った
それからは2人自分の故郷を話しながら
自由に生きていた
身柄を隠して傭兵になったり
ある国の幹部にまでのぼりつめた。
それほどに僕らは気が合い相性が合い
いつしか相棒と呼んでいた
「らっだぁー飯ーー!」
「はいはい笑 待ってってば」
そして今は深い森の中で捨てられていたログハウスで住んでいた
人外は寿命が長い。
その中には自死する人外も多い
自分の人生が疲れた人が多い
「んじゃ僕はそろそろ仕事探しに行くわ
今度は善良な住民にでもなろかなー。」
「ゾムに善良な住民ができんのか?笑笑」
「俺にだってできるわ!!」
獣化を半分だけで耳としっぽだけ出す
人外は寿命が長い分だけ沢山働かされる
「少し家を空けるから。らっだぁ頼むわ」
「おー、俺も仕事探すかもだから。
ゾムも鍵は持ってけよ!!」
「はあ?ここの家昔のだから鍵もでかくて邪魔なんだよ」
「だからって持ってきなさい!」
らっだぁもよそ行きの服装をする
藍色の入った羽織
青色のニット
赤のマフラー
全部僕が誕生日やらクリスマスプレゼントやらにあげたやつだった
我ながらセンスはあれだ。
それよりも僕だって人には言えなかった
緑色の森に隠れやすい
なにかのキャラクターパーカー
ヒールの低いロングブーツ
黒のインナーに手袋
お互いに揃っていたのはアクセサリーだせ
右手の親指にダイヤのついた指輪
十字架の着いたネックレスだった
「じゃあ。また来週くらいに成果発表しよな」
「ゾムも怪我しないでよ?」
お互いにグーを突き出して反対方向に出ていた
やらかした。と言ったらやらかしたのだろう
ここらにはW軍という大きな戦争国家がある
そこの一般兵として雇われようとしてた
W国に入ってすぐ美味しそうなケーキ屋があった。
らっだぁが喜びそうだな。とショーケースを見ていた時だったから
「ここは私の専属のケーキ屋だから近寄るな」
え?
声の方を見ると.金髪の威圧を放つ真紅の瞳をした彼がこちらを見ていた
周りの町民は目を大きく見開き口が塞がっていない
「え…と誰ですか?」
「私はW軍の総統。グルッペン・フューラーだ」
「はぁ…総統様。….総統様ッ!?」
「まあそういう事だ。お前のその態度気に入ったゾ。軍に来ないか?」
絶対に断られない。そんな意思を感じて。
だがあんなだるそうな入軍試験に出なくていいならと
勢いよく頷いた
そして最初に戻る
気がついたら幹部として紹介されていた
「お前は一時世間を騒がした傭兵ゾムだろ?」
俺でも背は平均より小さいと思っていたのに
俺より小さなロボロ、というやつに声をかけられた
「はッ!?なんでその事知ってるんだ!?」
「もう1人のらっだぁて言うやつもこの国来てるんか?」
「いや、らっだぁは俺と反対方向行ったわ」
だから、週一で抜けさせてもらうから。
そう伝えると快く承諾してくれたが.
書類の量が半端なかった
1週間後.
「ゾム!!」
「らっだぁ!!!!久しぶり!」
訳あって俺は国外に出られないようなので
らっだぁにここの国まで来てもらった
「ほんまに久しぶりやね」
「ゾムここの人らの口調移ってるよ!?」
「それはしょうがないねん笑
みんなこの口調やから移ってまうんよ!」
「それはしょうがないな!」
そんな他愛もない会話をしていた時だった
【ゾム!!応答を!!】
軍の緊急連絡先から連絡が来た
「…すまん、らっだぁちょっと待ってくれ」
【ん。特殊部隊幹部のゾム応答しました】
【こちらロボロ。西から帝国軍の騎馬勢が来ている、主戦力はお前だけなんや!】
【…任せてくれ。今は相棒がいる。だから住民全員の地下避難だけ頼む。無惨な事になる】
「らっだぁ。武器は?」
「もちろん!戦争でしょ?」
「久しぶりに辛い戦いになりそうや。
相棒。頼める?」
「おう!任せてや相棒」
親指の指輪を交換してグーで突き出す.
