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2件
「世界都市さんは忙しい」
※世界都市擬人化創作
“個性的な仲間たち”
いつもより早い時間帯、会議室の扉を開くと既に先客が居た。
「早いですね。おはようございますベルリン」
笑顔で挨拶してくるのはイギリス基イングランドの首都であるロンドンだ。
明るめの金髪にあおい瞳。片方だけ下ろした髪が目にかかっている
「おはよう。お前こそ早いな。何時に来ているんだ?」
そう投げかけると
「ふふ。ついさっきですよ」
なんて明らかな嘘をついてきた
いやこいつはこういうやつだ。
だって机の上にはさっきから熱心に打ち込んでいたであろう仕事が山のように積み重なっている
ここは世界の様々な都市らが働く会社。
ブラックなのかホワイトなのかはよくわからん
人によってはブラックというし、人によってはホワイトという。
そしてなにより色々な国から色々な奴らが共同で働くんだ。
1番めんどくさいのは人間関係である
自席に座り、スマホを開くともう何人かから
“遅刻報告”が入っていた。
また今日も始まる怒涛の1日が…
バンッ!
勢いよく開く扉と同時に姿を現したのはポニーテールの中性的な顔立ちの…
「お前ら…東京来てねぇあるか…」
上海である。
走ってきたのか息が上がっている。
文脈的にまた東京に変な勝負でも持ちかけたんだろうか
上海ならやるだろう。活発で、自由奔放な彼のことだ。
「来ていませんが」
「よっしゃ!!!!勝ったある!!」
やっぱりな。
ロンドンはいかにも興味なしという様子でタブレットに目を戻した。
こいつは個人主義すぎだろ…
「勝負か何かか?」
「いや、我が決めたある。あいつより早く来たら次こそ姉妹都市になってもらうある」
はいでた
どうやらずっと頼んでるらしい
というか上海自信が決めたならもうそれは勝負ではないじゃないか…
“我が決めた”じゃなく”勝手に決めた”の方が正しいだろう…
上海が席に着くまでの間、ロンドンは一瞬もこちらを見なかった。
まじかよ。
ガチャ…
しばらくしてまた扉が開く
ここの擬音で大体誰かをしぼることができる
「やっほ〜。早く来たと思ったのに結構いるね」
珍しいオレンジ色の目がにっと笑う。
ベレー帽を取って会議室に入ってきた
これ…ではなくこいつはパリ
なんというか、こいつも自由人なのにはかわりないのだが、社交的というか誰に対しても馴れ馴れしい感じなのでたまに鬱陶しい。
悪いやつではない。多分…
「全然早くねぇあるよ。我の方が先だったある」
喧嘩をふっかける上海
「ん〜…でも上海ちゃんはいつも遅いからー…今日は早く来れただけでさ〜?」
それを打ち返すパリ
これは止めに入らないといけないやつか。
ロンドンに視線を投げかけるが彼は知ってか知らずかパソコンから目を離さない
まるで恋人を見るかのようじゃないか
めんどいのか。めんどくさいんだな
「お前だっていつも遅いじゃねーあるか!
今日だってそこまで早くないある!」
ほら始まった。
仲裁にはいるのは…俺しかいなさそうだな
「おい。そこまでにしろ。大人気ないぞパリも上海も」
「は!我は事実しか言ってねーある!」
「お兄さんもだよ」
もうこいつらめんどいよ。
また扉が開く。今度は2人
今は会議室開始5分前。そして2人組
これは確定
「だりぃ…朝早すぎんだろ」
「あれ。上海さんがいる」
耳くらいまでの高さで切りそろえてある金髪と青い目。ロンドンとよく似ている顔立ちのニューヨーク
それから…
小柄で童顔。珍しい灰色髪に3つのピアス。
東京だ
さてと、このメンバーは更にカオスが極まる
ニューヨークは基本的にドライで話に興味を持たないし、東京はまともに見えて何を考えてるのかよくわからない。そしてあんまり寝ない
「東京!我の方が早かったかある!姉妹都市契約成立あるな!」
通じないだろ…そもそも勝手に勝負してただけだろうし。
「聞いてないです。あと中国都市なら北京さんともう友好都市なので大丈夫です」
なぜ分かる。そしてなぜそういう断り方をする。
別に1つの国に姉妹・友好都市は1つとかルールないから…!
