担「それでは今からクラスの自己紹介をしていくから、出席番号1番から順に起立して自己紹介頼む」
進藤先生の言葉を皮切りに自己紹介が始まっていった。
えーっと、私は出席番号15番。
何を言おうかな〜。自己紹介なぁ。
趣味、とか?うーん。ありきたりか?
なんて肘をついて考えているとその時はやってきた。
担「次〜島村」
「あ、はい」
その場で立つとみんなの視線が一気に集まった。
うっ、やめてくれそんなに見ないで、これでも人並みには緊張するんだ。
「…えーっと、星岡中学校出身、島村はるかです。
趣味は〜ん〜なんだろ、友達づくり?だから友達なってください!」
周りから拍手が聞こえる。
ついでに後ろからクスクスとした笑い声と、ともに、「小学生か」と。
聞き慣れた声で。
その声の持ち主は私が自己紹介を終えると立ち上がった。
みんなの視線が後ろへうつる。
蒼「白鳥蒼です。出身は関西のほうです。雪斗とは双子です。よろしくお願いします」
と礼儀正しく挨拶をする。
「きれー」「かっこいいね」なんて声が聞こえるのは気のせいじゃないだろう。
蒼くんが席に座ると、交代で雪くんが立ち上がった。
また、みんなの視線はうつり変わる。
雪「白鳥雪斗ですっ!出身はさっき蒼が言った通り、関西の方です。蒼が兄で僕が弟ね!あんまり似てないから間違えることはないと思うけど!よろしくね」
元気の良い声で自己紹介をする。
今度は周りから「かわいい」の声。
わかる。同感。
かわいいよね。雪くん。
なんか、ハムスターみたいで。