親指のリングの意味は『勇気』
W軍には俺が狼の純血だとは言ってない。
ていうか言えないのだ。
獣化をすると大きな声で遠吠えをする
らっだぁも久しぶりの共闘だからなのか気合が入ってひたいの角は丸出し。
瞳に光はもうなかった
「さあ。ゾム。行くよ」
こくん、と頷く
帝国の騎馬勢は北からの攻撃
W国を囲む大きな門の全てを塞ぎ北の門に門番のように立ち塞ぐ
幸運なのか不運なのか。
否らっだぁがいるのだから幸運だろう
幹部の攻撃部隊は丁度インフルエンザにかかってしんぺい神の元で寝かされている
僕が先に走り出して特攻として敵の元へ進む
馬は殺さないように。
風を涼しみながら首を掻っ切る
獣化を解き.人間に戻り深呼吸を何度もして呼吸を戻す.
帝国軍はほとんど壊滅した。
最後のため息をした瞬間
裏から猛烈な殺気を感じた。
そのさっきの持ち主は
らっだぁだった。
光の無い瞳でこちらを見て
返り血の浴びたダガーナイフをこちらに向ける
「らっだぁ…?」
「ごめん。ゾム
俺らは出会っちゃ行けなかった。」
「俺らは惹かれあっちゃいけない存在だったんだよ,」
優しいて付きで頬に手を添える
「それじゃあ。ばいばい。ゾム」
今生の別れのように見えた
なぜからっだぁの背中は小さく見えたが
追うことは出来なかった
「ゾム!!何があったんや!
返事せい!!」
らっだぁと別れてから
ずっと部屋に籠っていた
幸運なことに部屋には最低限度のものは置いてある
返り血にあったパーカーを洗い
指輪とネックレスを外して大切なナイフと同じ場所に置く
「ゾム。開けんで」
書記長のトントンがドアを開ける
そこには見たことの無い青年が立っていた
「ショッピくん。挨拶してええで」
「ッ…はい,
初めまして.ゾムさん。
コネシマさんの後輩にあたるショッピと申します」
「…ショッピくんな。君はどこ部隊なん。」
自分では無意識だったが.虚ろな目をしていたそうだ
「自分はゾムさんの部隊。特殊部隊の副隊長をやらせていただきます」
「はぁ…。トントン。ショッピくんは午後空いてるか?」
「おう。空いてるで
まああんま刺激しないでくれ」
「おう。分かっとるわ。
ショッピくん。実力が知りたい。
午後訓練場1に集合な。
コネシマとシャオロンは連れてきてくれ」
「りょうかいしました。失礼します」
久しぶりに全力で戦えそうだ,
らっだぁと別れて以来久しぶりにワクワクした
「すまんな。、遅れたわ」
「お!?呼んだ張本人が遅刻か!
いい度胸やな」
「まあいいやろ!時間は沢山あるんやし!
ゾム。誰と戦うん?」
コネシマはいい所を後輩に見せたいのかいつもと違い場を収めようとしてる
「僕対シャオコネ。
ショッピくんは次真剣勝負で戦おや。
これは前座。気軽にストレッチでもしてくれ」
「はいっ。」
「じゃ、すたーと」
久しぶりの戦闘ということもあって
トントンが見に来てくれていた
「今までにないくらいに全力やから。
ガチで覚悟せい。」
スタートの合図と共に獣化をして姿勢を低くする
開いた口が塞がらない2人の背後に迫ると獣化を解き2人のうなじを軽く叩く
「はっ…ゾム?」
「ん?トントンどしたん!」
「お前。狼の純血なんか」
「……あれ。言ってなかったよな、」
はぁッッ!?
