テラーノベル
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太陽が昇り、俺は学校に登校していた。
ガラガラ。
そんな音を立てて、俺は教室の扉を開けた 。
「おはよーございます…」
騒がしい教室では俺のそんな声は届かない。
別にそれでよかった。
教室に一歩を踏み出す。
そんな時
「おぉ!いいところに」
「昨日ぶりだなw」
最悪だ。
なんで朝っぱらからこの2人に会わないといけないんだよ。
まじマヨネーズを鼻に詰めてやろうかって話だよ。
「はは!w一丁前にネックレスつけてんじゃん」
「…」
「…ついてこい。」
いきなりなんなんだよ…情緒不安定かよ。
教室に入る間もなく俺は袖を引っ張られ、
屋上に連れてかれた。
屋上に行くのは告白とか言う色恋だけで十分だっつーの。
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「なぁiemn、それ見せてくんね?」
「…嫌だ」
「は?嫌だって何?」
「…じゃあ無理」
「…iemn、お前さぁ…急に反抗的になったな。」
確かに、それはそうだ。
…なんでだろうな?自分でもわからない。
でも、ここでいつも通り弱気でいたらダメな気がしたんだよ。
「おい、こいつ押さえとけ」
「りょーかい」
そういい、1人が俺の両腕を押さえつけてきた。
「っやめろッ!」
「やめろって言われてやめるバカいねーよ」
もう1人が俺のネックレスを取ろうとする。
頑張って押さえつけられている腕を動かそうとしたり、頭を動かしたりして抵抗したが、
そんな抵抗虚しく、
ネックレスは取られてしまった。
「こんなネックレスつけてたんだなぁ…」
ネックレスの石を太陽に透し、そんなことを呟いている。
「…なぁ、これ、」
「いらないよな?」
「は?」
何言ってんだこいつ
そう思った途端
「おーらよっとぉッ!!」
「やばww」
「は!?」
ネックレスは屋上のフェンスを越え、空へと舞い上がった。
「ぃ、いやだっ!」
俺は必死に拘束された手を伸ばす。
でも、もう遅かった。
宙へ舞い上がったネックレスは、屋上から見える墓地へと飛んでいった。
「墓地えぐwwww」
「iemnさんよぉwそろそろ授業始まんじゃないのー?w」
授業を取るか、ネックレスを取るかってか?
そんなん一択だわ。
「ッうっさいなぁ」
「「ッ!」」
俺から発されたとは思えないほど重く、深い声が出た。
急がないと。
俺は緩んだ拘束をとき、屋上にある扉へ向かう。
それから階段を下り、学校を抜け出した。
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「ハァハァ…ここの、墓地だよな、?」
地味に遠くて、時間かかったんだが…ふざけんなまじで…
まだ朝だからか、霊は見えない。
朝で助かったよほんと…
「…行くか。」
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朝だから霊が見えなくても、ここにいていい気分にはならない。
早く見つけて早く帰ろっと…
「でもここバカ広くね?」
まじ泣けるわ…
俺は下を見ながら、墓地を歩き回った。
「暗くなってきたな…」
探し回ってからもう何時間も過ぎたってか?
そんな時間経ってないと思ってたけどなぁ…
辺りは薄暗くなり、灯りがないと見渡せない。
俺はポケットからスマートフォンを取り出し、ライトをつける。
「こぇ〜…」
「…」
「…“彼ら”出ないよね?」
出ないと思いたい泣
そんなことを考えながら地面を照らし、ネックレスを探しながら歩く。
「ってあれ?なんだこの木…」
俺が見つけたのはネックレスではなく、
葉は深い緑で至って普通なのに、
色が失われたような真っ白な幹をしている、天まで続きそうな大きな大樹だった。
この大樹からほのかな灯りが発せられているようでもあった。
こんな大きい大樹、墓地にあったか?
もしも墓地にあったとしたら外から見えないはずがない。
そんな考えの元、大樹を見上げるとギリギリ届きそうな枝に輝く光を見つけた。
「もしかして…」
そう思い、目を凝らす。
「やっと見つけた…っ!!」
俺は大樹をよじ登るようにしてネックレスへと手を伸ばす。
「あと少しっ…」
「あっ」
ネックレスが自分の手に引っかかったタイミングで俺の足は宙を舞った。
「いだッっ…」
「思いっきり落ちたな…」
俺は手の中に握られているネックレスを確認し、身につける。
見つかってよかった…
てか思ったより痛くなかった…
そう思い座ったまま、自分が落ちたとこを振り返る。
「ってあ、す、すみませんっ!!」
俺は急いで立ち上り、頭を下げる。
俺が落ちた時、思ったより痛くなかったのはそこに人がいたから。
深海のような深い紺色をした長い髪に、長いまつ毛。煌びやかなドレスを纏っている少女。
閉じている瞼でもわかるぐらいに顔が整っている。
世間一般で言う、容姿端麗というものだろう。
「…//」
「って何まじまじと人の顔見てんだ、俺…/」
てかなんでこんな墓地にいるんだよ…
なんか全然起きないし…
「お、おーい?」
「こんなとこで寝るのはとんでもないと思いますけど…」
「…」
返事がないッ!
どどどどーしよう!?
どうするべき!?
こんな墓地に置いていくわけにはいかないよなぁ…?
もし”彼ら”がきたら…
まだ”彼ら”はここにはいない。
だが現れるのも時間の問題だろう。
それにこの人がいなかったら俺はどうなっていたかわからない。
運悪く頭を打ったのならそれこそ終わり。
いやほんとにどうするべき!?
そんなことを考えていると、
「…ん、?あ、貴方は…?」
そう言い、虚ろな目で喋り始める彼女。
「あっ起きたました!?」
「えぇと何から話せばいいんですかね…」
「とりあえずここから出たほうがいいと思うんですけど…」
「…ぅん…….」
「…聞いてます?」
「…」
「ってまた目を閉じるな閉じるな!!!」
「だって私なんにも覚えてませんし…」
「はいぃ!?」
何も覚えてないって何だよ!?記憶がないってことか?
「俺はiemn。貴方の名前は?」
「…なんでしたかね、もう忘れました。」
記憶喪失か…
記憶喪失した人をここに置いていくわけにはいかないよなぁ…
「…とりあえず、俺ん家来ます?」
「…いってもいいのなら。」
「なら、少し失礼しますよっと」
そう言い、俺は彼女を背負う。
彼女の長い髪がカーテンのように降り注ぐ。
邪魔かもしれないが綺麗というほうが似合うだろう。
軽いな…
「とりあえず、俺の家向かいますからね?」
「…はーぃ」
「…____(ボソッ」
「ん?何か喋りました?」
「…いいえ、なんも喋ってないですよ」
なんか聞こえた気がしたんだけどなぁ…
そんなやりとりを終え、
俺は墓地の出入り口へと向かった。
おかしいはずなのにその時の俺は気が付かなかった。
彼女と出会った時は夜だった。
それなのに
墓地から出た時には
太陽が、俺たちを照らしていた。
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