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Prologue
ガシャンッ
痛々しい音が屋上に響き渡る。
この音はなんだ。
俺はどうなっている。
ガチャ。
扉が閉まった音がした。
俺は置いていかれたのか。
視界がどんどん暗くなっていく。
あれ、これは?
…妹だ。
妹と遊んだ日々、小さい頃兄と遊んだ記憶。
嗚呼、これは
声も出ない、音も聞こえない。
ガチャッ
…誰か来たのだろうか。
大きい声だろう。だが今では小さく聞こえる。
何分が経ったのだろう。
今でも呼吸をしてしぶとく生きているが、これももう限界に近い。
ようやくか、遅かったな。
でももう持たない。
息を吸い、そのまま目を閉じる。
俺はそこで意識が途切れた。