テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
カフェを出た帰り道。冷たい風の中、街のイルミネーションがきらきらと瞬いていた。
(……私、本当に幸せなんだ)
クリスマスの夜を思い出すと、胸がじんわり熱くなる。悠真の腕に包まれた感触が、まだ体に残っているみたいだった。
ふと、学校の掲示板に貼られていた「卒業式まであと〇日」の紙を思い出す。
(もうすぐ卒業なんだ……)
未来はまだ少し怖い。だけど、隣に悠真がいてくれるなら、きっと大丈夫。
「……会いたいな」
小さく呟いた言葉は、冬の夜にやわらかく溶けていった。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!