遠くでトントンの声が聞こえる中
必死で逃げ出していた
____
「まあ.言ってなかった僕が悪いか。」
1人ベッドの上で反省会をしていた
「いやでもこれでも追い出されたら僕どすればいいん。元の家戻ろうかな。
でもな。らっだぁ居らへんのよな」
今後を考えていた時
ダクトから猫の鳴き声が聞こえた
「…猫か?」
ダクトを開けると黒猫が1匹肩に乗ってきた
「すんません。ゾムさん
ダクト開かなくて」
てへ、というような表情で見てきたのはショッピくんだった。
___
それから僕らは仲良くなった
「ショッピくんも黒猫のハーフなんか!」
「そうなんすよ。ゾムさんは狼の純血なんすね。あそれと、トントンさんが怒ってないけど大事なことは早く言えって言ってました」
「それはショッピくんにも申し訳ないことさせたな」
「そうですよ!だから俺が探しに行けって」
それから僕とショッピくんは相棒と言える仲になった
多分今日でらっだぁと別れて2年が経つ
最近はショッピくんや新人のチーノのおかげで
らっだぁのいない悲しみにも耐えれるようになってきた
「ゾム。チーノとショッピとの初任務だ」
グルッペンから任務を告げられた時はゾクゾクした。
僕が1番上になって後輩ふたりを連れてくなんて
「まあ.私も行くが。」
前言撤回。グルッぺンが居るならあんまり暴れられない
「ある国との条約を結びに行く。
最近代表が変わったらしくてな。」
グルッペンは悪戯そうに笑った。
絶対に何か起こる
「んで.いつもの格好とか俺だけ恥ずかしくねー?」
エミさんの運転で向かっていると1人だけパーカーにシンプルなズボンと言う格好に気づいた
「いやまぁ.自由って言われても他の国の人に会うんですからねぇ?」
チーノはそういうが
「え?僕なんも言われてないんやけど!?」
「ゾムならその格好がいいだろう」
生憎普段着となっていたパーカーに黒インナーと手袋。お守りとしてつけていた指輪とネックレス。
僕は思っていたよりらっだぁを信仰していたのかもしれない。
今更思っても仕方ないけど
「さあ着いたぞ。
気を引き締めてな。」
「「「ハイル・グルッペン」」」
「どーもどーも.遠いところ
来てくれてありがとうございます.」
グルッペンとチーノの後につき.ショッピくんと雑談しながら進む
グルッぺンがドアを開けた際に聴こえた声は
聞きなれた声だった
「どーぞ.席にお座り下さい」
ドアをくぐると見慣れた
青い羽織に青ニット。赤いマフラーをした彼がいた
「….ゾム。久しぶり」
特徴的な声,何度も。何万回も聞いた声だった
「….らっだぁ。」
「久しぶりだね,元気にしてた?」
ショッピくんが.僕の前に出てどうにか庇ってくれている
「…ごめん,ショッピくん,無理そう」
ショッピが作ってくれた。といえるのか
そんなショッピくんの裏に隠れて
げほげほ、と咳き込み
「…グルッぺンさん」
「…あぁ。」
「…コネシマさん。シャオロンさん.
どうか.お願いします」
ここまで酷いとは思わんかったわ
「おう.ショッピゾムのこと頼む」
「帰ったら訓練頼むわ。」
ドアから堂々とコネシマとシャオロンが入ってくる
「エミさん外に待機してるから。先帰ってええで。」
「すいません.コネシマさん。
よろしくお願いします。」
「俺も頼ってくれよな!」
シャオロンが優しく僕の頭を撫でる
ショッピくんがおぶってくれると
走ってえみさんの元へ向かった
kn視点
緊張した空気が走る
「いやあ~…申し訳ないです。グルッぺんさん。本当に悪気はないんです。」
「ほう,そんな言葉だけの謝罪でも。」
「まあ、長くなりますが聞いてくださいよ
俺.最近まで洗脳されてたんですよね」
それから話されたのは普通の人なら気絶しても構わないほどの悲痛な話だった.
