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有無メイン
軍パロ
uttnut(※BL)要素あり。
ワンク
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今日も いつもと変わらずの日常。
廊下には コツ、コツ、と ただ足音が響く。
ut 「… また提出期限おくれてもぉたなぁ、」
そんな事を呟きながら、書記長 もとい トントンの部屋へと足を運ぶ。
僕が提出期限を守ったことはほとんど無い。 だからこそ怒られるのは当たり前だ。
… 重い足取りで 先へと進み続けた。
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tnside
コンコン、と ノックの音がなり 扉へと視線を向ける。
こんな夜中に来る時点で大体の予想は着く。
ut「 … とんち、おる、?」
予想は的中していた。
tn「 おるわ、どーぞ 、」
ギギ、と音を立てながら部屋へと入ってくる鬱の手には案の定書類の山が。
tn「 、はぁ、 なぁそれ提出期限昨日よなぁ?」
徹夜していたせいかいつもよりも強い口調になってしまう。
ut「 あッ、ご、ごめん 、遅れてしもて、」
そのせいか焦って謝ってくる大先生。
tn「はぁ、 いっつもいっつも提出期限守らんとか、 どうかしてるで。 せやから役立たんねん、ほんまに、無能や、!!」
ちがう。 そんなこと思ってない。 なのにどうして、 口が先走る。
ut「 ッご、ごめん、気を付ける、ごめん、ゆるして、」
ごめん、と言いながら何度も頭を下げる鬱。
こんなことさせたいわけじゃない、ちがうんや。
ut「すまん、 邪魔やんな、いつも負担かけてすまん、とんちもちゃんと休んで、な、。 じゃ、」
申し訳なさそうに俺の心配までしてくる。 あぁ、 分かってる、大先生が頑張ってることは。
tn「ッッ…!!!まっ、!」
部屋を出ようとする大先生の顔が少し見えた。
あれは、とても傷付いた顔だった。 俺の言葉が、大先生を苦しめた。 俺のせいで、
いつも、俺の心配をしてくれたのは、 大先生だった。話を聞いてくれたのも、俺を楽しませてくれるのも、
なのに、おれは、
ただ悔しい思いで、 俺は目の前の書類をぐしゃり、と握ってしまった。
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utside
今日も 怒られた。
、いや 怒られに行ったが正しいか。
本当は書類も仕事も全部期限内に終わらせてる。
わざと遅れて提出しているのだ。
もちろんやろうと思えばなんだってできる。
ただ役立たずを演じてるだけ。
なぁ見たやろ?さっきのとんちの顔。
俺が傷ついた顔をしたら、 とんちは罪悪感に押しつぶされそうな、苦しそうに顔を歪ませた。
僕はあの顔が見たいんだ。
こんなもん、事情を知ってるやつからしたらただのドMにみえるかもしれない。
ちがう、 僕は とんちに 頭の中を僕でいっぱいにしてほしいだけ。
もちろん無能やらなんやら言われることにはどうも思ってない。 とんちだから。
僕が無能を演じ始めたのは 、ここの総統、ぐるちゃんが出ていってからだ。
ぐるちゃんだけは 僕が優秀なの知ってるからね。
計画を実行するには居ない今しかないと思った。
実行してから 早1年、 もう大分みんなの印象には 僕が何事も劣っていると強く根付いているだろう。
それでいい。 そーすれば、 僕の精神が壊れていると思わせやすいから。
これもそれも全部、 とんちのため。
だから今日は、少し違う行動に出てみようと思う。
今、僕はとんちの部屋を出て廊下を歩いている。もちろん傷ついているようにみせながら。
監視カメラで見られているからなぁ、ロボロに。
このまま僕は少し、 …
自殺行為をしてみようと思う。
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tnside
ふと、気がつくと なにやら外が騒がしい。
なんだ …?
