テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
「とりあえず、このままじゃ学校にはいられないし、一旦シェアハウスに戻ろう!」
じゃっぴの号令で、からぴちメンバーはぞろぞろと校門を出た。小さくなったどぬ、ヒロ、ゆあんの3人は、それぞれ信頼するメンバーに手を引かれている。どぬはえとさんの、ヒロくんはるなちゃんの、ゆあんくんはのあさんの、だぶだぶの制服の裾を握りしめている。
「まさかこんなことになるなんてね…」もふくんがため息交じりに呟くと、なお兄が「現実とは思いたくないが、これが現実だな」と眼鏡をクイッと上げた。
シェアハウスまでは普段なら歩いて15分ほどの距離だが、幼くなった3人の足では、いつもの倍はかかりそうだ。特にゆあんくんは、小さな体で一生懸命歩いているものの、時折ふらついているのが見て取れる。
「ゆあんくん、疲れたら言ってね?おんぶしてあげるから」のあさんが優しく声をかけると、ゆあんくんは「大丈夫…!歩ける!」と、少しだけ意地を張るように答えた。
順調に(?)シェアハウスへ向かっていた、その時だった。
「あの…えとさん…」
どぬがもじもじとしながら、えとさんの服を引っ張った。えとさんがしゃがみ込んで顔を近づけると、どぬは小さな声で耳打ちする。
「トイレ…行きたい…」
「えっ!?」えとさんの声に、周りのメンバーもハッとする。 小学3年生の彼らにとって、我慢はなかなか難しいものだ。
「ここ、近くにコンビニとかあったっけ!?」たっつんが慌てて周囲を見回す。 「急がないと間に合わないかも…!」るなちゃんもヒロくんの手を握りながら心配そうな顔をする。
まさにその時、ヒロくんが「うぅ…俺も…」と顔を赤くして、そわそわと足を組み始めた。そして、それにつられるようにゆあんくんも「のあさん…ぼくも、トイレ…」と、今にも泣きそうな顔で訴えた。
まさかのトリプル・トイレハプニング!
「わー!みんな同時にかよ!」うりが思わず叫ぶ。 「これは一大事だ!」シヴァも事態の深刻さに顔を青くする。
一番近くのコンビニまで、あと数分。しかし、その数分が彼らにとって、とてつもなく長く感じられた。
「走るぞみんな!」じゃっぴが叫び、メンバーは一斉に駆け出した。 えとさんはどぬの手を引き、るなちゃんはヒロくんを抱きかかえ、のあさんはゆあんくんの小さな体を抱き上げて走り出す。
「頑張れみんなー!」 「漏らすなよー!!」
背後から応援とも野次ともつかない声が聞こえる中、からぴちメンバーは必死でコンビニを目指した。果たして、彼らは無事にトイレにたどり着けるのか…!?そして、この後、シェアハウスではどんなドタバタが待ち受けているのだろうか…。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!