人間の両親から青鬼のハーフが生まれ.12の頃に親に奴隷として売られた。11番だったゾムと一緒に奴隷場から逃げて2人で暮らし始めた
その間は傭兵やらなんだの。たくさんの仕事に就いた。
ゾムはW軍に。らっだぁさんはW軍と敵対しているA軍へと赴き.まんまと罠に引っかかり
ゾムを傷つけてしまったらしい。
最近になり貿易国として有名な人運営国。と言うところに助けられ今に至るらしい
インカムからは大先生の汚いすすり声が聞こえる
『大先生.聞こえるか?』
『んん~…?ヒック…シッマなにぃ?』
『汚い声出すなや。うるせえ』
『だってぇ…らっだぁさんも、ゾムも恵まれなさすぎる…』
「…別に恵まれてない訳ではありませんよ
…すいませんね.地獄耳なんです」
苦笑しながらインカムを見て
「コネシマ.シャオロン。インカム切れ
この国は安心だ。」
「「ハイル・グルッペン」」
「とりあえず…ゾムを守ってくれてありがとうございます。全ては俺のせいなんですけどね」
「らっだぁさん。」
「…はい?…えー…と」
「コネシマです。こっちの赤ニットはシャオロン。一つ質問いいですか?」
「はい.なんでもどうぞ?」
「ゾムは今生きる理由を無くしてます。」
「…コネシマ。聞き捨てならないぞ」
「すまん。グルッペン。一つだけ言わせてもらうで。
それは…おおよそ2年前。
らっだぁさんがゾムを傷つけた時です。」
「まずは..あの時はありがとうございます。
俺ら戦闘班は全員インフルでした.」
シャオロンも赤面をして.らっだぁさんは爆笑する。ツボが浅いようだ
「だいたいはゾムのおかげってなっちゃいます。ゾムはW軍。W国の中で歳を関係なく末っ子的な存在です。どれだけイタズラをしてもトントンは怒らないし.すぐに笑顔になってまう」
「それはゾムが仮入軍してからたったの三日後です。そんな毎日を俺は大好きでした。
でもゾムはその4日後から部屋に閉じこもりました。ショッピくんが居なかったら今ごろゾムはいなかった。」
「そうだな。ゾムの心の支えはあなたです。らっだぁさん。」
途中からグルッぺンが代わりに話してくれた
何故か涙が止まらなかったからだった。
「シッマまで泣いたら俺が話さなあかんやん。」
そう言いながらもシャオロンはお気に入りだ。と言っていたポメラニアンが描かれたハンカチを渡してくれた
「そうですか…すいません全てそちらにお任せしていたようで。どうにかしてみます。」
「そうですね。とりあえず俺とコネシマ。シャオロンはゾムとらっだぁさんの仲直り作戦に賛成です」
『俺もですよ。』
『私もに決まってます』
『俺もマンちゃんも賛成だよ』
皆話を聞いていたようだ。
『ザザッ…俺も、賛成です。』
『ショッピくんッ。ゾムは?』
『隣で疲れて寝てます。
さっきの話俺は賛成ですよ。』
『ゾムさんの相棒が俺じゃなくなるのは少し…悲しいしこんなゾムさんを泣かせた人に譲るのはめっちゃ悔しいです。』
『だけど,俺はゾムさんに幸せになって欲しいです。なので。俺の命が尽きるまで。全身全霊でサポートします。』
『こんな世界の中ゾムさんが一体何を希望にしているのか分かりませんけどね』
らっだぁさんは首に巻いているマフラーを右手で優しく掴むと
「W軍と運営国の共同条約を承認します,
終身契約で。よろしいですよね?」
「もちろん。」
こんな長くなるとは思わなかった。
後半出します