なんて、呑気なことを考えていると 自身の部屋の扉が勢いよく開く。
そして、 ソイツは 俺の胸ぐらを掴み 睨みつける。
分からない。何故そんなことするのかが。
戸惑っていると、 ソイツは口を開く。
kn「 …オイ゛、 自分が何したかわかってんのか !?」
そう怒鳴りつけてくる。 だが、、おれには分からない。何があったのかも、何故こんなにも怒っているのかも。
kn「 御前なぁッ、! 仲間に何言っても言い訳ちゃうからな、!?」
tn「な、なにいって …」
本当に分からない。なんなんだ
しかし、嫌な予感だけは分かりきっていた
kn「 ………鬱が、 大先生が、 」
「ッ、自殺しようとしたねん」
それは聞いた瞬間、俺は全て察した。
なぜ、こんなにもコイツが怒っているのか、
なぜ、大先生は自殺行為に走ったのか。
心当たりがあるからだ。
俺は、鬱を傷つけ過ぎた。 それも、何回も。
分かっていたのに。 どうしてこんなにも追い詰めてしまったのだろう。
こういう時に、グルさんが居てくれたら、 俺は道を間違えずに済んだのだろうか。
思考をぐるぐるとしていると、 コネシマが口を開く。
kn「… さっさと行くぞ、 ちゃんと謝れよ」
行く、は 医務室の事だろう。
大先生は無事なのだろうか、 俺のせいで本当にごめん 、
そう思いながら コネシマの後を付いて行った。
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ガラ、 と音を立てて扉を開く。
目の前には他の幹部、 そして、ベッドに横たわる痛々しい大先生の姿があった。
あぁ、 こんなにも、こんなにも追い詰めてしまったのか
みんなからの痛い視線、罪悪感に自分が消えてなくなりそうだ。
昨日まで向けられていた視線とは違う、 有り得ないとでも言うような冷たい目線。
そりゃぁそうか、 原因は俺にあるもんな
ごめん、本当に、ごめん
そう頭を下げて謝る。
誰1人反応するものはいなかった。
そんな時、ベッドから声が聞こえた。
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utside
ut「……?」
目をうっすらと開くと目の前には白い天井。
よく見る展開だ、 病院かな、 なんて呑気に思っていると 近くに人影が何人もいることに気づいた。
だから、 声を出してみたんだ
ut「 ぁ …… ?」
一言発すると勢いよく人影はこちらへ駆け寄ってきた。
僕を心配してくれてる、 なんでだろうか
だって
僕は、
ut「…だれ、ですか」
この人達を知らない。
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tnside
だれですか。
鬱の一言目はそれだった。
俺の中で、何かが、割れる音がした。
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みんなは 鬱の言葉を聞いて相当なショックを受けた。
全て、俺のせいにして。
俺が悪い、、だから仕方ない。 そう自分に言い聞かせた。これは俺が招いた種。
早く謝れ と押しつぶされそうになりながら みんなは俺に嫌悪を抱いて医務室を後にした。
医務室には、俺と大先生、 ペ神の3人になった。
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謝らなければ。
俺は考えるよりも先に 大先生に土下座をした。
大先生は驚いていた。そうだよな、いきなり知らない奴に土下座されるんだから。
それでも構わない、俺は、ひたすら謝り続けた。
何回謝ったのだろう、 と思うほど何度も何度も謝った。
そんな時、 彼は 辞めて。とストップをかけた。
それでも俺は謝り続けようとした。
でも彼はそれを止めた。
おれの、おれの名前を呼んで。
ut「… 何があったかは分かりません、けど そんなに謝らなくていいです、その姿を見れば分かります、トントンさんだって辛かったんでしょう?」
いつものタメ口ではなく、敬語で、
ut「記憶は無いですが 1度謝ってくれたらそれでいいんです。僕はもう、貴方を許してます」
なんて言いながら腕を広げてくる。
あぁ、なんて優しいのだろうか。 俺は、こんなにも優しい人に酷いことを言った。
目に熱が籠るのがわかる。 俺は何度大先生に救われれば良いんだろうか。 きっと俺は大先生が居なければ壊れてしまう。
腕を広げる大先生をみて、俺はその胸の中へと飛びついた。 ぎゅ、と強く抱き締めて。
大先生、大先生… なんて呟きながら俺は泣きじゃくった。
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utside
… トントンが俺を抱きしめて泣いている。
あぁ、嬉しい、僕のために泣いている。僕を求めてくれている。
…先程まで居たペ神が見当たらない。きっと僕らに気を使って出ていってくれたのだろうか。
そうそう、もちろん記憶が無いだなんてうそだ。でもないって言った方が効果が大きい。
僕は泣きじゃくるトントンを撫でながら
ut「辛かったらいつでも話してや、 一人で抱え込まんといて」
「僕は、 トントンの傍におるよ」
敬語を使わず、 いつもの口調で。
そうするとトントンは少し肩を揺らした。
tn「ぉん、ごめんなぁ、ありがとぅ、 大先生…」
と、僕を抱きしめながら眠りについてしまった。
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後日僕は、記憶が戻ったと報告した。
元々消えてなどいなかったが。
当分は医務室で安静にしろって言われてすごく暇だ。
でも、 そんな中楽しみはひとつある。
トントンが来ることだ。
この事件以来、他のみんなは少しトントンから距離をとっているようで。
僕からしたら嬉しい事だが当の本人はもちろん辛いやろな。 やから 苦しくてどうしようも無いトントンを今日もまた、慰める。
僕にしか頼れないように。僕以外信用出来ないように。
毎日のように、僕に抱きついて弱音を吐く君は、とても、 愛おしかった。
ut「僕がずっと傍におるし、なんでも話しやって聞くから。いっぱい頼ってな、 トントン」
僕だけの、俺だけのトントン。
tn「 …ぉん、 大先生がおらんと、俺生きてけへん、」
僕だけを見ててな。トントン。
今日も僕は狂愛に満ちた目で貴方を見る。
僕から逃げられないように。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
end
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