「ほぼ揃ってんの珍しいな。特にそこのナンパ野郎とか」
酷い呼び方だな
なぜニューヨーク、こいつはあんまり人のことを名前で呼ばないんだ
「でしょ〜。お兄さん今日から生まれ変わったから〜」
今日から生まれ変わったのだとしたら遅すぎるだろう
もうこいつは2000年は生きてるんだぞ
そしてこのカオス状況に何も言わないロンドンもどうかと思う。
「へぇ。」
そう言ってそっぽ向くニューヨーク。
それだけか?
もっとツッコミどころあっただろ
パリも特に気にしてる様子はない。
これが通常運転なんだがな…
「…モスクワは?ローマは遅刻の報告が来てますが」
やっとロンドンが会話に入ってきた
見定めてたのだろうか。いやないな、そろそろ会議開始時刻だからだろう
「俺らが知るかよ。なんも連絡きてねぇの?」
言い方。言い方。もっとあるだろう…
「きてないから聞いているのでしょう?」
それもよくない。どちらとも道徳心を持て。仲悪いんだよなこの2人
仕方がない
会話の流れを変えよう
「まあまあ。とりあえず始めないか。もう時間も過ぎてるだろう」
ニューヨークがチラッとこっちを見た
いや怖い。視線が怖い。殺気立ってる気がする
何を言いたいんだその視線は…
そんなニューヨークの隣で東京が穴あけパンチで資料に穴を開けている
「あ、新記録」
急にそんなことを言い出す。
おいおいよくこの雰囲気で独り言を喋れたな
「何がだよ」
そこ気にするんだ。ていうか聞いてたんだ
やっぱり理解できないなこの2人
「この穴あけパンチずっと5枚が限界だったんです。今記録破りました」
「何枚?」
「7枚です。めっちゃ成長してます」
「あ、じゃぁここをこうすりゃ1回でもっと開けられんじゃね?」
「確かに…あ、それならここを……」
理解できないな…やっぱり
そのまま何故か楽しげに話す2人。
気づいた時にはもう目線を画面に戻していたロンドン。
そのロンドンに絡むパリ
怒られるぞ。やめとけ
そして珍しく静かにロッカーを眺めてる上海。
何見てるんださっきから
というかもう会議始まってますけどー…
どうやらモスクワが来るまで始めないみたいだ
まだロッカーを見つめてる上海に疑問を投げかける
「上海。お前さっきから何見てるんだ」
全員が上海に視線を向けた
上海は動揺しない。さすがというか…そんなに釘付けになるようなものを見ているのだろうか…
「いや…どうも気配が……」
「気配?」
意味がわからん
上海は席から立ってロッカーへ向かう。
バンッ!!
勢いよく開いた向こうには…
「気づいたか」
「も、モスクワ!?
一体、え?何が…は?どうしたんだ」
こっちは動揺しすぎて上手く聞けない
「やっぱりあるか」
怖いよ。なんだやっぱりって、霊気でもはなってたのか?
「…な、なんでロッカーに?」
「………これで俺が朝1番だ」
みなさん。これがここの社員です。
個性的…というよりかもはやただの変人の域だ
俺はここで上手くやっていかなければならない
「さて、会議を始めますか」
ロンドンの声で全員が席に着いた
誰かツッコミをいれろ。
あとがきのようなもののような違うようなもの
みなさん!いつも作品見て下さりありがとうございます!!
最後まで読んでくれた方はいいね押してって…!
小説、ノベルを書くことにしました!
今回はベルリンさん視点でしたが、もちろん色々な人の目線からお話を書いていきます!
是非これからも息抜きにでも読んで言ってください!
そんじゃ、ばいちゃー