※実際の団体、個人とは無関係です。
※ボイドラ時空でお送りします。
※成人向けに準ずる表現があります。ご注意ください。
※その他捏造した設定が多く含まれます。
重い、とても重い。
大きくて重いなにかが体の上に乗って、身動きをとらせてくれない。
「う…、うぅ…… 」
呻きながらどうにか体を楽にしようと身を捩る奏斗。 だが、一向に楽にはならない。妖怪か災害にでもあったような気分に、足先から冷えていく感覚がする、 悪夢だ、紛うことなく。
夢だと分かれば、起きてしまえばいい。無理やり意識を浮上させ、奏斗は重たい瞼を持ち上げた。
「……う…?」
開けた視界には見慣れたランドリーの天井。そして、端の方にはピンクブロンドの髪が見えた。
少し視線を横へ動かすと健やかな寝顔をしたセラフがいた。
なにかに伸し掛かられた悪夢の正体は彼で間違いないだろう。
『すぅー……すぅ…… 』
「よく寝てんね〜、人のこと潰しといて……。」
寝落ち前に散々身体を弄ばれた恨みを込め、バシバシとセラフの背を叩く奏斗。
すると、セラフが小さく唸りながら身を縮め、ぎゅうっと奏斗を抱きしめるような体勢になった。
「ちょっ、…わっ!?」
先程よりもセラフと体が密着したせいで、奏斗はある感覚に気がついた。
腰、というか尻に違和感。そう、まだ身体が繋がったままだったのだ。
「っんゃ……せら、起きて…!おねが……ッぁ、あ、やだ…やだぁ…っ!」
体を離そうと藻掻いてもセラフはきつく奏斗を抱きしめて離してくれる様子はない。
本当に寝ているのか怪しいぐらいだ。
中にまだ納まっていると気付いてしまえば、奏斗は余計に意識してしまい、だんだんと腹が疼いてくる。
一体何回発情すればいいんだ、とうんざりしながらもまた猫耳と尻尾がぴょこりと姿を見せた。
そして、じわりと迫る快感に耐えるために身を硬くすると、ふっと軽く吹き出した笑い声が耳元で聞こえた。
『ん、っふふ……w』
「この…っ!」
『おはよ、奏斗。そんな動かないでよ、散々やってもう勃ち悪いんだからー』
「お・は・よ・う!!朝からマジで最悪なんだけど!」
眠たげに、しかし、楽しげに弧を描いたセラフの目元を恨めしそうに睨む奏斗。
尻尾がぱたぱたと横へ大きく振れて、不満を現している。
『奏斗からずーっと甘い匂いしてる、おいしそ』
ご機嫌斜めな尻尾を気にすることなく、奏斗の頭上に生えた猫耳を柔く食み、手でうなじを撫でる。
こそばゆいのか、奏斗はセラフの大きな手が体を撫でるたびに熱のこもった息を漏らした。
「せら……っい、いいよ…、」
『ん、なぁに?もっかいする?』
背骨に沿って指先を滑らせ、尻尾の付け根を撫ぜたセラフの手を払い除けることなく、奏斗は受け入れる。
ぱたりと尻尾を脱力させて、逡巡した表情を見せた。
かと、思えば自由のきく上半身を捻って、横向きになり、うなじをセラフへ晒け出すような体勢になる。
「…だ、から、噛んで、……首、噛み跡付けて、いいよって…言ってるん、だけど…… 」
手近なクッションを顔へ押し当てて隠しているようだが、赤く色づいた頬と対照的な不安げに倒れる猫耳が奏斗の不安な気持ちをセラフへと教えてくれた。
『……意味解って言ってる?』
「わからないほど馬鹿じゃないもん」
『戻れなくなっちゃうよ』
「じゃあ、見てよ。僕の身体、」
クッションを投げ捨て、ぐっとセラフの体を引き離す。
そして、奏斗は自分の身体全体が見えるようにしてやった。もちろん、結合部まで見えてしまっているだろう。
「セラが戻れなくしたんじゃん、こんな、いっぱい出して。僕のからだ、めちゃくちゃにしちゃってさ、……責任ぐらいちゃんと取れよ。」
奏斗が結合部へ触れれば、ぐちゃりと音がして中から白濁が溢れた。
瞬時にセラフの脳内では昨夜のことがフラッシュバックした。 確かに手酷く抱いた。
だけど、奏斗もこちらを求めていた。
発情など関係なしに、奏斗がセラフを求めていたのは事を運ぶ前から知っている。
『ねぇ、奏斗、俺のこと好き?』
「い、今言う事じゃ…」
『俺、好きだよ。奏斗のこと。奏斗で抜いたことあるし。…だから、本当は無理やりにでも噛んじゃおうかと思った。』
「……それはやだ」
『でしょ?』
「でも、今は、いいよ。……お、俺も…好きだもん、セラのこと…」
そっか、と軽く言ったセラフの表情は不思議なもので、幼子をあやす、優しい顔をしていた。
そこからは言葉も必要とせず、奏斗はセラフを求めた。体だけでなく、気持ちまで全てを寄越せといった風に。
それに応えるようにセラフは奏斗を抱き締め、近づいたうなじへ歯を立てた。
コメント
5件